前回までのあらすじ
状況は今季最も絶望的な中私達ETUが本当に強くなる為に変わった所を見せつけてやろうと有里は気張ります。ここでガブの折り返しを夏木は浮き球にしアクロバティックなスーパーボレーが決まり2-3と試合が分からなくなります…

夏木覚醒で同点
山井は夏木のゴールには人をポジティブにする不思議な力がある、夏木が決めた事でETUは息を吹き返せたとし、残りまだ20分あります。ただカルロスを引っ張った事で生まれた3点目が効いていると不破は更に守備的にし、椿が1列下がった事で色々見えて来た中ここで村越投入です
椿は勘違いしていたと自戒し川瀬の言っていた通り我が儘にガムシャラにプレーすると割り切り笑顔で、バランサーの村越が入る事で後ろ3枚で椿はもう一回トップ下で思い切りやらせる気です。ゼウベルトは息の根を止めてやると板垣を使いますが村越がナイスカットです
ジーノから椿へのパスはカットされ、椿はつい「王子遅いっ!!」と本音を吐露、珍しく言い合いとなります。村越は回想で達海にキャプテン交替の件で全ての答えはプレーで出すと話しており、もう一度日本代表入りを目指すと気張り、椿は赤崎の上がりを見てジーノを選択します
先程の言い合いでジーノは椿を合格とし、意見してくれる存在は有難いと世話係に昇進させ(笑)、椿の指示通り裏へ抜け出し走ります。左利きのジーノは浮き球にしトーキックはGKに阻まれますが、何と夏木が押し込んで同点です!残り10分で勝負は振り出しに戻ります
川瀬が攻撃の起点に
ここでジーノはお役御免で殿山IN、椿に怒っている訳でもなさそうで安堵します。藤澤はパスのいい出し手がいない名古屋をそれ程恐れていないと感じます。川瀬は余計な事を口走ったと悔い、椿に俺のようになるなと自身との境遇の違いを痛感します
不破はなりふり構っていられず、倉田IN谷OUTでキャプテンマークを川瀬に託します。ETUの足が止まって来ている選手達を見て不破は冷静に戦えと鼓舞します。殿山はサインを出します。川瀬はこの試合だけだとしてもチームの勝利の為に必要とされていると吠え、家族を案じ前に出て来るようになります
ガブが動けない右に照準を合わせた川瀬、ストロングポイントで最後の勝負を仕掛ける気です。川瀬が名古屋の攻撃の起点になり、山井はどれだけ自分が試合に使われなくなっても準備を怠ってなかったと評し、彼のサッカーへの情熱が全く衰えてなかったと感じます
また右と見せてゼウベルトを使い、自身のスタミナの限界を感じつつ川瀬は和製エースの意地を見せてこいと板垣を使います。亀井が釣られる中放ったシュートは湯沢が触りバーに嫌われセカンドはゼウベルト、浮き球でぺぺのボレー炸裂も回想で自信がついて来たと語っていた通り何と湯沢が奇跡的に止めます
奇跡の大逆転勝利
達海は初陣のGKに負担を掛けてしまったが良く期待に応えてくれたと湯沢を評し、更に殿山にガブがマリーシアで動けない素振りを見せてるならサインを出せと言っていたのです。殿山からガブでマリーシアを見せつけ躍動、ここでガブはロブを放ち何とゴールに吸い込まれ逆転です!
来日初ゴールがオシャレゴールとなりもみくしゃにされるとそれは殿山です(笑)ガブは達海に抱き着き、藤澤はここまで逆境をはね返せる勝負強さに連敗での経験を糧に新たな力を身に着けタフになったと期待します。赤崎OUT堀田INで守備固めし、アディショナルは4分、必死な名古屋ですが無情にも笛です
絶望的な2点ビハインドから最高の大逆転勝利で沸くサポ、雨のジンクスともおさらばで今度は有里は涙で自身が土砂降りです(笑)もっと怒り狂ってると思いきや冷静に先を見据えてる自分がいると不破、プロ意識というこのチームに唯一欠けていると思っていたものが実は足元に転がっていて化学反応が起きたと…
川瀬は椿の頑張りを称えとっととフル代表に選ばれろとし、自身のチームでの立ち位置が変わる訳でも身体が若返る訳でもないと卑下していると不破から褒められ目を丸くします。ロッカーで達海がいよいよタイトル獲りに行くぞと凄むところでこの巻は終わります
まとめ
狂気じみたぺぺの活躍で黒田を失い10人のETU、絶体絶命の中まだドラマが残されていました。夏木のスーパーゴールはチームに勢いをもたらし、椿は感じていたジーノの遅さを指摘、言い合いになりつつジーノは椿の心意気を買い認め、意外性のある裏への飛び出しから夏木の同点ゴールが生まれます
ジーノはETUの中で絶対不可侵な領域にいましたが、椿が筋の通った意見をぶつけ、むしろこういったポジティブな投げかけを待っていた感があります。遠慮もなくなり良い循環となり、更に殿山はガブがマリーシアでまだ動ける事を見抜き最高のタイミングで使います
ブラジル人特有の勝負の際でのこのマリーシアは決定的で、更にオシャレなロブシュートが決まりついにETU逆転です。前回の名古屋戦も白熱しましたが、今回も非常にドラマチックな幕切れとなります。名古屋も川瀬の頑張りに得るものの大きい敗戦でした
ここでついに達海はタイトル獲りに行くぞと宣言します!いよいよ見えて来たジャイキリ達成に向け、チーム一丸となりたいところです…34巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
コメント