前回までのあらすじ
山本は狐爪の頑張りを認め、根性見せたなと言いますが、狐爪は’’根性’’が使えるレベルじゃないと吠え、でもレベル上げはしてきた、やるからには強いBOSSと戦りたいじゃんと感じます。先に音駒が3回戦に進出し、ライバルの烏野を待つ格好となります
戻って烏野‐稲荷崎は7‐14と第2セットは劣勢です。宮侑の二刀流サーブは凄まじく、2セット目からオーバーが苦手な西谷を狙っています。普通サーバーは西谷を避ける中、たぶん初めての狙われる屈辱だと澤村が感じます…
鉄壁リベロ・西谷の苦悩
「リベロが取れないモンを俺らが取れるワケねえじゃん」って思考に陥いったら正に宮侑の思う壺です。更にジャンフロで連続ミスの西谷、皆掛ける言葉もありません。西谷は指立て伏せをし気張り、3投目は何とか上げますがしょぼレシーブです
旭は1stタッチを宮侑にさせますが、今度は宮治が華麗にトスし、月島のブロックを搔い潜り角名が加点で稲荷崎が止まりません。おじさんは角名の武器は打点の横幅で’’ブロックを操る’’事と評します。やっと宮侑のサーブミスですが8‐17の劣勢なのです
角名は更に月島を思い通りに動かし加点します。稲荷崎の怒涛の攻撃は続き、ワンチから3枚ブロックをアランが吹っ飛ばすと、影山の巧みなINも拾い再度3枚を抜いてスパイク、旭が必死で上げたボールをダイレクトと3連打の猛攻です。烏養は敢えてTOを取らずアランの疲労を蓄積させる作戦です
田中執念の超インナーで返し、菅原INでアランにレシーブさせ膝を着かせますが、結局アランのスパイクはブロックアウトで加点です。理石はピンチサーバーで安全πの弱気なサーブを見せると稲荷崎応援団から鬼ブーイングされます…弱気の入れるだけのサーブは要らないのです
第2セットは稲荷崎に取られ…
ここで影山はノータッチエースを決め、日向は「穏や影山」と評します。稲荷崎のTOを挟みますが集中は切れず連続サービスエースです。更に乱してからのブロックの圧でアランのクロスはOUT、流れが烏野です。影山は4打目も直接返ってくると悟っておりそのまま変人速攻を狙います
ところが宮侑はコースを読んでおりディグ、アランで加点と切りますが、確実に稲荷崎には「ちょっとイヤな感じ」が流れ始めます。リズムを整える為にキャプテンの北がアランに代わって入ります。アランの温存も兼ねているようで、この北が入る事でチームが締まります
手堅い守りで決してしくじらないという自信が感じられます。山口のジャンフロも何事も無いように捌き、監督はその安定感を信頼しています。黙々と、淡々とを積み重ねた北は強豪稲荷崎で1番のユニフォームを取るまでになりますが慢心はありません
監督はアランや角名・宮侑が相手に絶望を与える存在なら北の存在は絶望の継続やと評します。ついに16‐24とセットポイントです。最早このセットは絶望的な中、問題はどう落とすかです。小作は敢えて田中を狙い、チャンボも角名が上手く月島を操り第2セットを取り返します
いつもの元気さがない西谷に旭はAパスなんかなくても俺が決めてやると豪語し、西谷も気が楽になります。運命の第3セットです
わからず終いは「もったいねえからさ」
宮侑のジャンフロの猛威は収まらず、OUTジャッジも曲がってINし絶好調です。スパイクサーブもありますが、調子の良いジャンフロをやり切る方が得策だと北は分析します。ネットインは西谷が反応しますが、自身が今こわいとおもっていると自覚します
旭が決め西谷だってたまにはイッパイイッパイになっていいと気張ります。大将は彼女にうんちくを語り、ローテごとに違う局地戦が繰り広げられると説き、烏野ローテの意図は月島と’’双子速攻’’を一番多くマッチアップさせる為と読みます
更に烏養は今日調子の良い影山にアランとマッチアップさせ、どシャットが決まります!角名は月島より影山のブロックに脅威を感じます。前日の分析で烏養は1対1じゃない、1VS6で必ず戦いようは有ると説き、月島も納得し、コースを絞りレシーブに託す事で「止めてナンボのブロックなんて古いですから」とチームプレーです
黒尾は角名のターン打ちは打てば打つ程月島が有利だと感じ、意図的な二人は牽制し合います。木下は脳内サービスエース28本目と気張りますが即返され、一瞬だけでもヒーローになれるんじゃないかって勘違いしてたんだなあと自戒します
8‐5とリードされ先に稲荷崎が1回目のTOとなり、珍しく西谷が饒舌です。こわいって思う事が懐かしい気がした西谷、じいちゃんにわからず終いは「もったいねえからさ」と言われた事を語り、それでもこわかったら「助けてもらう」と仲間を信頼します
案の定宮侑は西谷を狙いますがオーバーで上手く上げ同時多発位置差攻撃で旭が加点します。喜ぶ西谷は木下とのサーブレシーブ練習を思い出し、お互いガッツポーズするところでこの巻は終わります
まとめ
後がない稲荷崎は2セット目は猛攻を仕掛け、最早烏野はどう落とすかが大事な程一方的な展開でした。あの西谷が全く宮侑のジャンフロに対応出来ず、そこを敢えて狙ってくる彼の底意地の悪さが光ります。西谷ですら取れないサーブを他の者が取れるか?と追い詰めます
結局西谷はじいちゃんとの邂逅から仲間も信頼しついに対応出来るようになります。今巻では北というキャプテンで補欠の選手が出てきますが、普通のことを当たり前のように淡々とこなし続けるキャプテンの存在は曲者揃いの稲荷崎の中でも異彩を放っており、一目置かれています
所謂ヒーロータイプではありませんが、強豪校の1番を託されるだけある選手であり、彼が控えているというのは稲荷崎の強みなのかもしれません。また、木下の奮闘も描かれますが、彼は活躍出来ず、控え部員誰もが憧れるヒーローにはなかなかなれるものではありません
しかし西谷との必死のサーブレシーブ練習は決して無駄にはならず、それを分かっている西谷は敢えて木下を指さしガッツポーズをします。試合で輝く事だけがチームの勝利へ繋がる訳ではなく、地道な練習にもスポットを当てた描写が光りますね!32巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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