前回までのあらすじ
山井はミルコビッチのプランはレベルが高過ぎて校則が厳し過ぎると評し、ETUは受け身になっても焦んないこった、チャンス時にいつもの好調ぶりが発揮出来るかどうかが勝負の分かれ目だと語ります…
先制を許し達海、挑戦者の精神を説く
インタビューも素っ気ない千葉の選手に個性がないというか監督の顔色を窺っている感じがすると藤澤、選手の能力と釣り合いの取れていない作戦を選手が駒になって実行しようとしているのならそんなチームにやられて悔しくない?戦術ってもっと選手の個性に寄り添って立てられるものでしょうとも感じます
ガブの上がりを抑える事で守備面が安定してきて問題は攻撃面、赤崎の仕掛けは効果的ですがジャッジは不公平でジーノはやる気を失いかけています。達海はETUが好調なのを織り込み済みで得意の形に執着するだろうって読んで来てるとし、ミルコビッチを警戒します
戸倉が手応えを感じる中、ガブと赤崎は重なり無理矢理のクロスも千葉はミルコビッチの様々な言葉を思い出しまたロベルトを使ってきます。清川が土橋の位置を確認すると、想定外のマクレガーのヘッドが決まり先制です!折角ベンチに祝いに行ってもミルコビッチは冷徹に1点で調子乗るなと一喝します
山井はETUの躍進もこの千葉の戦い方をモデルにどんどん弱点を突いてくると危惧します。前半終了で羽田が自宅で観戦していると、いつもの主要メンバーが現れ、石橋は千葉とのアウェーゲームは俺達が初めて一緒に観た試合だと彼等には重要な意味があるカードです
ロッカーで黒田は吠え赤崎を蔑み、外されると思われた中宮野を右、赤崎を左と意外な判断で達海は挑戦者の精神について語り、立ち止まった時点でチームは死ぬ、前に進むしかなくなったと腹を括り後半は俺達にとって挑戦だと指示を出します…椿がトップ下なのです!
ゴール裏をまとめるゴロー
じいさん3人組の玄人じみた解説が光る中、ゴローは喧騒からスカルズの謹慎の件を耳にします。システムを大きくいじり1トップに世良、堺OUT宮野INで右、左に赤崎、トップ下に椿、ボランチにジーノとぶっつけ本番の布陣です。ミルコビッチは奇策に出て来る事も想定済みで、戸倉はよりプレッシャー無しでボールに触れると浮かれます
マクレガーの強烈ミドルがゴール脇を襲いますが、ジーノの邪魔もあり入りません。この劣勢にシゲは俺達の応援を必要としているような展開だとにやけます。ジーノは割り切っており、攻撃における3列目の意識しかないと笑います。ゴローは縮こまりながら解説ぶっているとシゲは元主要メンバーを呼んで応援の主導権を握る気です
ゴローは揉め事になると慌てますが時すでに遅くスカルズと揉め始め、ゴローはコータの前で情けないのは駄目だと翻意し両方を諫めこの場を田沼五郎に預けちゃくんねぇか?と気丈です。相変わらずガブの所を狙われ、後半も千葉はオフェンシブです
ミルコビッチが講釈を垂れる中、達海は不敵に笑います。ゴローは応援をまとめ、スカルズ・町内会・子供と一体となり凄まじい圧で、俺が責任を持ってこのスタンドの熱を選手達に届けると気張ります。ジーノは縦パス一本で世良に通し、椿の弾丸ミドルがサイドネットです!
軍人:マクレガーVSトップ下:椿
すかさず椿コールが起こり、ゴローが椿について語ると、かつての誰かさんみてえじゃねえかよと言われハッとします。千葉は戸倉を一列前に上げて対策を練って来る中、達海はこっちの方があいつらが前半より伸び伸びやれると思ったんだと自信げです
今や化石と言われるファンタジスタに対しチームに献身的なゲームメーカーの方が凄いと使いますが、ジーノは守備せずともコースを読んでおり、狙われた清川も取り返しジーノからまたカウンターです。世良が潰れ赤崎が倒されますがまたしても笛は鳴らずETUへのジャッジが厳し過ぎます
選手を信頼する達海、藤澤は1点リードで通常のシステムに戻した…「特別」シフトから「普通」のシステムにまでETUに引きずり下ろされ、主導権はETUに渡りつつあると感じます。村越の献身光り、ジーノが前を向くとマクレガーが立ち塞がります
マクレガーは世良は良い選手だとしながらあくまで囮で獲物は椿だとぶれません。潰されかけますが、椿は巧みな反射神経で抜き、会心のシュートはバーに阻まれますが不調の赤崎がボレーで合わせ同点です!最早弱小と呼ばれた頃の面影は全く見当たらないのです
中継を見ながらゴール裏が映し出されその光景にどうなってんだこりゃとは羽田達です。ゴローは皆をまとめていましたが、「あ そーれETU」という緊張感のないコールが始まってしまい、最早収拾不可能です(笑)コータはアウェーなのにいつもの浅草にいるような気分だと感じます
ミルコビッチからの指示は出ず、戸倉は何度監督の期待を裏切ってきた…と自戒します。3年目で結果の出ない現体制も危うくなっており、ここで千葉が頑張りを見せます。ミルコビッチのサッカーが間違ってないって事を証明してやろうぜと千葉はロベルトのクロスを佐野がパンチングです
戸倉は集中しておりジーノの寄せを巧みに抜きマクレガーで勝負ですが、椿がナイスカバーするところでこの巻は終わります
まとめ
SBにガブを入れる事は攻撃的オプションとなる反面守備面に不安を残す諸刃の剣です。更に軍人:マクレガーの豪快なヘッドが決まり千葉に先制を許してしまいます。ロッカーで達海は不調の赤崎を残しポジションを大幅に動かす奇策に出ます
「教授」:ミルコビッチは動じず対応しますが徐々に試合の主導権がETUに傾きます。ここでゴローが葛藤しゴール裏を一つにまとめる為にかつてのコールリーダーとして重い腰を上げ気張ります。新旧サポの橋渡し役としては適任で上手くまとめますが、スカルズは面白くないでしょう
アウェーの千葉戦には思い入れのある羽田達は自粛中の為TV観戦で、スタジアムの異常さにいち早く気付きます。鬼の居ぬ間に…普段仕切っている者としては複雑な心境でしょうね。椿の頑張りから不調だった赤崎のボレーが決まり試合を振り出しに戻します
監督は結果が全てと良く言われます…3年目で結果を出せていないミルコビッチはいくら優秀な監督でもクビは危ういですし、かつてエースで復帰した達海だっていつ干されるか分かりません。今巻もそういった監督の葛藤も見事に描き、プロサッカーの楽しさ・厳しさを教えてくれます。27巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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