前回までのあらすじ
スロースターターの音駒相手に1セット落とした事は烏野に不利です。明らかに日向が狙われる中、速攻に跳べないならライトからブロードと気張り目の覚めるような先制点です。これは「このくらいなら速攻を封じた事にはならねえぞ」という影山恒例無言のアピールでもあります
狐爪が日向に「面白いままで居てね」と言い、日向がギョッとします…
堅い音駒の守備力
谷地は3セットマッチで第1セットを先取されたのを見た事がない為、木兎に「負けたら」なんて考えて水差しちゃだめだよと諭されます。第2セット序盤、烏野は速攻潰し対策として大分コート前方で構え、案の定リエーフは後衛狙いですが西谷のオーバーは安定しており上手く捌きます
サイドアウトを取るのも一苦労の烏野、旭のノータッチエースが決まり今日絶好調です。影山→月島のタテの速攻は拾われ、狐爪が狡猾に誰もいないところを狙いますが澤村が対処し、同時多発位置差攻撃は田中で加点です。相変わらず日向がサーブを狙われる中、西谷フォローが光ります
ピンチを瞬時に強烈な攻撃に変える烏野ですが、それも決めさせてくれない音駒の堅い守備です。ラリーはしんどいですが、守る音駒は勿論、全員攻撃参加の烏野の方が苦しいのです。それでも同時多発位置差攻撃から田中が執念の加点です
大将は音駒のムカつくとこは守備力が一番だけど知らないうちにダメージ喰らってるみたいな事がちょいちょいあるから嫌いだと思わず本音です。ここで影山のサービスエースが決まり9‐6、音駒TOです。影山サーブはチャンボとなりかけますが、狐爪はアンダーで意地悪い返し方です
日向が1stの為速攻に跳べない中、逆にブロックで躍動し「とぶのはおれにとって別腹です!」と元気です。ところが日向タッチネットで音駒に加点となります
日向を鳥籠に閉じ込める狐爪の狡猾さ
相変わらず日向は牽制されますが、田中が躍動、’’裏エース’’としてサービスエースです。ライバル視する山本は気張りレシーブを上げ、同時に加点した福永にも対抗意識を燃やします。ここで山口投入ですが、サーブは上手く捌かれてしまいます
サイドアウトをよく取っている烏野は15‐11とリードを保ち続け、日向前衛のターンです。日向渾身のアタックはリエーフの手を意識し過ぎてOUTとなります。更にラリーが続き日向が3枚ブロックに捕まりどシャットです。TOで西谷は日向に直接取らすだけじゃなく俺の事も使ってやがると見抜きます
第1セットで光ったブロードへの助走路まで塞ぐという徹底した日向潰しなのです。狐爪は日向のタッチネットやスパイクOUTもストレスとして積み重ねミスが増える事を狙い、日向の「動線」を断つと鳥籠に閉じ込める気です
マークされるのは’’エース’’の宿命と言われはにかむ日向、時には自らレシーブしそれでも全力ジャンプを続けます。影山の鬼サーブ対策で後衛4人で一本で切る音駒、狐爪は相変わらずゲーマー脳で日向を迷わせ100%で跳ばせず、そんな日向に影山は興味ないでしょ?と策士ぶりです
狐爪の徹底した指示の下日向包囲網は尋常ではなく、日向の存在感が希薄です。リエーフのBAも決まり、18‐16で日向後衛です。巧みな頭脳戦で面白い日向が終わっちゃうのは悲しいと思惑通りなのに複雑な狐爪、日向の表情も冴えません
鳥籠から解き放て!
烏の翼全部捥ぐと気張る狐爪、夜久のレシーブも光ります。ここでアンダーで上げる狐爪、確実に疲労が蓄積されており、月島のどシャットが決まります。澤村のBAは慎重派なのでコートの奥を突いてくると読んだ黒尾、逆にスパイクを決めいよいよ同点です
更に旭は夜久の圧からクロスを打てずストレートがOUT、正にボールを触らずしてスパイカーを殺す男なのです。上がっていく守備力、繰り返し拾われるストレス、疲労から必要以上に守備を意識してしまうが故のミス…これが音駒の守備の完成形です
ここで菅原投入でダブルセッターとなり、菅原トスで同時多発位置差攻撃は5枚、日向を使いたいところですがリエーフもおりライトの影山をチョイス、繋がれチャンボも狐爪は意地悪な返しで即日向がレシーブで反応、狐爪が日向を閉じ込めるのは分かっていてもボールが落ちたらバレーは始まらないのです
日向全力の囮は最早攻撃するフリじゃなく、全員攻撃も拾い続ける音駒に対し日向は助走距離確保も汗で滑ってしまいます。影山は特に狐爪の意図を読み、鳥籠できゅうくつなバレーだと感じ、日向絡みの数点を削がれ、それをどう取り戻すか苦心します
そこで影山が取った行動はセンターオープンで、高く上がったトスは日向を鳥籠から解き放ち、日向が物凄い跳躍を見せるところでこの巻は終わります
まとめ
今巻で際立つのは音駒の粘り強い守備力と、ある意味性格の悪い(笑)狐爪の頭脳です。とにかくレシーブ力が高く普段なら決めている場面でも烏野は何度でも拾われこれはストレスとして蓄積されます。特に烏野は全員攻撃が信条ですから、疲労も物凄いです
烏野の攻撃の武器はやはり日向ありきな部分があり、勝手知ったる狐爪は狡猾に日向に仕事をさせないように働きかけます。最早いじめか?と思うくらい徹底したやり口は、スポーツだけにこれも戦略なのでしょう。それだけ日向を警戒している事が分かります
ここまで自由を奪われた日向は初めての経験でしたが、この窮屈さは影山も同様に感じており、鳥籠から解き放つ為にセンターオープンを選択、日向はこの日一番の跳躍を見せます。これが一連の打開策となるのでしょうか?36巻に続きます…
おまけ
ハイキュー!!は様々なゲーム展開もされています。内容もアドベンチャーから育成シミュレーションと幅広く、一時トレカ展開もされる等人気を博しました
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