前回までのあらすじ
暴動が治まらない中、マットの映像が流れ、ある意味BECKはお墨付きを貰ったようなものです。最早千葉とコユキの関係も修復し、団結してステージに上がるBECK、10万人もの観客の前に立ちます。なんとダイブリのラストシングル「アンカー」をカバーします!
名刺代わりの一曲、大いに盛り上がり、最後にコユキがムスタングを持ち出します…
「DEVIL’S WAY」を聴きに来たエディ
ジョディの仕業でエディの映像の演出も相まって、幻想的な始まりを見せる「DEVIL’S WAY」、静かで幽玄な鳥肌もののイントロ、抑制されたパートから感動のサビへ向かう楽曲、コユキの美声が響き渡り、竜介の枯れて悲し気なギターが心に染み入ります
流石エディの曲だとコユキが感じると、何と「君の曲だよ」とエディが語り掛けて来るのです!最後に全員でおじぎをすると、会場がゴミ拾いの光景(エディもいます)に観えたメンバー、エディが完成した曲を観に来たのだと認識します
アンコールの声が止まない中花火が上がり、フェスは無事に終わります。翌日の会場でレオン・サイクスが現れます!今回の件でレオンは満足の様で、ベック用の首輪を渡され、ベックが何故ツギハギだらけなのかの謎も解けます。しこたま酒を飲み酔いつぶれ、バスに揺られ会場を後にします
コユキのファインプレイ
日本に戻り、チャイニーズ・ブッキーのライブを観に行くコユキ、チェ・今江はコユキの影響でSGを使っていると言います。コユキのSGはロンドンで蘭に売ってくれないかと言われ、コユキは一つだけ条件を付けて譲ったのです
斉藤さんは本屋で桃子と再会し、コユキが表紙のソリッドロックを見せながら、桃子が斉藤さんの悪評の噂を立てたのだと謝られます。200mの個人メドレーが達成出来なかったのが心残りだと言い残し、桃子は去ります
カート・キープニュースという業界で絶大な尊敬を集めている人物からBECKと契約したいと連絡が入ります。ロンドンに残った竜介はマットとのレコーディングを進めます。プロデューサーがスコット・ランブローザーに変わってから劇的に好転し始めたのです
竜介が参加するのは4曲だけですが、最高の環境で最高のミュージシャンとのレコーディング、充実しています。日本の4人はP&Bレコード・ジャパンの接待を受け、慣れない高級店で戸惑います。帰り際川久保と山ピーを見つけ、いつもの安い居酒屋の方が落ち着くと話します
川久保からもうBECKは俺の手に負えない、前に進んで行けと激励されます。キープニュースが来日するということで、竜介が戻って来たら会うことになります。コユキのファインプレイで蘭に今後一切俺達の邪魔をしないという条件でSGを譲っていたのです。最早障壁はなくなりました。バンを飛ばすと速度違反で捕まります(笑)
事態が劇的に好転するBECK
キープニュースに会いに向かう一同、車内でキープニュースが手掛けた古い名曲だらけの音源を聴き、緊張感も高まって来ます。てっきり高級店で会うのかと思っていたら小汚い餃子専門店で一心不乱に餃子をパクついているキープニュース、「デカケルトキハワスレズニ」という昔来日した時に流行っていた言葉を連呼し、非常に変わり者です
キープニュースは気取ったところがなく庶民的で、UFOキャッチャーをやったりバッティングセンターに行ったりと親しみ深く、みっちゃんの店にも寄り、BECKに最高の条件を用意しておくと言います
桃子は斉藤さんのいるプールに現れ、どうしても200mメドレーが泳げるようになりたいと斉藤さんの熱血指導を受けます。斉藤さんはいつでもここにいると言います
P&Bレコードの社員が釣り堀を訪れ、スコットのスケジュールが急遽空いたため、そこにキープニュースがオファーを出し、MCS(BECK)のプロデュースなら是非やりたいと言っていると話します。36TH CHAMBERもあるため、実質1か月もない中でレコーディングしないとなりません
コユキが描き溜めた新曲次第だという竜介、再録も含めて7~8曲は新曲を作りたいBECKは、コインランドリーで曲のアレンジを考えたりします。スタジオでは凄まじい集中力で全員でアイデアを持ち寄って新曲を作成します
36TH CHAMBERの福岡編は勿論SOLD OUT、チャイニーズ・ブッキーはインディーズの台風の目、ルーム13はアンダーグラウンドの帝王だとタケちゃんは評します。BECKは物凄いウェルカム状態、以前の客のレスポンスとの違いに驚きます
これだけのメンツが集まるイベントはこの規模ではもうないかもしれないと感じるタケちゃん、36TH CHAMBERは盛況に終わります。ニューヨークではスコットが竜介からの新曲のデモを聴き、1か月で作り上げたことに驚いています
激しいエネルギーが発散されていて、君らの強烈な飢餓感を感じるというスコット、ニューヨークで待っているとパソコンで返信を打っているところでこの巻は終わります
まとめ
アヴァロン・フェスのオオトリの後に、事態を収拾する意味でも再度ステージに上がるBECK、エディの残した「DEVIL’S WAY」を披露し、神がかった演出もあり、感動の終幕を迎えます。エディは間違いなく曲を聴きに来ていたのです!ゴミ拾いの光景を目の当たりにしたメンバー、奇跡が起こります
ソリッドロックの表紙、大手レコード会社からの接触とキープニュース、スコットとの契約等BECKを取り巻く環境は劇的に変わります。しかしBECKは奢ることはありません。今まで散々地を這うような境遇で苦労を積み重ねて来たメンバーですから、浮かれることはないのです
このような貪欲なハングリーさを持つBECKは新曲を驚異的な集中力で作成し、スコットを驚愕させます。この巻から所謂サクセスストーリーが続きますが、皆さんご存じの通りBECKは下積みが長いので決して油断や慢心がありません
斉藤さんと桃子の気になる描写を挟みつつ、BECKがいよいよ世界的に一気に売り出されようとしています。どんなアルバムが出来上がるのか楽しみですね!次巻もコミックスで読みましょう!!
おまけ
BECKは文庫版も出ています。コミックスのちょうど半分の17巻刊行されており、本棚のスペース削減にも有用ですので、こちらの購入も是非ご検討下さい
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