前回までのあらすじ
零花は捜査に口を出せる立場にないと追い返し、戸島はあの窪を貶められるなら…と案に乗ります。零花はこの手で志野と窪に引導を渡すと決意固く、7年前に何があったのか当事者だった私がもう一度…と燃えます。ところが哲雄は実は小沢を使ってホテルの情報を漏らしており、共闘している事が分かります…

人生をやり直した恭一に再び零花が接触
零花は例のキャバクラに行き事情聴取すると、黒服は延人は殺されたと言います。恭一が絡んでいるという話から、零花はその事を両親は知っていたのでは?と勘づきます。哲雄は敵はおそらく2グループだとし、家を燃やした志野達は確定、野中の子供夫婦の身元を小沢に洗って貰います
零花は恭一の飲食店に向かい、恭一が逃げ出した為追いかけます。その不審な繋がりを確信した零花は歩道橋から飛び降り恭一を捕まえます。7年前の因縁を知りたい零花に恭一はお互いの家族の為にも距離を置く必要があったとします。恭一は犯人は知っているが恩もあり黙秘すると言います
零花は哲雄が殺した?と問い、恭一の供述で全て辻褄が合います。零花は窪と志野を捕まえるのをやめない、捕まえて犯人に引導を渡さないといけないと恭一に同行を求め了承されます。車内で俺の人生の中でも最大級に濃密な1週間は哲雄にとってはそれ以上だっただろうと語り始めます
小沢は村で警戒心が強く情報を得られない中、鳥栖次郎の妻キエの下団結しており、小沢を治療してくれた女性を見つけ突破口を見出します。そこから例の夫婦が皆川ヲハと東明砂だと特定します。村の教育の中ではかなり優秀だったようで、3か月前に外に出た2人は使えそうだなと哲雄達は同調します
恭一は店を必死に営業し大変な中零花に協力します。哲雄は囮捜査を行い、注意を歌仙達から自分に引き付けたいのです
囮作戦中に哲雄行方不明
移送の為の囮作戦は無事終了し、それでも2日後哲雄は囮作戦を継続します。戸島は哲雄を1人トイレに行かせ、何故今空白の7年間の後ちょっかいをかけてきているのか解せないのです。手詰まりな中、哲雄は用を足しポケットに手紙を発見、その後行方不明になります
カメラの情報から写真と手紙を見つけ驚愕しており、哲雄の行き先に窪がいると警察は捜査します。一日前一連の現場を恭一と周り、零花は両親が私を守る為にやった事なのだと感じます。自室で窪の「またな」はもっと深い意味がある?と思案していると戸島から電話があり哲雄失踪の件を告げられます
恭一にも話し自ら同行すると言って来た為捜査に加わります。戸島はカメラから例のトイレで哲雄に手紙を渡したらしき男をNシステムから特定を急ぎます。森田に事情聴取しますが怪しいところはありません。零花は小沢を調べると言い、哲雄と共闘している可能性を探ります
写真の神社に哲雄の痕跡が見つかり、哲雄は置手紙の指示で動いているようで、靴跡の砂から海の近くの物と断定、聞き込みを行うと船が盗まれたという話で、海上で見つかった船に哲雄の指紋を確認、海上で行方不明なのです
零花、7年ぶりにあの村へ
小沢家に出向いた零花が母の気を引いている隙に恭一が侵入、走り書きのメモを見つけて来ます。村に行っている可能性が高く、変装して7年ぶりにあの村に向かいます。到着すると村人達に囲まれ、キエは小沢の事を知っており、例の2人達を止めて頂戴と請います
回想で7年前命からがら生き延びたキエと2人、その後事実上の養子とし育てますが、2人は窪への憎悪を忘れず外で連続殺人に手を染め、流れから零花は’’窪を殺害する’’という共通目的の為に哲雄は2人と手を組もうとしていると読みます
零花はカルトのやり口を熟知しておりキエの言葉に乗る気もせず、手詰まりになり一旦解散とし恭一を家まで送ります。2日後海辺で目隠しをされた男が横たわっている場面でこの巻は終わります
まとめ
恭一は以前語られていた通り、母と人生をやり直して店を構えており、今を生きていましたが、零花の来訪で急転、同行する事になります。哲雄にハメられた事を根に持ちながら、その事実を知らない零花に恭一は窪を捕まえる事が個人的な復讐にもなる為捜査に協力するのです
哲雄は歌仙達の安全を確保した上で自ら囮捜査を仕掛け、注意を自身に向けさせると、トイレで接触され、手紙の手がかりから単独行動で失踪、戸島は必死に跡を追いますが不審な点が幾つも出て来ます。あちこち動き回った結果、海上で行方不明というところに行き着きます
零花は禁断のあの村に恭一と再訪し、キエの話からオハと明砂を止めて欲しいと請われます。窪への憎悪を抱くものは当然大勢おり、一連の哲雄との接触もこの復讐が絡んでいるようなのです…零花は共通目的を持つ者同士手を組もうとしていると読みますが、肝心の哲雄は行方不明、今巻ラストの拘束された人物が気になります
新章に突入してからも止まる事を知らないクライム・サスペンス、次がどう転ぶか全く予想不可能です…20巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
コメント