「MASTERキートン」第3巻の目次
CHAPTER:1 屋根の下の巴里
CHAPTER:2 小さな巨人
CHAPTER:3 ラザーニェ奇譚
CHAPTER:4 アレクセイエフからの伝言
CHAPTER:5 すべての人に花束を
CHAPTER:6 黒い森
CHAPTER:7 昼下がりの大冒険
CHAPTER:8 赤の女
「MASTERキートン」第3巻のおすすめエピソードベスト3!
3位 CHAPTER:6 昼下がりの大冒険
「とても悲しい気持ちだった…でも…
僕は彼女と別れて、少しだけ大人になったような気がする…」
イギリス、シティの銀行にて債権を回収できなかった責任をとり退職する男性、ヘイゼル・ミルトンがいました
彼は道を歩いているとどのアイスを買おうか悩んでいるキートンを見つけました
大学の同級生で一緒に食事をとり近況を話します
それからミルトンは王室御用達のアイスクリーム屋の車を追いかけるキートンとともに行くのですが、キートンが買った自転車に2人乗りした時に恥ずかしさを覚えました
そして別れた妻にいつも自分をごまかしていると言われたことを思い出し、いまだにその女性に評価されたいと思っている自分を嫌悪します
その時、キートンはアイスクリーム屋を見つけ、周りの人たちもわくわくした表情でアイスクリーム屋を見送るのでミルトンも素直に楽しんでアイスクリーム屋を追いかけます
キートンとアイスを楽しんだミルトンですが、アイスクリーム屋の主人がずっとシティ内だけで商売していると聞き、キートンに独立した行政府があるシティにお忍びと言えど王子が食べに来れるかと疑問を呈しました
我に返る2人ですが、ミルトンはま、いいかと仕事かばんをゴミ箱に放り込み自転車に乗り込み、キートンをまたアイスクリームを食べに行くことに誘います
そして2人乗りしてミルトンはキートンに離婚してどうだったか聞くのでした
中年男性が2人、大人の辛さを感じつつも童心に帰り街を駆け巡る…なんとも切なくも希望がある名エピソードです
2位 CHAPTER:2 小さな巨人
「キートンはプロで…
我々は、とんだアマチュアだったってわけさ」
西ドイツで賞金稼ぎを生業にしているスチュアート・ピトック
彼は仲間とテロリストを追っている際、同じ人物を追うキートンを見つけます
キートンはテロ組織から抜け出したがっていた令嬢を助けに来たのですがピトックは彼に手を引くように言うと、キートンはピトックらを追跡することでテロ組織のアジトを見つけました
ピトックの仲間が敵に捕らわれ、キートンと手を組みますが勝手なことはするなと厳命します
ピトックは刑事時代、新米刑事のヘマで売人を逃し刑事2人が殺される破目になったという苦い記憶がありました
キートンはそれを黙って聞きましたが、作戦決行時は作戦を破り街灯清掃車でさっさと2階に侵入しピトックらは大慌てで作戦を決行します
結果、ピトック等はケガをしつつもみな無事でキートンは令嬢を助けることができました
ピトックらはキートンが元SASのツワモノだと知り自分たちがアマチュアであることを痛感し苦笑いをします
西ドイツの賞金稼ぎという題材が新鮮で、そしてキートンの活躍が水戸黄門的な痛快さがある名エピソードです
1位 CHAPTER:1 屋根の下の巴里
「では、なぜ学び続けるのでしょう?
…それが人間の使命だからです」
日本の大学をクビになりパリの大学に勤めることになったキートン
しかしその大学も取り壊されることになっています
悩めるキートンは訪ねて来た百合子にオックスフォード大学の恩師、ユーリー・スコット教授のことを話しました
彼はかつてナチスドイツの空爆を受け直後に授業を再開した肝が太い逸話があり、キートンより早くドナウ=ヨーロッパ文明起源説にたどりつき学会を追放されます
キートンが子供を抱え働きながら学生をしていた時、書庫の鍵を貸してくれて夜に勉強できるようにしてくれました
そして彼にどんな状況に置かれても研究を続け立派な学者になったらまた会おうとの手紙をもらい一生考古学を続けることにしましたが自分は中途半端だからと会いに行けないでいます
キートンは最後の授業の締めに学ぶことの大切さを説くのですが、途中に文化大臣が有名な壁画を見に来ました
キートンは大臣をも黙らせ、学ぶことの大切さを説きます
そして拍手をしてくれた生徒からかつてスコット教授がその学校で授業をしていたことを教えてくれました
さらに生徒たちの計らいでスコット教授に再会でき立派になったと言われたキートンは涙します
地位や名誉よりも大切なことを教えてくれたキートンの恩師が登場する名エピソードです
「MASTERキートン」第3巻の他のエピソード
今回はどれも1話完結で小粒ながらもじんわりくるエピソードばかりでどれを選ぶか迷いました
他にはキートンが複雑な家庭の女の子と一緒に逃げる話しやソ連の軍事顧問と戦ったスペインの老人との交流、西ドイツでトルコ人を狩る極右組織との戦いなどバラエティーに富んでいます
日本を舞台にした話しもあり、犬とアマリリス、そして国際生花運動(IFP)という学生運動を絡めており読み応えがありました
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