前回までのあらすじ
歌仙が現れ、自首を考える哲雄に私も共犯だとし、家族が一緒にいられれば幸せなんかどうでもいいと諭され、哲雄は捕まる最後の一分一秒まで僕と暮らしてくれませんかと請います
歌仙は涙で同意し、哲雄が自首を思い留まったもう一つの理由は窪の「またな」という言葉でした。零花は進路を警察官と決め、逃亡中の窪を捕まえると言い、哲雄が応援してると声掛けします…

7年の平和な日々が終止符!?
7年という月日が経ち、哲雄は課長に昇進、平和な日々を送っています。昔の顧客が亡くなりお線香をあげに行く事になります。哲雄は窪がいつ襲って来るか気を張って生きており、全国指名手配中の窪の顔を知らない国民は最早いません。窪は海外逃亡し、顔が割れている為二度と日本に帰って来ないというのが大方の見方です
何と鳥栖夫婦には2人目の子が産まれ、高齢出産ながら元気で来年小学生です。充実した日々が160人もの命を奪ったあの事件を直視しづらくしており、重くのしかかって来ます。零花は念願の刑事になり、明日お祝いをする予定です。翌日野中宅へ行くとおもちゃ屋の再開を手伝う事になります
野中の子供夫婦は哲雄を英雄視しており、哲雄をそれが虚像で事実は逆だという事が辛いです。哲雄が野中宅を出ると主婦が不審がります。遅れて家族4人でお祝い会となり、哲雄は幸せを嚙み締めます。主婦は佐藤が亡くなり空き家からサラリーマン風の男が出て来て空き巣かと思い警察に相談、中で絞首体を見つけます!
歌仙は保育士のパートをしており、哲雄が明を公園に連れて行き、潤君パパと談笑します。野中宅の捜索で零花が訪れ、遺体には全身に索条痕があり、先輩刑事の戸島とコントのようなやり取りをしつつ遺体の所持品にペンが1本と2つの指紋がありテーブルの指紋と一致します
哲雄は突如警察に任意同行を求められ、ついにこの時が来たかと観念します
ハメられた哲雄
話を聞くと昨日訪れた野中宅の事で、遺体は見た事もない男で疑われていると悟ります。経緯から哲雄は野中の子供夫婦にハメられたと確信し困惑します。零花は身内が被疑者で捜査から外され、遺体に抵抗した痕跡がない事から真犯人が哲雄に容疑を被せる為「偽装工作をした可能性がある」と読みます
戸島は哲雄がハメられたと諭し、遺体が元間野会のメンバーだと語ります。まるで7年前の続きのようです。戸島の計らいで釈放され、家で歌仙と村絡みの可能性が高く恨みを買っている事を自覚していると赤外線カメラのアラームが鳴り小沢のお陰でフリーの雑誌記者の仕業だと分かります
原因はネット記事でその対応の速さから零花も7年前の続き?と勘繰ります。暴力団対策課の榎木の元へ行き例の事件がマル暴のヤマとなり殺された元間野会の人間はここ3か月で3人目だと打ち明けられます。マル暴は一連の事件の犯人が志野と窪の可能性があると考えています
哲雄に志野から電話が掛かって来ます!ポストを確認しろと言われ、見に行くとアルバムがあり写真に写っている人間に番号が振られており、例の真犯人を教えろと凄むのです。哲雄は瞬時に可能性は3つと考え、相手が本物の志野か試し、偽物だと断定すると実は本物で哲雄宅は燃やされます
内部リークは実は哲雄と小沢の仕業
床下に発火装置を複数箇所仕掛けられており、消火器では追いつかず更に明がおらず何とか見つかり2階から飛び降ります。一応無事ですが自宅は全焼してしまいます。数々の思い出のある場所が…明けて零花も現れ、経緯を話し、「窪」が「お父さんとの再戦」を望んでいるのかもしれないと推理します
事情聴取・実況見分が全て終わりホテルをあてがわれ、嘘に嘘を重ねて来た事で設定が曖昧になり哲雄は正直ここから先は厳しいと老いを感じます。戸島は窪と志野の目的は日本を修羅の国に変える事ではないか?と読みます。警察の保護下にある哲雄達でしたが、警察に内通者がいるようです
ネットニュースでは鳥栖家が避難しているホテルの情報が既に漏れています。哲雄はもう若くない事を悟りつつ外敵を一日も早く視界から追い出したいと決意します。連続殺人事件はマル暴主導ながら鳥栖家放火の件等の社会的影響力の大きさから一課・マル暴合同捜査となり近親者の零花は捜査を外されます
零花は個人的にそのホテルの部屋を借り、戸島とリーク説について話していると哲雄が現れホテルをもう一つ取って窪と志野の逮捕に僕も囮として協力させてほしいと請います。情報を漏らされた事を逆に利用しようと言い、哲雄が警察不審になって単独行動を始めるというシナリオです
零花は捜査に口を出せる立場にないと追い返し、戸島はあの窪を貶められるなら…と案に乗ります。零花はこの手で志野と窪に引導を渡すと決意固く、7年前に何があったのか当事者だった私がもう一度…と燃えます。ところが哲雄は実は小沢を使ってホテルの情報を漏らしており、共闘している事が分かる場面でこの巻は終わります
まとめ
平穏な7年間でもう一人子を設けた鳥栖夫婦、安寧の時も長くはありません。ひょんな事から事情聴取され、志野・窪絡みの事件に巻き込まれ、更に志野が哲雄に電話で接触、自宅を燃やされてしまいます。全国民が顔を知る程の凶悪犯:窪と志野が健在な限り哲雄達は枕を高くして寝られません
ネットニュース等から警察しか知らないはずの情報がリークされており、内通者も疑われましたが、これは実は哲雄と小沢が仕向けたもので、今でも2人が繋がっている事実と、そうまでして窪・志野と決着を着けたいという2人の決意の固さが伺い知れます
零花もこの為に刑事になったようなもの、ところが近親者は捜査から外されるのが通例で、単身動く気配です。やはり160人もの死者を出した村の事件の衝撃は大きく、世間も、勿論鳥栖一家も一時も忘れる事はなかったのです…哲雄が囮として警察とタッグを組もうとしており、その真意が問われる中、19巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
コメント