前回のあらすじ
成吉が千秋のことを好きだと思っている前田は千秋に応援に行けと言います。複雑な心境の千秋は涙し、前田のためにも試合を観に行くことに決めます…
成吉、勝利しライセンス交付へ
幸楽苑ホールで成吉の試合が行われ、一同も応援に駆け付けます。遅れて来た前田は真冬も来ていることに驚きます。相手の友利は不利と見ると、肘撃ちで目を狙って来る等卑怯ですが、成吉はものともしません。真冬は成吉の凛々しい姿に自分のちっぽけさを悔い涙します
成吉は目の出血のため視界が悪く、徐々に攻撃が当たらなくなります。なんとかゴングに救われ、名カットマン・藤竹の治療で何とか体裁を整えます。2Rも優勢でしたが、千秋が馬呉に捕まっていることを悟った成吉は旗色が悪くなります
ダウンした成吉に真冬が熱い想いをぶつけ、千秋も前田が助けると伝えられると、成吉は復活し立ち上がります。馬呉はレスラーで、流石に強く、前田も手も足も出ません。植え込みに投げられ、前田の苦し紛れのローリングソバットも、馬呉には効いていません
成吉は妙に打たれまくっており、大橋はカウンターを狙っているのではないかと推察します。守勢一辺倒から、成吉のカウンターが決まります!!ライトクロスです。成吉は勝ち、ライセンスの再交付を約束されます
前田はヘッドロックを食らい、落ちそうになりながら、千秋が駆け寄って来たことに気づきます。千秋が突き飛ばされたため、キレた前田はボディアッパーから顎に再度アッパーをキメ馬呉を沈めます!!
いつも助けられてばかりの千秋が嘆くと、前田はついに千秋が好きだと言い、千秋もずっと前から好きだったと両想いとなり抱き合います
前田の従妹・茜登場!!
前田と千秋のことが校内で噂になり、小兵二は焦ります。すると、三平太のクラスに前田茜という子が転校してきたと言うのです。前田の女版という噂そのもので、自称番長・小兵二に喧嘩を仕掛けます。小兵二は一方的にやられますが、流石の小兵二も女に手は出せません
他の喧嘩の仲裁をしていた前田と茜が鉢合わせし、何やらお互い知っている風です。小平二は千秋に告白し、フラれ、千秋と前田が告白し合った事を知り小兵二は泣いて去ります。茜は千秋に嘘を付かせ、前田と小兵二のタイマンを仕向けます
ここで茜は実は前田と従妹なのだと明かします。完全に前田が圧倒しますが、小兵二は執念で何度でも立ち上がります。茜は小兵二の不屈の闘志が気に入り、舎弟になると言います
茜は登校チェックで井岡と揉め、更に前田も交え大騒ぎしています。前田の弱みを握りたい小兵二は、茜から幼い頃布団で襲われ、肩に歯型を付けたと言います。富士雄とも再開した茜は、そのことを話すと、富士雄の肩には歯型があり、抱き着いたのは富士雄だったことが分かります
勝嗣と米示の馴れ初め
前田が保健室で休んでいると、藤竹が新しく校医になったと言って来ます。マサとの昔話から、綾という女との三角関係で色々あり、オリンピック出場の際よりによって綾が事故に遭い、輸血のためAB型のRh-の血液が必要で、該当するマサが輸血すると言い出し、出発が迫った中藤竹が無理やりオリンピックに行かせたという経緯があり、前田は話を聞き涙します
結局マサは尻にデキモノができ出場出来なかったのですが、こっそり輸血して綾は一命をとりとめていたのです。綾は今藤竹の妻です。オリンピックを棒に振ってまで親友の想い人を助けたマサに前田は更に号泣します
勝嗣と米示は妙に張り合っており、最近反りが合いません。テストの答案を返されると、米示は90点と高得点です。米示は常に成績が良いのです。勝嗣は米示との幼少期のエピソードを持ち出し、米示は恥ずかしくなり去ります
前田が何でそんな二人が仲が良くなったのか聞くと、勝嗣は些細な事から喧嘩になり、特に米示は初めての喧嘩だったようですが、勝嗣と互角に闘い、いつの間にか竹馬の友になっていたのです
米示は朝方かち合ったやくざ者に喧嘩を売られ、伸されてしまいます。事情を伝えに来た千葉から、かつて粘土を壊したタコ坊の兄に勝嗣がやられていたところを米示も参戦して一緒に倒したエピソードが明かされ、感動した前田達は米示を助けに行き、喧嘩が始まるところでこの巻は終わります
まとめ
成吉は強者・友利相手に一歩も引かず、途中卑怯な手も使われますが、正々堂々勝負し、必殺のカウンター・ライトクロスでノックダウンし、遂に念願のライセンス交付の運びとなりました。このライトクロスと前田の改心の馬呉へのアッパーの同時描写は非常にカッコよいものでした
不器用ながらついに千秋とお互いの気持ちを伝えあった前田ですが、まだ付き合うというところまでは行かない微妙な距離感です。小兵二は焦り、茜という前田の従妹の存在もあり、一悶着起こします
この前田の女版とも言える茜は名物キャラとして今後も登場してくるので、覚えておきましょう
後半はマサと藤竹、そして勝嗣と米示の関係性がまさに竹馬の友というような、堅い男の絆として描かれ、近年ではなかなかお目にかかれない熱い話で感動的です。喧嘩する程仲が良いとは正に彼らのためにある言葉ですね
まだまだ続く前田達の高校生活、続きもコミックスで読みましょう!!
おまけ
ろくでなしBLUESはファミリーコンピュータでゲーム単体としてバンダイから7800円で発売されています。前田太尊を主人公にしたアドベンチャーゲームという形で、なかなかお目にかかれないレアものとなっています
コメント