「ろくでなしBLUES」8巻の数々の喧嘩と青春物語~高校生活の鉄板ネタ・修学旅行編スタート!!父危篤の報に振り回される前田達、至高の青春ストーリー満載!!~

前回のあらすじ

米示は頭をやられたため病院に行き、前田ヒロト松村が目の前でいざこざに巻き込まれているのを見て見ぬふりをしたことを指摘し、ヒロトは翻意し、向かって行きます。ヒロト松村を身を挺して守り、腕を刺されます。前田が仲裁し、事は収まります…

高校生活の定番ネタ・修学旅行!!

島袋から聞いていた前田の恐ろしさに怯えながら、ヒロト勝嗣から米示が死んだと嘘を聞かされ、自分のせいだと感じます。米示は生きており、一緒にいた前田は映画の感動シーンで泣いていただけなのです。島袋は逆にヒロトが自殺したと嘘を付かせ、前田にタイマンを張らせる口実を作ります

三鷹駅で待ち伏せする島袋を他所にヒロトが現れ、前田が暴発するかに見えましたが、前田は涙を流し良かったと嬉しがります(笑)

新聞に富士雄・前田宛に用高という人物から父危篤という知らせがあり、前田は驚きます。実は用高前田の弟で、家業を継ぐのが嫌で陰謀を巡らせているのでは?と訝しります。しかし頑健な父であり、敢えて用高の名前を出しているあたりが実は本当なのかもと感じた前田富士雄は腕相撲勝負をします

富士雄優勢も、コンタクトが外れた隙に勝嗣達の加勢で勝利した前田でしたが、左手でも勝負することになり、結局イカサマがバレ、勝負はうやむやのまま、各々実家に帰ることになります

前田はたまたま関西に修学旅行だったため、そのついでに実家にも顔を出すことにします。千秋の説得もあり、オルゴールを受け取った手前、前田も行かない訳にはいきません。駅で美香キョクトー高校の連中に絡まれ、前田が助けてやると、新幹線に乗るタイミングでキョクトー高校の連中に襲われます

前田は乗り遅れ、5人がかりで襲われ、前田腹に隠したオルゴールを守るために一方的にやられます。次の新幹線に乗り込んだキョクトー高校の連中に前田は売り子からビールの差し入れをさせ、油断させます。トイレに立った際にオルゴールを囮に一人ずつ伸していきます

リーダー格の五代は引っ掛からず、オルゴールを壊されたため、前田は逆上、全員倒してしまいます。名古屋に着くと、入れ替わりで勝嗣米示と合流、乗った新幹線には米商島袋もおり、にぎやかな修学旅行は続きます

おばあちゃんの恩返し

大阪に着いた千秋達、各クラス点呼を取り、中島は生真面目に前田達のことを気にしますが、何とかうやむやに出来ます。前田達は清水寺に向かうはずが、島袋に嘘を付かれ金閣寺に行ってしまいます

島袋勝嗣が落とした修学旅行のしおりを拾い、おばあちゃんの世話をしてやった際、しおりを落とし、おばあちゃんがそれを拾います

ホテルで何とか合流した前田達でしたが、清水寺にいた証拠がないと問い詰められると、先程のおばあちゃんが勝嗣のしおりを送ってよこし、世話になったと感謝され、前田達は助かります

米示さゆりと落ち合いますが、さゆりは時間が無いとすぐに別れます。すると根本という男と会っており、更に健文という男もさゆりと付き合っていると言い出し、米示はキレ、全員伸してしまいます。結局さゆり米示を帰したくないと抱き締めます

映画村で時代劇の扮装をし盛り上がる前田達、千秋のしとやかな扮装に見惚れながら、オルゴールの件を詫びます。極東高校の連中が仕返しを目論んでいると、映画村で逆に勝嗣達に刀で応戦され、五代前田にオルゴールの仇だと伸されてしまいます

男たらし・浅野の改心

夜皆と結託した勝嗣は上手く和美を一人部屋に呼び出し、事を済ませようとします。前田は酔っ払い、点呼の際押し入れに隠れたままになっています。井岡が点呼に現れ、慌てて和美を押し入れに隠すと、前田は酔っており和美に抱き着きます

誤解を生むシチュエーションでしたが、前田は寝ぼけながら「千秋」と寝言を言っており、千秋は自分の夢を観ていたと安堵します

東大寺では小鹿のプチに懐かれる千秋、別れが寂しく、親を探していると、島袋達が鹿の糞を集めたトラップに前田をハメようと画策します。しかしプチの親鹿が現れ、結局島袋の舎弟が糞まみれになります。鹿せんべいを塗りつけられた島袋は鹿の大群に囲まれます

浅野マサに誤って胸を触られてしまい、ビクビクしているマサが気に入りません。井岡は親衛隊のように甲斐甲斐しく浅野に仕え、浅野前田のようにどっしり構えている男でないとと男たらしです

富士雄も同じホテルで、浅野に一目惚れした富士雄が積極的にアタックし、井岡が対抗意識を燃やします。二人をいいようにあしらっている姿にマサがキレ、浅野を殴ると、今まで男に冷たい仕打ちを受けたことのなかった浅野が目を覚まし、マサに抱き着いたところでこの巻は終わります

まとめ

森田まさのり先生は人気で長編化するろくでなしBLUESに、以前から温めていた高校生活の鉄板ネタ・修学旅行編を持って来ます。単純な修学旅行とせず、前田の父危篤という知らせで富士雄も別行動で関西に向かうことになりますが、前田家の家業については未だ謎のままです

相変わらず喧嘩ネタは読んでいてスカっとしますが、島袋が偶然拾った勝嗣の修学旅行のしおりが助けたおばあちゃん伝手で勝嗣達が清水寺にいたという証拠にもなったりと、伏線回収も見事です。米示・勝嗣共に意中の女とのエピソードを挟みつつ、前田は相変わらず不器用な立ち振る舞いです

しかし千秋のことは常に念頭にあるようで、オルゴールの件や、鹿のくだり、そして酔って寝言で「千秋」と言っていた点等、間違いなく気があるのは確かです。この不器用な前田千秋の恋の行方も今後の見どころとなってきます

男たらしの浅野を巡る大人の醜い争いも笑えますが、何とマサの行為に浅野は改心し、抱き着いてしまうのです…女心は分かりませんね(笑)気になる続きもコミックスで是非!!

おまけ

BACHI-ATARI ROCKという作品があります。こちらはろくでなしBLUESの原型となった作品が載っており、他の短編も主にボクシングネタで統一されており、森田まさのり先生の初期作を堪能できる内容となっています

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