前回までのあらすじ
ミルヒーは一時死んだかのような様子でしたが、精気に溢れ、エリーゼにプログラムの変更を申し出ます
禁煙ってやればできるってことだねと言うとエリーゼは怒ったため、ミルヒーはもう少し生きられそうだから、見たいんだよ早く…かわいい娘の晴れ姿ー美しい音が聴こえるうちにーとのだめを見ます…
ミルヒーの秘蔵っ子としてのだめデビュー!
のだめは3日も学校を休んでおり、行先は千秋のところか?となりますが、千秋は現在単身イタリアなのです。千秋は日本にも連絡しますがのだめの居所を掴めません。のだめはミルヒーの元でショパンを練習しており、そのままイギリスへ飛び立ちます
ロンドンでの公演に急遽のだめを抜擢したミルヒー、ゲネプロでのだめはオケと音合わせすると自己主張し、ミルヒーも意外そうです。のだめは千秋のオケで’’アンサンブルの神髄はハーモニー’’、’’ようするに調和だ’’とコンマスが語っていたことを思い出します
エリーゼはやっとのだめが千秋の横にいた女子だと悟り、ミルヒーはSオケマスコットガールの逆襲だと豪胆です。千秋にエリーゼからのだめのプロフィールについて確認があり(全て嘘だらけでした…)、ミルヒーのロンドン公演でデビューすると聞いて驚きます
公演は急遽プログラムの変更でのだめが秘蔵っ子としてデビューとなり、事前情報もなく観客は懐疑的です。千秋も慌てて会場入りし、この共演をオレが聴かないで誰が聴く⁉と気張ります。モーツァルトを挟み、のだめのオケデビューとなります
衝撃のデビュー公演
観客がどんな絶世の美女が来るのか…と期待する中、少女のようなのだめの登場で皆驚きます。ショパンでのだめはリハの時とまったく違うテンポで遅く独創的な演奏を披露、これではまったく違う曲ですが、ピアニスティックなパッセージを即興的に情感豊かに弾きあげる凄まじさを見せます
エリーゼはのだめがミルヒーに対して’’あんたならどーにかできんでしょ’’的な態度だと驚きます。千秋ものだめの個性が爆発し、尚且つちゃんと破綻しないようわかってやってる点、そして一音一音の美しさにこいつの音楽の強さがあっという間に人を引き込んでいくと感じます
千秋は母が’’のだめちゃんはあなたの天使なのよ’’と言っていたが、本当はあいつをこの舞台に連れてくるために神様がオレを日本に押し止めていたんじゃないかー⁉天使はオレか…と自戒します。オケはミルヒーの流石の実力に驚嘆しながら、このじゃじゃ馬のだめの真の実力に圧倒され、更なる相乗効果を生みます
協奏曲は大成功に終わり、のだめはお役御免、一旦下がったミルヒーもこの歳でこんな目にあわされるなんて…とぐったりです(笑)終演後楽屋は人だかりができており、千秋も訪れますが、のだめは「会えない」、「会いたくない」と追い返します
抜け殻状態ののだめ、エジプトへ逃避行
千秋は明日からオペラの舞台稽古のため夜行でイタリアに帰る中、センセーショナルなのだめのデビューでもう元には戻れないと感じます。記事では賛否両論入り乱れ話題となり、その演奏がテレビ放映もされ世界デビューです。反響は凄まじく、エリーゼは対応に追われつつ巧みにのだめと契約を結びますが、のだめは既に抜け殻状態です
ネット動画での拡散もあり、のだめを知る者全てがこの活躍に驚き湧く中、エリーゼは鉄は熱いうちに打てと次の公演を勧めますが、のだめは燃え尽きており、あんなのもう弾けないと言います。千秋からの電話も出れないような状態です
のだめは隙を突いて逃亡してしまいます!なんとエジプトにいるのだめは飲んだくれています。ロンドンでは慌てるミルヒーと20年振りにオクレールが再会し、オクレールはのだめのことで苦言を呈します。余計なことをしてくれたと怒るオクレールは、あの子に自分で決めてもらいますと言い去ります
のだめの携帯番号で千秋に電話があり、それはエリーゼで、千秋のところに行っていないか確認されますが、来ていないと答え、逆にブラジル公演の依頼をされ、のだめのことより自分のことをよろしくね!と一方的に切られます
カイロでのだめはネット動画を見た男性から絶賛され、ちゃんとやったもん…正面から向き合ったもん、だからもういいでしょ神様…と願います。ヴィエラの元放心状態で使い物にならない千秋、父親代わりとして悩みを聞いてあげたら?と言われ、ヴィエラが「代わり」なんていらないだろ…と言うと父の雅之が現れたところでこの巻は終わります
まとめ
世界的巨匠の元、秘蔵っ子として衝撃的な世界デビューを果たしたのだめは、賛否両論入り乱れる中ネット等の拡散もあり一躍時の人となります。リハとはまったく違った演奏を見せたのだめですが、ミルヒーの凄腕とオケとの相乗効果もあり、衝撃の一夜として語り継がれるのです
オクレールはのだめの性格も考慮した上で、静かに育てて来たつもりでしたが、このミルヒーの(善意の)仕打ちに激怒します。本人の望む形だったのか否かは判断しかねますが、この衝撃的デビューで全てを出し切ったのだめは抜け殻状態となり、エジプトに逃避行します
大きなプロジェクトや公演等をやり遂げて燃え尽き症候群になってしまう人が多いとは良く言われています。安堵感・達成感と共に、極限の極みを乗り越えてこれ以上のものは出せないと感じるのでしょう。のだめは先述の通りただでさえ「降りる」ことを望んでいる節がありました
興行側から言わせると華々しいデビューから大々的に売り出し荒稼ぎしようという魂胆ですが、のだめは最早やり切ったと感じ、行方をくらますのです。あの千秋にすら会わなかったのだめ、初めてのことで千秋も不安定になり、そこに父・雅之が現れます。23巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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