前回までのあらすじ
影山は中学時のモメ事が心に重く残っているようで、意外に物凄く気を使っているのです。影山は言いたい事は正直に言い、角は立ちますが月島もそれに引っ張られて高いスパイクを打てます(OUTですが)。23‐25と2セット連取されますが、得るものも多いです
日向は影山の本質は変わらない、新「コート上の王様」誕生だと言い、影山が却って吹っ切れます…
日向が’’紛れる’’事で無限の可能性
烏養は試合の’’状況’’と選手の’’状態’’を把握するんだと諭します。合宿で黄金川のトスが高かった事から月島の最高到達点も自然と上がり、影山はその事を見抜き高いトスで加点します。影山は果敢にコミュニケーションを図り、武田は3年生はよく「凄い1年生が入ってくれて良かった」と言いますが影山君にとっても同じですねと説きます
二口は今日烏野イマイチじゃんとビッグサーバーぶりを発揮、ブロックが完成されているので他にイイサーブの使い手が育ってきたら…と烏養は危惧します。リードしながらTOを取った烏野、日向は’’紛れる’’ですよねと理解します
何とか1セット返し、伊達工は超速攻を決められても割り切って日向になかなか釣られません。だからこその’’紛れる’’なのです。これで日向の存在感が消え、警戒が分散する中、ここぞの場面でマイナス・テンポが活き正に映えるのです
日向の読めない動き+変幻自在の影山のトスは無限の可能性があり、烏養も使い方が勿体ないと言っており、烏養も納得します。月島はスタミナ切れで合わず、影山は選手の’’状態’’把握が身に染みます。ここで烏養は山口ではなく木下を投入、ジャンフロが決まります
次は外しますがある程度決定力はあるので、山口のように常に準備を怠らないように声掛けます。日向のマイナス・テンポは読まれブロック、日向は意図してかは謎ですが、上手く黄金川を釣り旭で仕留めます。県内最強の壁に旭は果敢に挑み、一度ブロックされますが3枚を弾き飛ばし、パワーに加え打つタイミングが絶妙です
マネの鏡:清水の献身
2勝2敗で終え、黄金川は影山の繊細な指先へのケアを参考にします。両校挨拶して帰り、青根は日向と丁寧にお辞儀します。その後自主練で西谷は木下のジャンフロをオーバーで捌く練習を重ね、志が高く木下も感化されます
日向は家でパス練に励み、妹の夏からボールと仲良くなったねと褒められます。烏養は春高初戦相手の試合の録画を手に入れる算段を付けます。元旦、澤村は最悪の初夢を見てから3年生のみで初詣に行きますが、皆待ち合わせ時間より早く到着しており驚きます
菅原のテンションの高さは相変わらずですが(笑)、流石に間もなく春高で皆緊張感があります。旭はおみくじが’’凶’’で、末吉の澤村達に馬鹿にされます。清水は神様の助けがなくても大丈夫よと話し皆救われます
澤村は常波の池尻に会い諭され、一人なワケあるかと吹っ切れます。1月4日、ついに烏野高校は東京に赴き、宿はかけす荘というぼろ宿です(笑)練習では「心臓小さ組」が本領発揮しており、烏養はこういう時の為にと滝ノ上電器店渾身のORE SUGEE DOUGAを皆に見せます
所謂ファインプレー集となっており、良いプレーを思い出し気分を高めます。監督者会議に烏養と澤村が参加し、託された縁下は早速影山達の身勝手に振り回され、結局月島が自転車で影山達に付き添いランニングです。各々のやり方で過ごします
風呂で谷地は清水が夏でも黒タイツなのは実は陸上部時代の古傷を隠す為だと悟り驚きます。清水は初戦勝って明日の夜またこのお風呂に入りに来ようと約束します
東京体育館で春高バレー開幕!
1月5日、東京体育館で春高バレーが開幕します!そこには「おのぼりカラス」と蔑む黒尾達音駒の面々がいます。思いがけないラッキー・エロを期待した西谷ですが、叶歌(新山女子)がキャッチし、幼馴染の田中と良い雰囲気です
入場前に顔見知りと言葉を交わし、いよいよ開会式・オレンジコート入りです。アップの重要性を語る烏養も緊張しています。ここで割り振られた体育館でアップとなりますが電車が止まっており、武田はバスでのルートも確認済みと落ち着いています
緊張しながらアップを済ませ電車で会場へ向かう際のちょっとした合間にトイレに行く日向、会場に着くと何とバッグが入れ替わっておりシューズがないのです!荷物を預かった山口が一瞬目を離した隙の事だと思われ、影山の機転から日向の携帯に電話すると相手が出て、誤って持って行ってしまったようです
近いので足にも体力にも自信がある清水が向かう事になり、谷地に(一人になる事に)慣れてねと声掛けます。清水は入部当初からの事を思い出し、バレーについて全く無知識だったものの熱中して覚え、チームメイトは徐々に’’他人’’ではなくなったと感じます
元々マネ不在だったものが居場所となり、繋がなくては・託さなければならないと感じ谷地が加わります。清水は陸上部時代の積み上げたものがあっけなく終わってしまった事等それがどうした、挑まずにはいられないとハードル跳びを見せます…正に選手のように
出る側じゃなくてもここが私の最前線と気張る清水が谷地にバッグを渡し、日向はマイシュースが届き喜びます。Cコート第3試合:VS椿原学園戦となります。緊張+慣れない環境の中、ハプニングのお陰もあってか何とか試合を迎えます
神奈川第二代表で2年連続2回目の椿原と、5年ぶり9回目の古豪:烏野となります。椿原は本来なら白鳥沢と当たるところを烏野でラッキーだと前向きに考えています。試合が始まり、要チェックは190cmの寺泊です。武田は空間認識能力が必要不可欠で、その影響を最も受けるのが精密を極める影山のトスワークと分析します
0‐3とリードされ、日向に合わせられなかった影山が修正する…と謝るところでこの巻は終わります
まとめ
様々なトピックスがあった今巻ですが、今回のまとめではマネの清水の事を中心に記します。清水は元々陸上部というアスリートだったにも関わらず挫折を経験し、無所属の中澤村からバレー部のマネに誘われます。不在だったマネに自身の居場所を見つけ健気な清水の献身が光ります
スポーツものはどうしても選手側の視点が多く描かれがちですが、ハイキュー!!はマネ目線(恋愛なし)の描写が多々見られ、非常に清々しいのです。元々スポーツは好きだったのでしょうが、選手側からマネという裏方に転身した清水、自身の役割を全うし、生きがいに感じます
誰しも選手として最初は携わるものでしょうが、何かしらの理由から裏方に進む人もいるでしょう。そんな日陰な存在(美女ですが)でも大事なチームメイトで、誰もが主役であるという描写は秀逸で、ハイキュー!!が女性からも支持される所以なのかもしれません
いよいよ夢の春高が開幕、慣れない東京体育館でまずは会場の空気に順応しなければなりません…繊細なトスが信条の影山の奮起が期待されますね!27巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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