「のだめカンタービレ」23巻の数々の恋模様とクラシック音楽の光と影~帰還したのだめに原点回帰のピアノ連弾で千秋と分かり合い…吹っ切れたのだめ、再びサン・マロでコンサート~

前回までのあらすじ

カイロでのだめはネット動画を見た男性から絶賛され、ちゃんとやったもん…正面から向き合ったもん、だからもういいでしょ神様…と願います。ヴィエラの元放心状態で使い物にならない千秋、父親代わりとして悩みを聞いてあげたら?と言われ、ヴィエラが「代わり」なんていらないだろ…と言うと父の雅之が現れます…

のだめ、帰還

傷心の千秋雅之は先日のベートーヴェンについて評価し、雅之の子育て論はともかく、千秋の悩みを打ち明けろと面白がります。のだめはミラノからTGVでパリに行くはずが寝すごしてベルギーにまで行ってしまいます。雅之いい演奏をしてこれ以上の演奏は出来ないんじゃないかと上手く気持ちの切り替えが出来ない者もいると言います

自宅にはのだめ千秋を忘れてもう一回ミルヒーと共演したがるだろうと言い、千秋はいつの間にか一番大事なのはあいつとの未来になってると感じます。のだめはひと悶着あり何とか自宅に辿り着くと、実家からの留守電とFAXの嵐です。するとヤドヴィが打楽器で作曲しており、気が合うのかのだめと意気投合し様々な楽器で音楽を楽しみます

千秋雅之宅で目覚め、よく雅之のピアノで起こされたことを思い出し、音楽家として今は少しその気持ちも分かると理解を示します。ターニャの卒試も終わり、黒木は安堵しベビーシッターを頼みますが、打楽器とピアノの音が聴こえ、のだめがいることを悟り押し掛けます

のだめ黒木等そっちのけで子供達と音楽を楽しみます。千秋はブラジルに着き、オケでリハし、サックスのジミー本日のソリスト・イギリス人)は腕も良く、すっかりブラジルの陽気さに浸食されています。千秋黒木からのだめ帰還の連絡が入り、無邪気なのだめの動画を見てあいつにとっては日本にいる人生のほうが幸せだったんじゃないかと感じます

その才能故に思い悩むのだめに千秋が原点回帰

千秋は陽気なブラジルでオケを振りながら、思い切ってのだめのプロポーズを受けようと決心します。そののだめはベビーシッターで一儲けも出来ると渡りに船で、黒木はそんなのだめの「変」はあれからずっと変わってなかったんだろうかーと感じます

すっかり幼稚園の先生気取りののだめユンロンが釘を刺し、折角のチャンスなのに…才能だってあるのにと言いますがのだめは返事が出来ません。ヤドヴィと更に作曲しながら、のだめは音楽の窮屈さに嫌気がさし、楽譜・音源がありそれに忠実であることを望まれる風潮が合わないのです

のだめは「子供のうた」という日本のTV番組に応募しようと思っていると自作の「納豆巻き」の歌を披露し、ヤドヴィの作った「嘘つきシャルロッテ」に勝手にメチャクチャな和訳を付け、子供達と楽しみ、帰って来た千秋のだめが本当に好きな道を選んでそれを受け入れようと自戒します

のだめの自己解釈の編曲癖が嫌でヤドヴィが指摘し本当は下手だと言うと、真の実力を出すとスーパーサイヤ人化し(笑)ベートーヴェンを超絶技巧で弾き、千秋は感動しそれでもやっぱり何度でもあいつをあの舞台に連れて行きたいと感じます

千秋のだめに一緒に協奏曲コンチェルトをやろうと持ち掛けます。ところがのだめはあれ以上の演奏が千秋とできるわけない、一番大事な先輩との共演がもしダメだったら…先輩のことも好きじゃいられなくなりそうでと喚くので、千秋のだめを連れニナ宅へ行き、原点に返ってモーツァルトの連弾をしようと誘います

連弾で想いを再確認したのだめ、吹っ切れる

これははじめてふたりで演奏した曲で、のだめはあの時ののだめとはレベルが違う、こんなことやってなんの意味が?と言いますが、やってみないとわからない‼と千秋は第3楽章までノン・ストップで連弾します。天気ひとつで音が変わってしまうように小さなことがそのこと全てを変えてしまうことがある千秋は弾きながら感じます

いくら苦しくても気が遠くなるほどの孤独な戦いが待っていようとこんな喜びがあるから何度でも立ち向かおうと思えるんだーのだめ千秋の気持ちを悟り終楽章はガタガタでしたが、千秋と抱き合い、ニナ千秋があれから4年、一途だったのねと喜びます

のだめオクレールに追試を受けると告げ、ブノワ家からまたコンサートの依頼が来ていると言われ、吹っ切れて張り切ります。千秋のだめの部屋を大掃除し、アパルトマンの面々の入れ替わりを悟り、地方興行でフランス某地方の第1回たまねぎ祭りに出向きます

マルレ・オケは確実に上昇気流でシモンも夢へ確実に前へ進んでいると実感します。黒木はマルレ・オケを離れ、ターニャとミュンヘンのオーボエ・コンクールへ出向きます。音楽で繋がった2人のように、何百年も前に記された音符が生まれ育った国も性別も目の色もなにもかも違うふたりに同じ音を思い描かせるのです

エリーゼはついにのだめが仕事を受けたと喜び、ミルヒーは遊園地で指揮者はこっから‼打倒若い指揮者‼と超能力を発揮します。のだめのサン・マロでのコンサートは先日のミルヒーとの共演の反響もあり大入りで、千秋も訪れる中、のだめは相変わらず扮装して楽しんで弾くので頑張って聴いてくだサイと宣うところでこの巻は終わります

まとめ

先述していましたが、雅之の言う通りあまりに完璧な演奏をしてしまったからか満足して燃え尽きてしまうパターンが音楽家にはあるようです。スポーツにしろ音楽にしろ、究極の極みを求めて最善を尽くす訳で、出し切って燃え尽き症候群になる人もいるでしょう

良く言われることは一つの公演を終えてから十分に休養を取り、次に目を向け上手く切り替えることなんだと思いますが、元々その才能とは裏腹に幼稚園の先生になりたいと考えていたのだめにとって音楽で食っていくというのは酷な話だったのかもしれません

それも分かった上で千秋のだめに原点回帰のピアノ連弾を持ち掛け、スキルもアップした中やはりあの共鳴・感動を無にすることは出来ないと訴えかけ、のだめも呼応し二人は分かり合います。ぐうたらなのだめの何に惹かれたのかというとやはりその天賦の才な訳で、千秋はやはり彼女を放っておけなかったのです

のだめは改心しオクレールに追試を受けると告げ、サン・マロのコンサートに再び出向きます。鮮烈な世界デビューを果たし、以前のような無名なのだめではないため、大入りの中、のだめがどんなコンサートを見せるのか興味深いですね!佳境に入って来たのだめカンタービレ、24巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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