「GIANT KILLING」63巻の数々の激戦と成長譚~虎視眈々…内弁慶と揶揄される岩淵怒涛の2ゴールで鹿島逆転!悔やまれる杉江の負傷離脱も村越がチームを鼓舞し反撃開始~

前回までのあらすじ

久堂は非公開練習で身体への負担は極力抑えたのかもしれないとし村越を甘く見たのが裏目に出たと言います

それでも顔色一つ変えないで淡々と良いプレーをする鹿島は不気味です。とはいえETU有利なのは確か、必死こいて前から来れば2点目狙うチャンスはあるとする達海ですが、そんな簡単な相手ではないと相手ベンチの早乙女に目線を送ります…

鹿島動じず虎視眈々

一転鹿島の圧が凄まじく防戦一方のETU、亀井は流れを断ち切らないと抜け出せないと焦ります。達海は冷めた目でジーノの守備力の低さを確実に突いてきてると読みます。クライトン早乙女に分析させETUは守備が盤石なチームではないのでこのまま殴り続ければ壁は壊れるとします

ただ規格外の選手が2~3人いるので警戒を怠るのは危険とも言います。事実椿は鹿島にとって脅威で、早乙女は押して駄目ならその逆を取るというのも選択肢だと助言します。敢えてボールを持たせる事で今一度ETUのウィークポイントを炙り出したいと五味も考えているようだと言うのです

早乙女五味は以前中盤でコンビを組みリーグタイトルを獲得した関係性、クライトンは完璧に仕事をこなし尚且つ出しゃばらない早乙女に絶対的信頼を寄せています。ここで鹿島のプレスが止まりミドルゾーンの守備に切り替えたのでポゼッションはETU、ところがブーイングが半端ありません

アイルトンが危惧する中猪瀬はこういう決断は五味がピッチ上で行っていると読み、早乙女五味を信頼しています。椿は中を固められクロスはCB2枚の牙城を崩せず五味に睨まれてからまともにボールに触れてないと自覚します。亀井・村越が追加点に焦るところで圧が来て五味は先制点すらプレッシャーに感じてしまうと説きます

岩淵の2ゴールで鹿島逆転

カウンターからアンデルソン→岩淵が決まり同点です!それでも鹿島は冷静で、喜ぶのは勝って優勝決めてからでいいよなと余裕です。村越は責任を感じ、ETUコーチ陣は五味への信頼…共通認識が鹿島全員にあると認め、達海はナメた分析してくんのは早乙女の仕業だとお見通しです

夏木が落ちたスペースに椿が走り込み世良のボールスピードが速ければ最高の崩しだったETU、江田梶川に競り勝つのは困難だと自覚しつつプレースキッカージーノが最高のボールを送り込む事で不可能を可能とし杉江ヘッドも綿谷がナイスブロックです

逆にカウンターを食らいガブが必死に止めアディショナルは4分で何と杉江が痛み、黒田投入準備もワンプレー様子見します。杉江はキャプテンとしての責任もあり判断に迷いハムハムストリングを痛めたものの一瞬躊躇してしまいます。岩淵は海外移籍で失敗し、戻ってゴールを量産してもホームでしか決められない内弁慶だと揶揄されてきました

復帰した五味にさっさと2度目の海外に行けと言われ、岩淵はハッとします…こんなリーダーがいてくれれば鹿島は間違いなく強くなる事、そしてチームが伸びるこのチャンスに殻を破れなければ所詮国内レベルの選手だという事だと気張り、福盛からのファークロスを驚異的な打点のヘッドで逆転、前半終了です

不器用な村越の男気

最悪の形で折り返し山井は鹿島が相手にダメージが残るようなゴールを決める事が多いとし、都市部にあるクラブと違い決して人口が多くないホームタウンで常に危機感を抱きプレーしているのです。ロッカーでは杉江・野口メディカル・達海が各々反省する中達海はついキレて悔しいのは皆一緒です

藤澤は鹿島のハングリーさに対しETUにはこれからの自分達に対して確信めいた希望を持っていると感じます。劇的逆転しながら鹿島はフツーの空気で葛城が素晴らしいスピーチで盛り上げます。早乙女五味は確認し意見が一致します。猪瀬早乙女にもっと我を出していけと煽りますがその手には乗らない早乙女です

キャプテンが赤崎に代わり彼は村越に一言貰いたいとします。村越は不器用な自身を語りお前らはそうじゃない、クラブの負の歴史は俺が引き受ける、プレッシャーもビッグマッチも楽しんでここからの自分達に期待しろと諭します。こうしてチームはまとまります

サポも気合が入る中福盛ジーノを意識しており、どうやら過去ETUをジーノに追い出される形で去った事が遠因のようで、ジーノは静かにキレています。一緒になった早乙女と敵対心を燃やす達海、お互い相容れないものがあるようです。ブラン達海椿がこのまま大人しくしてる訳ないと分析します

ガブ岩淵で体格差に付け込むセコイ真似に黒田が反応、黒田が上がった意外性でマークが曖昧となり世良→椿夏木に通せば決定機…というところで五味がナイスタックルです!椿五味サリバンオーストラリアキャプテンに重ねます。香田が優勝のかかった大一番で江田五味と対峙出来る事は椿にとって最高に燃えるシチュエーションだろうと念じるところでこの巻は終わります

まとめ

常勝軍団・クラブの歴史から奢ったところのない鹿島は先制されても全く動じず、33節で優勝を賭けたホーム戦でもいつも通りを徹底、結果岩淵の怒涛の2ゴールで逆転とらしさを発揮します。早乙女の冷静な分析、五味の存在感、岩淵の葛藤等様々な要因が結実するのです

悔やまれるのは杉江がキャプテンの責任感から怪我をしても判断を一瞬躊躇し、その隙を突かれて逆転された事です。サッカーはこういったワンプレーが結果に大きく影響を及ぼすケースが多々あります。シーズン途中であの村越からキャプテンを引き継いだ杉江の葛藤は同情の余地はあります

村越も責任を感じつつ、負の遺産は全て不器用な自分が引き受け、チームを前に向かせます。早乙女とは現役時代から対峙してきた達海、お互いの長所ややり口を熟知しており、裏対決として熱い展開です。猪瀬はいずれ早乙女を監督へと考えているようですが、早乙女は我を出さず謙虚です

沈黙の椿五味徹底マーク、福盛の因縁にキレるジーノ等数々のバトルが生まれる中、優勝を賭けた試合で杉江を欠いたETUは反撃する事が出来るのでしょうか?64巻に続きます…

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