前回までのあらすじ
前のめりに加速する烏野の攻撃に比べ、城西は至ってのびのび余裕があります。入畑は才能はともかく現段階では及川の方が上だと断言します
11‐20となり、ここで烏野は影山を下げ菅原を出します。影山を落ち着かせ外から先輩のプレーを見るよう促します…
菅原の奮闘
菅原が入った事で確実に烏野の空気が変わります。影山より高さが劣る菅原狙いでストレートを放つと月島のドシャットが決まり、切替していたのです‼更に菅原は日向に的確な指示を出し、日向は低い身長ながら止め連続ブロック、更に日向のCクイックが決まり3連続ポイントです
影山に比べ技術も身体能力も劣る菅原はチームの事を長く見て来た自負があり、仲間を活かす事で活躍します。善戦しますがここで及川のサーブとなり、今度は田中と西谷のちょうど間を狙いお見合いを誘います。更に緩急を付けて前へと軟打と変幻自在でついにセットポイントです
流れを断ち切る及川のサーブ、今度は澤村が気張りレシーブし旭のバックアタックがチャンスボールとなり日向がダイレクトしますが弱く拾われます。逆に日向のブロックが決まりますがラインを割りアウトで15‐25で城西が1セット取ります
菅原が入った事は確実に相手を混乱させ、これは2枚看板として他の試合でも有効と思われます。菅原はライバルかつ心強い仲間として影山と切磋琢磨します。及川のサーブ対策としてレシーブの上手い澤村・西谷の二人体制で臨みます
ぶっつけ本番のこの奇策、及川の鬼サーブを澤村がレシーブし、大事にしなければならない攻撃は田中が熱く決め一本で切ります。14‐13と競った試合展開で、菅原の堅実なプレーが光ります。ところが城西のブレイクとなり逆転されます
更に日向の速攻を使うと読まれここでもブレイクされ、烏養は影山を呼びます。ここで旭は次の一本俺に寄越せと菅原に告げ、事実強烈なスパイクを決めます。菅原はお役御免となり、去り際’’勝てよ’’ではなく’’勝つぞ’’と影山に声を掛けます
影山‐月島ライン
烏養に評価され、次はセンター線を積極的に使ってもいいかもなと言われ、菅原は喜び自身の頑張りと共にその先へ一歩進むには’’最強の囮’’の100%機能=影山が必要だと感じます。影山は柄にもない笑顔を見せ、サービスエースをリベロから獲り17‐17の同点とします
更に崩し、今度は日向を使いますが、見破られた合図を使わず「変人速攻」で加点し逆転です。ついには20点台とし、ローテ的には正念場です。月島とのコミュニケーションに難のある影山、菅原の助言もありますが、どこかいずい打ち方です
ここで果敢に影山はコミュニケーションを図りトスは一定にして欲しいと告げられ、それに応えるように月島はフェイントで加点、飄々とした様子です。更にフェイントを連発する事で印象を与え、逆に強打で加点、ついに24‐22とマッチポイントです
ところが返された上次は及川のサーブなのです‼ここで及川の回想が入ります
’’最強の囮’’の脅威
及川は中学時代天才ともてはやされながら’’怪童’’牛島に立ち塞がれ、更に後輩で天才:影山が入って来て追い詰められます。岩泉にバレーはチームプレーだと諭され及川は吹っ切れ、中学最後の試合で白鳥沢中から初めて1セット取り、敗れますがベストセッター賞を獲得します
現在に戻り思いっきりでいいぞと岩泉は声を掛け及川の鬼サーブが西谷を襲い、何とか拾うものの城西のチャンスボールです。センターからの速攻と思われた中、影山は瞬時に月島を呼びレフトの岩泉を使うと読み勝ち月島がブロックし2セット目を返します
及川は影山の加速度的成長に目を瞠りながら、早くやろう最終セットと気張ります。ラリーが続く競った試合となりますが、菅原の声掛けも効きちゃんと戦えています。西谷のレシーブが冴える中、逆にリベロの渡は劣っている分器用にトスを上げ及川のバックアタックに繋げ加点します
ここで自力の差が生じ始めジリジリ引き離される烏野、及川はそれでも日向が小さなケモノだと脅威を感じています。コートの横幅めいっぱい使いワイド移動攻撃を決めブロックも全く対応出来ていません。日向が光れば他が空くという好循環です
重力に逆らって何度でもスパイク→ブロック→ダッシュという高負担の中、日向の囮から今度は旭のパイプが決まりついに15‐15の同点となるところでこの巻は終わります
まとめ
菅原は決して突出した能力がある訳ではなく、3年になり順当に正セッターになるかと思いきや影山という異次元の才能が立ち塞がります。技術も身体能力も敵わないと認めつつ、彼にしかない今まで培った信頼関係・コミュニケーション能力で烏野はセッターの2枚看板となり脅威となります
正セッターは影山でしょうが、彼の不調やリズムを変えたい場面で菅原という選択肢が出来た烏野は持ち前の多彩な攻撃力が生き強豪:城西相手に善戦します。1セット目はそのまま落としたものの2セット目を取り返し、3セット目中盤でも同点と互角の勝負です
天才ともてはやされる及川ですが、ずっと壁として牛島が立ち塞がり、更に有能な後輩の追い上げもあり実は追い詰められていた過去があったのです。以前から影山を妙に意識した描写が見られましたが、同中として切磋琢磨した過去があり、この直接対決を望んでいた節があります
経験の及川か、才能の日向・影山か…この高次元の3回戦の戦いから目が離せませんね!8巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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