前回のあらすじ
男は今も良く聴こえないと嘘を付き、石松を一方的に袋にしますが、海老原が返り討ちにし、鼓膜など1か月もすれば元に戻ると石松を助けます。石松は決して手を出さず、我慢の拳には血が滲んでおり、海老原が石松に謝ります…
誠二、観月とラブホテルへ!?
井岡が出張中に観月に近づこうとする誠二ですが、残念ながら観月は出展した絵が落選し、モデルをしてくれた井岡に申し訳ないと話します。それとなく井岡のことを聞きますが、観月はそれはないと笑います
事情を察した前田が6MARU8でなぐさめパーティーを開くと、観月始め多くが完全に酔っ払い、ラブホテルに宿泊することになります。誠二は観月を介抱しながら、観月にキスを迫りますが、井岡の寝言を言ったため、我に返り、結局何もせずホテルを後にします
柄にもなく中島は体育のバスケで一人気合が入っています。中島は折角シュートを決めますが、隣の女子のバレーで千秋が負傷し誰も観ていません。進級が懸かっている中島は一人気を吐きますが、ゴールに向かって投げたボールが千秋に当たってしまい、前田と小兵二に袋にされます(笑)
島袋は八尋と輩を袋にしながら、ほどほどにしておけと早々に退散します。攻撃を続ける八尋に霧子が島袋はそんなことをしないと言うので、八尋は困惑します。公園で霧子率いる柔道部がランニングをしていますが、八尋は霧子の抱く島袋の良いイメージを壊したくないとタバコを止めさせます
霧子は伊太利屋に島袋を呼び出しますが、先に着いた八尋が先日の輩と遭遇し、喧嘩し海老原に島袋の事を任せ、何とか巻き込まずに済みます。霧子は島袋に毛糸の帽子をプレゼントします。結局八尋は一人で輩の相手をし、海老原に介抱されます
ヒロトの苦悩
小兵二は軍団の新たな活動としてユニセフ募金を提案します。輩が帝拳の頭は小兵二だと勝嗣達に聞かされ、その名を出して大人しい奴を脅し金を巻き上げています。小兵二は輩の存在を知り、こらしめようとしますが、上手くかわされ、前田は一計を案じます
大柄を囮に輩を上手く警察に突き出した前田ですが、小兵二は偽物が出るというのはステータスになると自ら偽物を買って出ます。真面目な生徒のふりをしていたのは実は前田で、小兵二はやられ、なんで本人が偽物をやっているのだと笑われます
ゲーセンが混雑していますが、校章を付けたヒロトが帝拳の名を出し三迫の連中を追い出し、前田に入らせようとしますが、前田は既にいません。後輩に声を掛けられ、ヒロトは伊太利屋で前田の名を出せば相手は恐れて逃げていくことがラクで良いなあと言われ、困惑します
赤城は前田がいつも美味しいところを持って行くので、下が育たないと苦言を呈します。ヒロトはカリスマである前田に頼って来たことを悔い、海老原に喧嘩を売りますが、逆に伸されてしまいます。ヒロトは屋上で校章を捨てます
ヒロトは前田を殿と呼ぶのを止め、後輩に自らが堀口学園だと言い、先日の輩相手に一人で立ち回ります。前田達が通りかかり、喧嘩は終わりますが、ヒロトは前田に会わす顔がなく、逃げ去ります
英雄にあこがれて
ヒロトは堀口学園の制服で学校に現れ、井岡に転校すれば前田の影響を受けなくて済むと言われ、その気になります。また、島袋に相談し、前田の威を借り生きることに嫌気が刺したヒロトは、前田にタイマンを申し込みます
前田渾身のアッパーを食らったヒロトは、これが四天王達を沈めて来た前田のパンチかと衝撃を受けます。前田のチョークスリーパーを意地でもギブしないヒロト、ブルーハーツの「英雄にあこがれて」の歌詞をバックに意地を張り、結局落ちてしまいます
米示達に酷いじゃないかと言われる前田ですが、あんまりヒロトを舐めるなと苦言を呈します。前田はヒロトは決してギブアップしないとヒロトの事をある程度認めています。改心したヒロトは制服を戻し、三迫の連中に絡まれますが、前田共々相手し袋にしてしまうところでこの巻は終わります
まとめ
観月が好きな誠二は何と泥酔した観月とラブホテルで二人っきりになるというシチュエーションになりますが、流石に手は出せませんでした。高校生にはラブホテルというものは刺激的なものですね
中島のショートストーリーを挟み、島袋の顔を立てたい八尋の奮闘に笑いながらも、不良はこういったメンツを大事にしている時代もあったものだと感じざるを得ません。良い時代でしたね
今巻のメインとなるのはヒロトの葛藤です。今までカリスマとして慕って来た前田の存在が大きすぎ、頼りきっていた自分に嫌気が刺したヒロトは、何と敵わないのは分かっていながら前田にタイマンを申し込みます
ブルーハーツの歌詞を引き合いに、そのボーカルでもあるヒロトが意地でもタップしない場面は、その描写も素晴らしいですし、ヒロトの強い意志が感じられるハイライトでもありました
どうしても人は強い者に惹かれ、群れをなしてしまいます。一人で生きていくのは何かと大変で、どうしても誰かを頼ってしまうものです。ヒロトはそんな葛藤に直面し、一つ上のステップに進むことが出来ました。男はこうやって成長していくという見本のような描写でした
まだまだ続く前田達の学園ストーリー、続きもコミックスで是非!!
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