「NANA」17巻の数々の恋模様とバンド活動の光と影~舞が上原美里と名乗った訳とは!?再び奈々とナナ同居でソウルメイト健在!年末年始も大忙しのブラスト~

前回までのあらすじ

大阪の上原美里の件でヤスも思うところがあり、ナナの出生の秘密もあり用心が必要です。ナナはバラエティ番組の生出演と忙しく、愚痴を垂れつつ案外楽しんでいます。奈々倉田からの件から単身大阪に向かい、お好み焼きうえはらに行き着きます…

サーチの不穏な動き

他の時間軸で707号室に集ったシン奈々は郵便物から髪の長いナナが歌っている写真を見つけ驚愕します

現在に戻って奈々は単身お好み焼きうえはらに出向き、そこでテレビにナナが出ているのを見つけ、美里も駆けつけます。奈々ナナの妹と同じ名前をワザとフルネームで名乗っているのでは?と勘繰ります。美鈴は特に変わった様子は見られず、平静を装っているのです

奈々は会計後美鈴を外に呼び出し、サーチの動きについて告げると、美鈴は放っておいてくれと淡泊です。奈々は帰りの車内で虚無感を覚えていると、サーチの男が接触して来て、シンレイラの2ショットを見せて来ます

男はせっかく君が犠牲になってレンとの関係を葬ったのにこれじゃ意味ないよと言い、美鈴の件を教えてくれればこれは公にしないと言うので、奈々が犠牲?レンとの関係って?と問うと、タクミから何も聞いてないのか…と男は呆れます

奈々は何よりシンの事が心配になり、美鈴からは何も聞き出せなかったと正直に言います。サーチ上層部は先程のシンレイラの2ショットは凌子とのもので実は偽物で、危うく奈々は口を滑らすところでした。クイズ番組の収録を終えたナナ奈々がツアー全公演観たいと言っている為招待する事にします

ヤスに祖父の残した日記とナナの母が祖父に宛てた手紙を見せ、ヤスナナのばあさんがじいさんの愛人だったと悟ります。ナナの事が気になったは実際ライブを観てナナに惚れ込みます。本物の上原美里ナナが接近する事は正直避けたいところですが、ヤスは何故美里と名乗っているのか聞き出します

再び奈々とナナが同居!?

は欲求がエスカレートしナナの妹になりすましたいような子供じみた願望に負けてしまったと言います。はゴシップ紙が四海のタレントに関する記事を勝手に載せる事はないと言い、ヤスは事務所に所属するメリットもあるかと安堵します

奈々は心配になり、タクミに電話しますが、冷淡に対応され、ヤスに相談しようとすると、奈美がサーチに美鈴のスクープが載っていると持ち出し、大事になっています。案の定美里の兄は自宅前で「週刊婦人」の取材を受け、美里に絶対外に出るなと釘を刺します

この記事をナナに読ませるのは酷な話ですが、社長は事前に知っていたもののいい宣伝になると見逃したようです。結局ノブからナナに伝える事になります。ナナは意外にも大騒ぎすることもないと冷静で、そこに奈々も現れた為、ノブは渋々迎えに行きます

会ってしまえばお互いの事なので自然に振舞える二人、わだかまりも解消し、お互いナナの事を想います。奈々はなんとレンが帰国するまでナナと一緒に暮らすと言い出します!ナナは機嫌も良くなり、ツアーに向けてあたしにステージでギターを弾かせろとやる気満々です

ナナレンから電話があり、ラブラブぶりは健在、記事の事も大して気にしておらず、奈々は逆にタクミの冷たさから一緒にいる時しか存在意義がないと感じます。レイラがスウェーデンに行きたいと言ったのはシンの生まれ育った街だからで、その想いにレンは同意し抱きしめます

年末年始も大忙しのブラスト

日本音楽大賞2001の新人賞はブラストで、赤白歌合戦にも登場、年末は大忙しです。奈々はお節料理を張り切って作り、ミューを気に入り着付けを教えて貰いご機嫌です。シンは食が細く、心配される中、イギリスではレイラが熱を出し、レンは世話を焼き、冷たいタクミにも見舞いに行かせます

レイラは寝入っており、タクミは腕を掴み寝入ってしまうと、レイラレンとのやり取りを思い出し、自身が欲しかったのは日本一の人気バンドのボーカルというポジションと言いつつ、捨てられなかったのはタクミの横にいる事だろと見抜かれていました

美鈴界隈が騒然としてきた中、噂がナナの耳に入る事のないようにと詩音は統率を図ります。1月9日、ブラストの1stアルバムの発売日で世間の注目を相変わらず浴びます。美里は岡山の親族のところに匿われ、美鈴はこの騒ぎで逃げたのだと美里の兄は語ります

詩音は追っかけファンクラブの仕切り役としてかいがいしくヤスに状況を報告します。日記を書き始めた奈々ナナに見つかりスリルを感じつつ(笑)、 ナナがグアムでCMの撮影がある為パスポートを探し無事見つかるところでこの巻は終わります

まとめ

週刊誌の悪辣な取材について、RADWIMPS野田洋二郎は「PAPARAZZI~*この物語はフィクションです~」という曲で赤裸々に歌い上げています。恐らくこのNANAのような悪質とも言える取材・報道へのアンサーソングとして世に出し、ライブでは神がかり的なリリックを完璧に歌い上げます

野田は家族への悪質な取材に対して、取材陣にも家族がいるでしょう?その子は自身の親の仕事を誇らしく学校で発表出来ますか?と問うています。非常に勇気がいる楽曲でしたでしょうが、アリーナクラスのバンドがこのような赤裸々な曲を発表するのは衝撃的でした

苛烈を極める報道合戦、イメージ戦略、時代の流れに一喜一憂しながらバンドは人気商売として消費されていきます。タイアップ等で決定的なイメージがついたり、アンセムとして大合唱が起こったり、良い事もあればスキャンダルで消えて行くバンドも多いです

トラネスもブラストも火種を抱えたまま週刊誌と対峙しなければならず、場合によっては傍観していい宣伝になったと社長が感じるくらいですから、非常に狂った世界だと言わざるを得ません。名声と共に多くのものを犠牲にしながらミュージシャンは生きて行かなくてはならないのでしょう

奈々ナナが再び同居し、相変わらずのコンビプレーで仲良しです…18巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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