前回までのあらすじ
逃げる男がキャスカらしき女に逃げ寄りますが、隣にいた女(ルカ)の助けもあり、物狂いと思われ、事なきを得ます。車輪轢きによる無残な光景を笑顔でキャスカが眺めています…
モズグスの信仰心
村では小僧(イシドロ)が夜盗を手玉に取っていると、クシャーンの斥候が現れます!あっという間に全滅、イシドロもここまで…というところでガッツが登場し、多勢に無勢のクシャーン達も、どんどんガッツに倒されていきます
ガッツがクシャーンを一網打尽にし、陰でバーキラカとシラットが話しています。ガッツは断罪の塔に急ぎます
難民キャンプでファルネーゼが難民から乳飲み子の命を救って欲しいと言われ、モズグスは受け入れると答えます。一見優しいモズグスですが、直ぐに裏の顔が垣間見えます。母には恐ろしい拷問が待っているのです!
ルカは商売小屋で男の相手をしています。事の最中にエレーン(キャスカ)が顔を出し、男は萎えてしまいます。男(ジェローム)は寝物語を語っていましたが、ルカはあくまで商売と割り切っています。分け前を娼婦仲間で均等に分け合います。
このご時世の中生き抜くために持ち過ぎず近所にも分け前を配って目立たないように気を抜かないルカ、ニーナに薬をやり、キャスカと水汲みに行かせます。ニーナは塔の影に怯えながら、自らの病気を恐れます
塔では拷問執行人の一人が自らの奇病とそこから救ってくれたモズグスの有難さをファルネーゼに語っています。礼拝堂ではモズグス自ら何度も地面に頭を撃ち付ける頂礼を一日千回朝夕行っているのです!
モズグスに悩みを打ち明けるファルネーゼ、モズグスは信仰の意義を説き、ファルネーゼは救われます。セルピコは非の打ちどころのない正論にうさんくささを感じています
快楽の宴
ニーナはヨアヒムという客から声を掛けられ、私を抱けるなら真夜中の鐘が鳴る頃川辺にいらっしゃいと言います。約束通り待ち合わせ場所に現れたヨアヒム、ニーナが怖い神様のいない、世界の果てに連れて行くと言います。その後をルカが追っています。キャスカもまたその後を追っています
洞窟の中では裸の男女が快楽の宴を開いています。二人はその輪に混ざり、快楽に耽ります。ニーナに連れられ雄山羊様に挨拶し、人肉の入ったスープを飲まされ、我に返ったヨアヒムは逃げ出します!追手が迫る中、ヨアヒムは谷に転落してしまいます
一部始終を見ていたルカがニーナの前に現れます。高飛車で気に食わないと啖呵を切るニーナですが、ルカにぶたれ、お尻を叩かれごめんなさいと謝ります。正気を取り戻したニーナを連れて帰ろうとすると、キャスカが男達に囲まれます
キャスカの素顔が明かされ、イイ女だと分かり、襲おうとする男達、そこにキャスカの烙印が剥がされ、悪霊が集まって来て男達に憑りつき地獄絵図となります。男達はキャスカを魔女だとはやし立てます
蝕がまた来る!?
ガッツが休んでいるところをみつけたイシドロは、ドラゴンころしを盗もうとしますが、あまりの重さに下敷きになってしまいます。パックとガッツに見つかり、ガキのオモチャじゃねえとガッツ、そこに車輪轢きの死霊が現れます!夜が来るのです
ガッツは死霊を倒しながら先を急ぎます。あらかた片付けてなお走るガッツ、そこに髑髏の騎士が現れます。2年振りに相まみえた二人、髑髏の騎士は小難しい理屈をこねながら、鷹の夢を見たのだろうと言います。蝕がまた起きると話す髑髏の騎士、ガッツはその予言はゾッドも含め半分当たっているが、ガッツもキャスカもまだ生きていると息巻きます
パックはガッツの歓喜や怒り、それだけじゃない、複雑な感情を感じ取ります。髑髏の騎士の難しい講釈を聴きながら、ガッツはキャスカを救う、そしてグリフィスを…と道を急ぎます
ファルネーゼは邪教徒を火あぶりの刑に処しています。幼少期からの筋金入りの火あぶり好きが高じての現在のようです。罰せられようとしていた子どもを助け、セルピコは体調が優れないと火あぶりの場を後にします。ジェロームがいいところあるじゃんと話しかけてきます
セルピコは3年前母親が邪教徒として火あぶりにあったと言います。影を抱えているセルピコの意外な一面を見たジェロームはこのことは口外しないと言い、女のところにしけこむと言います
ファルネーゼは過去の自分を思い出しながら秘め事を行い快楽に耽っています。私は間違っていないと涙するところでこの巻は終わります
まとめ
性描写が多い巻でした。三浦健太郎先生の作品は凄惨で残酷な描写や、快楽に耽る姿等のあまり人に見られたくないような描写をあからさまにさらけ出し、しかもクオリティーが高いため、ついつい見入ってしまいます
モズグスの信仰心から来る異常とも言える拷問の数々、ファルネーゼは心酔してしまっています。信仰というものは時に人を盲目にしてしまうもの。行き過ぎると却って異常に見えてしまいますね
ニーナは病に侵されながらも彼女を想うヨアヒムを快楽の宴に連れて行きます。異様な光景が展開されますが、これもベルセルクならではの世界観ということでしょう
後を追っていたキャスカが男達に捕まり危機が迫っています。烙印から死霊を呼び起こし、魔女と言われてしまうのです!物事の判断の付かない現在のキャスカにはなすがままにするしかありません。ガッツはこの危機を救うことが出来るのでしょうか?
髑髏の騎士は蝕がまた来ると話しています。因果律の難しい話をしていましたが、鷹の夢に導かれる人が続出する中、ガッツは再びグリフィスと相まみえることが出来るのでしょうか?
ファルネーゼの火あぶり好きも何か訳がありそうです。美女ですが、事あるごとに何か訳ありな彼女の動向も気になりますね!是非コミックスを読んで下さい!!
まとめ
前巻で紹介したARTBOOKの2冊目はキャラクター編となっています。蝕までの登場キャラクターの基本設定や様々な表情が豊かに表現されており、こちらもファンなら押さえておきたい一品です
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