「のだめカンタービレ」10巻の数々の恋模様とクラシック音楽の光と影~2人揃って欧州留学・混迷の(!?)第2幕:フランス編スタート!プラティニ国際指揮者コンクールで早速洗礼を受ける千秋~

前回までのあらすじ

千秋のだめなら大丈夫だと諭し、成功するかどうかなんてわからないが、あいつのピアノがすごく好きなんですよと告げます。父は感激し、結局自宅に一緒に戻り大宴会を開き、家族の奇行に振り回されます。千秋のウィーン行きは雅之が家に戻ることになりご破算し、結果パリに住まうことに決まります…

混迷の(!?)第2幕:フランス編スタート!

R☆Sオケのリハでは指揮の松田が厳しい指導をし、千秋同様旅立つ清良黒木の欧州での活躍も期待されます。松田千秋に才能はあるけどむこうへ行ったら痛い目にあうよと忠告と言うより希望を告げます。3月、音大の卒演では坪井がトリを飾り、のだめは出ていません

のだめは落第・中退扱いとなったのです…ただのだめはパリのコンセルヴァルトワールに留学が決まっており、卒コンには参加せず、留学に向けて千秋と一緒に日本を出る(飛行機に千秋一人では乗れないため)予定です

江藤谷岡は教え子たちを振り返りながら、なんもできへんかった生徒が約2名…でももじゃもじゃ組曲の12曲目はすばらしい出来だったと称え合います。理事長にはそっくりな妹がおり、よく裏軒に顔を見せていた理由も判明し、いよいよ千秋たちは欧州へと旅立ちます

バスティーユ新オペラ座でヴィエラの熱演を鑑賞し、千秋はまず指揮者コンクールに出て腕を認められいい結果を出せたらヴィエラに会いに行くと「バスティーユの誓い」を行います(笑)夕食では千秋が席を外した際のだめがフランス語が分からず適当に注文するとエスカルゴが大量にオーダーされており、無理くり食べます

2月のコンセルヴァルトワール入学試験では聴音テストで勘違いした件を千秋に蒸し返され、まるで自分の国かのように振る舞う千秋の態度に怒るのだめ、ホームシックからか飲み過ぎです。ところが翌朝にはケロッとしており、千秋に観光に連れて行けと迫ります

まるでお城のような新居は三善が昔から所有しているアパルトマンで、また2人はお隣同士です。千秋の部屋は広く、ピアノの調律もバッチリなので、のだめが弾くと、それに惹かれてターニャフランクが現れ、事前試験で仲良くなったフランクと再会を祝し、相変わらずのだめは語学はダメで混迷の第2幕:フランス編がスタートします

プラティニ国際指揮者コンクールに出場

フランクのだめに気がありますが、いつも一緒の2人が付き合っているのかな…と憂鬱です。語学の個人レッスンをしてくれと迫るのだめに、千秋は2週間後に指揮コンクールがあるから忙しいと取り合いません。ターニャフランクが言い合っていると、フランス語のプリごろ太がテレビ放映されており、のだめは完全に内容を把握しています

ターニャ千秋にパソコンのネットを繋いで欲しいと迫り、オタクにギャルにと芸術家・音楽家を目指す若者たちが集まるアパルトマンに母は何を集めているのか…と呆れます。のだめはプリごろ太の翻訳から一気にフランス語をマスターしてしまいます

千秋はロシア人のターニャの部屋に招かれ、料理上手でご馳走になり、ターニャのピアノを聴きたいと持ち掛けると、ターニャの演奏は拙いのです。プリごろ太に没頭するのだめに流石のフランクもオタクは恋人には出来ないことを悟ります

千秋のコンクールはアニメフェスと被り、オタクたちと一緒に列車移動していると、ヴィエラの弟子で有望株のジャンのことをゆうこが誇らしく語っており、のだめと言い合いになりますが、千秋は冷静です。プラティニ国際指揮者コンクールは1960年より4年に1度開催されている国際コンクールなのです

課題曲も多く、年齢制限30歳以下の若手のためのコンクールとしては過酷で、その分得られるものも多いです。くじ引きで課題曲はハイドンに決まり、同じ日本人の片平と懇意となります。難易度の高いハイドンで試されるなんて光栄だと千秋は感じます

2次・3次試験

1曲にたった15分の持ち時間でリハーサルと通し演奏で、審査員は主にリハを見ています。ベルリオーズ千秋の指揮はきっぱりとシンプルでわかりやすく、続いてのハイドンは序盤重苦しい部分もありましたが、圧倒的な指揮を見せ評価も高いです

前評判通りジャンも評価は高く、この二人が飛び抜けており、片平含め1次試験を通過します。2次から一般公開となり、課題Aは初見演奏で出番の15分前に個室で初めて楽譜を見せられいきなり演奏というもので、千秋ジャンも何とかこなします

課題Bは<間違い探し>で、オケは8カ所故意に書き換えられた楽譜で演奏しており、そこを指摘していくのです。千秋・ジャンはパーフェクトでこなし、街はいっきにお祭りムード、このコンクールは街をあげての「村おこし」なのです(通過者6名:片平含む

3次予選は持ち時間60分で課題は2曲(くじで選曲)、先行のジャンは才能豊かに最高に魅惑的な音楽を披露します。逆に千秋は苦戦し、同曲でも明暗が別れます。意気消沈する千秋を励ますのだめジャン千秋のことを認めています

2日目の片平の指揮は独特のジャンプ奏法が軽やかでわかりやすく、観客受けが良く大喝采を浴びたところでこの巻は終わります

まとめ

海外滞在も長く語学も堪能な千秋とは対照的に、ピアノの腕はともかく日本語しか話せないのだめに欧州留学は無謀とも思えるものでした。千秋が一緒なことと、大好きなプリごろ太のテレビ放送からフランス語を理解し習得していくのだめはラッキーと言えるでしょう

千秋は権威のあるプラティニ国際指揮者コンクールを受け、順調に2次・3次試験へと進みます。各試験特色のある内容で面白いのですが、同受験者で才能豊かなヴィエラの弟子:ジャンや同じ日本人:片平と切磋琢磨します

3次試験ではジャンと同曲となり、千秋と明暗が別れる訳ですが、指揮者としての評価となると、首脳陣の考えまでは現段階では分かりません。千秋は気落ちしますが、ジャン千秋のことを認めており、片平も見栄えはともかく軽やかなジャンプ奏法は観客受けが良いです

日本を飛び出して欧州留学でクラシックの本場の空気も吸い、2人の飛躍が期待されるところ、まずは千秋が先陣を切り頑張ります…11巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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