「ハイキュー！！」25巻の数々の熱戦と成長譚～東京＆県疑似ユース合宿終了で得るものも多かった3人…’’おりこうさん’’発言の真意を悟った影山、吹っ切れて新’’コート上の王様’’へ～

前回までのあらすじ

日向は月島に自主練ならプレーしても問題無いでしょと誘われ喜びます。コーチ陣は鷲匠わしじょうが日向を意識していると感じながら生牡蠣を食します。月島は日向が相当ブロッカーが見えている・・・・スパイカーだから練習相手に使わない手は無いと感じています

影山は宮侑あつむの言葉を気にしてか精彩を欠いています。武田は春高まで1か月切ってるしできるだけ強い相手と…と伊達工と練習試合を決めて来ます…

東京＆県疑似ユース合宿終了

日向は忙せわしなく気を利かせ、ダブルワイピング床についた汗等を拭きとる行為と大げさです。2対2となり、百沢は対応に苦慮し、つい日向に「お前が選ばれれば良かった」と言ってしまいます。日向が逆に２mなんて才能だろと励まし、何のメリットがあると問われ「だってお前を倒したい」と豪胆です

日向は国見のプレーを見て、百沢に’’楽’’していこうと高くパスを出すよう提案、百沢は余裕ができ日向に感謝します。国見＆百沢VS五色＆月島では日向は国見の顎が上がっている事からトスフェイントと見抜く目を身に着けます。月島の成長を目の当たりにし、日向も全部できるようにならなきゃと焦ります

斎藤コーチが牡蠣に当たって体調不良の為、急遽白鳥沢3年・OBと合同練習試合となります。日向は牛島のレシーブを参考にし直接聞いて、目で見て吸収します。一方東京では影山はポジションシャッフルにも順応し、周りの上手さに引っ張られます

優秀なセッターが多く揃い、影山は宮の上手さを感じ、先日の「おりこうさん」発言の真意を問うと、そのまんまの意味と返されます。実り多き東京合宿は終了し、春高での再会を約束します

影山の変化

疑似ユース合宿も終了し、鷲匠わしじょうは一番ギラギラしていた日向について高さに対する圧倒的な’’飢え’’を感じ、体格の代わりに与えられたものこそその’’飢え’’なんだよと語ります。日向は影山と再会し、自身は球ボール拾いやってたと言いライバル視する影山はにやけます

影山は例の’’小さな巨人’’について語り、日向も意識し、影山は「お前もっと跳べるぞ」と話します。烏野は「サーブ強化週間」で各々スキルが上がっています。西谷は木下のジャンフロジャンプフローターサーブを敢えてオーバーで受け、自身の課題克服に気張ります

先程の「もっと跳べる」の真意を問うと、影山は日向のジャンプが’’ピョピョーン’’で凄えジャンプは’’ドン・・’’だと語ります。合宿帰りなのに意欲満点の2人に3年は呆れます。日向は影山に拇指球親指の付け根に体重を乗せろと言い、意識しますが澤村にいい加減帰れと一喝されます

谷地は日向がたまに凄く静かになるなーと感じます。いよいよ伊達工と練習試合、旭も最高の相手っスよと気張ります。伊達工の磨きがかかったブロックの壁に慣れろと烏養は語ります。日向の囮もものともせず旭をリード・ブロック3枚でどシャットし、高い壁として立ち塞がります

影山に’’おりこうさん’’について問われた烏養は’’スパイカーが打ちやすい以上に最高のトスは無い’’と祖父に言われたとし、そこだけは迷う必要はないと話します。伊達工のバンチ束・シフトに対し一般的なのは’’スプレッド広がる・シフト’’ですが、鍛錬されたバンチ・シフトは脅威です

更にリードブロックなので’’束’’で来られる事の圧プレッシャーは半端ないのです。影山は無意識にライトが最善と選択し、「真中まんなか以外」を選ばされたと感じ、強さは心地良いと身震いします。完璧かと思われた旭へのトスもどシャットされ、旭は何か考えています

フェイントに西谷はローリング・サンダーを決めますが、影山は「邪魔っス‼」とぶちまけます

新「コート上の王様」誕生

敵意剥き出しの西谷にバック・アタックの邪魔していると言い、西谷も瞬時に納得します。月島のナイスキィーにも影山は何か言いたげです。伊達工の鉄壁ブロックに苦戦し、烏野はリードを許したままです。明らかに雰囲気が悪い中、烏養はそのままプレーを続行させます

旭が吹かし、トスは良かったなら決めて下さいよと棘があり、月島はユース合宿で「王様」に逆戻りだったりしてとこぼします。ユースのレベルの高さにこっちが物足りなくてイライラしているのか、むしろ今まで文句言わなかった事の方が意外だと菅原です

結局19‐25で敗れ、影山は俺は良いトス上げてます!もっと決めて下さい‼とキレてしまいます。烏養は例の’’おりこうさん’’発言についてケンカ・・・しないって事じゃねえと思うぞと諭します。却ってお互いの本音を吐露でき、コミュニケーションが図れます

影山は中学時のモメ事が心に重く残っているようで、意外に物凄く気を使っているのです。影山は言いたい事は正直に言い、角は立ちますが月島もそれに引っ張られて高いスパイクを打てます（OUTですが）。23‐25と2セット連取されますが、得るものも多いです

日向は影山の本質は変わらない、新「コート上の王様」誕生だと言い、影山が却って吹っ切れたところでこの巻は終わります

まとめ

東京＆県疑似ユース合宿も終わり、参加した影山・月島・そして日向は得るものが多かったようです。日向は実際プレーできなかったものの、持ち前の貪欲さで目で見て吸収し、明らかな変化が生まれます。戻ってから谷地が言っていた日向が静かになった気がするのも発展途上の一段階なのかもしれません

影山は中学時天才と言われながらその高圧的な態度で’’王様’’と揶揄されてきました。流石に心の傷として重く残っており、実は烏野では今まで遠慮していた部分がありました。東京合宿で宮から’’おりこうさん’’と言われ、伊達工戦でその真意について悟ります

セッターはスパイカーのお膳立てをするのが仕事です。如何に気持ち良く打って貰うか非常に気を使っているのです。スポーツにおいてチーム内の雰囲気が良い＝強いとは限りません。お互い言いたい事は言い合い、常に最善を尽くすのが理想の形です

日向はその辺影山を認めており、新「コート上の王様」誕生だと喜びます。吹っ切れた影山、2セット連取された伊達工戦で、更なる飛躍が期待されるところです…25巻ではどんなお話が待っているでしょうか？