プレイボール2巻(集英社文庫)の表紙
東京の下町の家の光景とそのそばをランニングする墨谷高校ナインたちの姿が下にあり、上にはランニングシャツを着た谷口君がグラブにワックスを塗っている絵があります
目次
チームメイトと対決!の巻
エース登場の巻
特訓の成果!の巻
意外な試合結果の巻
3回戦進出!の巻
ひるむな谷口!の巻
バウンド送球の壁!の巻
ノーバウンドへの挑戦!の巻
ひきこまれたナインの巻
意外な変化球の巻
ナチュラル・フォークの巻
第3回戦開始の巻
打球よサードへの巻
落ちつけ墨高ナインの巻
シード校強し!の巻
背走、また背走の巻
ねらいを絞れの巻
策なし!墨高の巻
18話収録されています
プレイボール第2巻のあらすじ
全国高校野球の地区予選大会の2回戦に進出した墨高は城東高と対戦することになりました
墨高のサードは谷口が守っているのですが、バウンドでしか送球できないのを見た城東ナインはサードに打つのが気の毒になるとこぼしています
城東高の控えには谷口が墨谷2中時代に一緒にプレーした松下がいるのですが、その松下が先発投手です
中学時代よりずっと球が速くなっている松下の前に墨高の1,2番はあっさり凡退します
3番の田所にはネクストサークルの谷口を意識しすぎた松下がデッドボールを与えます
続く4番の谷口はホームラン性の当たりを放つと、城東高は松下からエースの藤井に投手を交代します
その藤井から谷口はツーランホームランを放って墨高が2点を先制しました
墨高のエース中山は低めにボールを集めてサードゴロに打ち取る作戦です
城東の1,2番をサードゴロに打ち取ると、その作戦に気づいた城東高は他の野手にとらせようとしてきます
しかし、ショート太田のファインプレーで城東高を三者凡退に取りました
谷口から城東のエース藤井の打ち方を教えられた墨高ナインは2回表にも1点追加して3対0とリードします
2回裏の城東の攻撃でも先頭打者がサードゴロに打ち取られるのを見た城東は低めのスローボールはサードゴロになってしまうので、浮いた高めのボールを狙ってきます
左中間への打球を打たれ、墨高のレフトとセンターが激突して3塁打になります
次の打者でスクイズをされますがサード谷口のホームへの返球と1塁への送球でダブルプレーになります
少しづつ自信を持ち始めた墨高ナインと墨高をなめ切っていた城東高の試合は7回コールドで墨高が勝利しました
3回戦でシード校の東都実業高との対戦が決まった墨高のキャプテン田所は谷口と東実高を偵察しに行きます
田所の目的は実力の違う東実のエース中尾の剛速球やフリーバッティングでのすごさを見せつけて本気で戦おうとする谷口にあきらめさせることでしたが、谷口はメモを取っています
そして田所は他のナインにああしろこうしろとは言わないという条件で、谷口にいちサード、いちバッターとして東実に挑むことを提案します
その提案を受け入れてサードで猛ノックを受ける谷口の姿を見たエースの中山が谷口に東実の打者をサードゴロに打ち取る方法を聞いてきます
そしていつの間にか墨高ナイン全員が谷口の影響を受けて頑張っていきます
一方谷口の方も日に日に送球が速くなっていくのですが、墨高ナインは谷口の送球をエラーばかりしています
実は谷口はフォークボールを投げていたためですが、投手は谷口と中山の2人の継投でいくことになります
そして谷口の送球を受けられるように墨高ナインは猛練習をするのでした
そして迎えた3回戦の東実戦は中山が先発します
1回表の東実の攻撃はサードライナー、サードゴロで1,2番を打ち取ります
続く3番打者には打者の狙いの裏をかいて三振に打ち取ります
1回裏の墨高の攻撃は当日のエース中尾の前に1,2番が凡退します
ここで谷口はあがっている墨高ナインを落ち着かせる方法を教え、3番山口はライトへヒットを放ちます
続く4番谷口はセンターへの大飛球を放ちますが、センターのファインプレーで墨高は0点に終わりました
2回表の東実の攻撃は振り回すとサードゴロになるのでバットを短く持ってミート打法をするようにと監督がアドバイスします
このミート打法の前に墨高の外野陣は苦戦しますが、正面より脇の方が打球の伸び具合がわかるから声を掛け合っていこうと言います
東実打線の前に5点を取られた墨高ですが、東実打線の打球にも慣れてきました
墨高の攻撃は東実のエース中尾の変化球を狙い打ってチャンスを作りますが、それに気づいた東実バッテリーがストレートに切り替えて、抑えていきます
そして4回表の東実の攻撃で疲れが出てきたピンチを招いた中山に代わって谷口がリリーフに上がるのでした
プレイボール第2巻のみどころ
このプレイボール第2巻の見どころですが、まずは城東高との戦いです
城東高は野球で名が通っているということですが、墨高に7回コールドで負けてしまうのですから大したことないのかもしれません
それに田所の同級生でキャッチャー、キャプテンである小倉の実力がどのくらいのものか全くわかりませんでした
ただ谷口の同級生松下は少ししか投げませんでしたが、墨谷2中時代よりはずっと球が速くなっているとのことで、おそらくは谷口に刺激を受けて努力を積み重ねていたのだと推測できます
そしてシード校の東実との戦いを前に完全にあきらめモードの田所キャプテンが言うこともいかにも現実にありそうでいいです
田所が言うのは自分は卒業後は電気屋の跡継ぎになるための勉強があり、他の3年生も進学に追われているために勉強する必要があると言うのです
東実とまともに張り合おうとしたらそういう勉強の時間までをも野球に当てないといけないという進学校などでありそうなリアルさがとてもいいです
特に墨高は都立校という設定ですし、東実はどう考えても野球の名門私立校でしょう
こういった状況の中で最初は1人で頑張る谷口君ですが、その姿を見た他のナインがいつのまにか引き込まれていくところがこのプレイボールの最大の魅力でしょう
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