前回までのあらすじ
事件の事で哲雄は謙虚で村の外の観点で言えば’’いい奴’’だがもう後戻り出来ない2人は駒井を殺害し、哲雄は事情聴取を受け、更にネットニュースで情報を流しついに間野会の志野を名乗る何者かが哲雄の家に放火します。しばらく動きがない中ヲハに小沢が接触します
小沢は例のテロを持ち掛け、哲雄が2人を利用している可能性があったものの最早策がなくヲハが案に乗ります…

哲雄と志野の頭脳戦
6月19日鳥栖家放火から1週間、例のSAでの接触は自作自演で、ここで初めてヲハは哲雄と共闘、哲雄の底の知れなさに慄きます(窪がまだ生きているように騙されています)21日ヲハと明砂、小沢の3人は哲雄は警察と動くので俺達だけでテロを仕掛けると指示に従います
ヲハは半信半疑ながら従わざるを得ず、実行犯として暗躍、例のホームレスも明砂が目撃者と思い込み殺害します。ヲハは明砂の軽率さに慄き、その純真さに感謝するしかありません。7月2日午後10時15分車を爆破し乗っていたのは志野達で、ヲハは哲雄に何か騙されてるんじゃないか?と感じます
志野の指を斬り主従関係をはっきりさせ、哲雄からの電話では早く志野を始末しろと言われ、徐々にどっちの言っている事が本当なのか分からなくなりヲハは志野の助言から偽の死体写真を哲雄に送り、哲雄の元に向かい真相を確かめようとナタで立ち向かうと隠れていた小沢に殴り倒されます
窪が来ない事を知っていた2人、この事は通話から明砂・志野にも知れ、哲雄は窪は既に殺し今回の狙いは最初から志野だったとヲハに打ち明けます。お互いの不信感で繋がった歯車が間違いを生んだと感じたヲハは志野はまだ殺してないと明かします。明砂に説得の電話をすると、明砂は志野に洗脳されており、ヲハは騙されていると電話を切ります
志野の武器はその巧みな話術、極端に言えばヲハしか信用していなかった明砂を一瞬で見抜き逆手にとって付け入ったのです
巧妙な駆け引きの行方は…
零花達が現場に到着、車から死体を見つけ志野ではないと気づきます。哲雄はヲハを拘束し、彼の身体能力からうかつに開放する事は出来ないとし、志野とヲハの人質交換という線で明砂と交渉し、小沢は「志野を殺した後でヲハを解放する」と条件を出しその時に誤解を解けばいいと諭します
哲雄はヲハの敵意から教祖殺害がバレたと感じます。志野は明砂の司令塔となり、マクガフィンは俺で生きてさえいればヲハの命も安全だと説き、警察に引き渡す前に哲雄を殺すと凄みます。志野は明砂に「信頼の証」として銃を渡します。GPSが繋がり罠の可能性もある為、人質交換の話になります
志野の巧みな誘導で明砂は山道を降りて来て道の真ん中で交換と条件を出し、哲雄側は妥協できる中間案としてキャンプ場のテント設営場所を指定します。明砂は了承し、哲雄も志野も勝ったとほくそ笑みます。志野は密かに銃がある事を強みとしているのです
一本道を小屋の屋根で見張っていた哲雄でしたが、明砂達は森を回り込んで来て、哲雄は距離があり、更に洗脳された明砂は志野と共に向かって来ます!志野も用済みになったら殺すと言う明砂ですが、術中にハマっておりヲハは説得を試みますが明砂は単身ナタで斬り掛かります
即座に銃を撃つ小沢ですが間にヲハが入り阻まれ、更に2発明砂に命中させますが改造ガスガンの為致命傷になりません。明砂は止まらず銃で2発撃ち小沢を倒し、更にヲハに志野が銃で迫ります
長かった7年間
志野はヲハを撃ち、激昂した明砂も撃ち返しますが弾切れ、志野の銃弾を僅かによじって明砂はかわし林に逃げ込み、今度は哲雄が志野に3~4発当てますが改造ガスガンの為効き目が出るまで時間が掛かります。対する志野は本物の銃ですが利き手ではなく、銃撃戦が熱を帯びます
音に引き寄せられ零花達も現場に向かいます。哲雄は更に1発当てますが弾切れとなり、これでお互い打ち尽くし、志野は弾を6発余分に持っています。装填の為時間稼ぎする志野、的確に哲雄の大きなミスを指摘します。ヒーロー…むしろ犯罪者である哲雄はこの結果を悔やみつつ、志野が真実を明かします
延人を零花に送り込むよう後押ししたのは実は麻取本人で、GOを出したのは志野で全ての元凶だったのだと…これが鳥栖一家崩壊のきっかけを作ったと謝ります。志野の巧みな話術は続き、窪が俺を捨てて哲雄に会いに行った事も単なる嫉妬の八つ当たりで家を放火したとー
7年に疲れた哲雄はもう捕まってもいいと思っており、判断を間違えたと感じつつその挑発には乗るまいと毒が回る時間稼ぎを続けます。志野が動き始め、もう武器のない哲雄が逃げると志野は足が上手く動かずやっと毒が回ったと悟ります
長かった戦いが終わる…と岩を投げ殺そうとする哲雄にやられたフリをしていた志野の銃弾が襲い哲雄は胸を撃たれ転げ落ち頭を打ちます。零花に自転車を教えて成長して自身を越えていく姿を思い返す回想を挟み、当の零花は恭一を連れ銃声と地形から的確にその場所に向かい、哲雄は目を閉じて倒れている場面でこの巻は終わります
まとめ
いよいよクライマックスが迫り、特に志野と哲雄の巧妙な頭脳戦が光る内容でした。結局村の2人は上手く利用され、哲雄達が上手だった訳ですが、明砂を言葉巧みな志野が洗脳する事で更なる混乱が生じます
人質交換と決まりますが、これも一筋縄では行かず、各々の思惑からヲハ・小沢も倒れ、志野と哲雄の一騎打ちとなります。哲雄は改造ガスガンの為致命傷には至らず、毒が回るのを待つ必要があり、志野は逆に本物の銃で余分に弾もありお互い時間稼ぎします
装填して勝負あったかに見えましたが、目論見通り毒が回り志野は起き上がれず勝負あり…と見せかけ志野の最後っ屁で哲雄は胸を撃たれてしまいます。この巻のジェットコースターに乗ったかのような二転三転の展開には非常にハラハラさせられ、因縁の対決がどう決着するのか非常に気になります
零花の事を想う哲雄の思いは届くのでしょうか?次回最終巻です!26巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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