前回までのあらすじ
翔陽を破った湘北は、決勝リーグ緒戦で王者・海南大付属と対戦します…
常勝の強豪VS無名の湘北
過去16年連続でインターハイに出続けている海南。常勝を掲げる王者の17年連続出場は堅いと思われる中、波乱はまだあると週刊バスケットボールの記者・相田弥生(彦一の姉)は語ります
アップを終え、イライラしている牧。監督の高頭は、牧のいいところは勝ちに貪欲なこと、変にエリート面しないところだと述懐します。彼は神奈川バスケ界の頂点なのです
湘北側は、赤木が一同にいつも寝る前に海南と決勝リーグで闘うことを想像していたと語ります。どちらも気合十分です
満員の会場で、大声で自分がNo.1ルーキーだと清田が騒いでいます。この悪目立ちに桜木が反応し、声を掛けるとボールを奪い、物凄いスピードのドリブルを見せます
そこに流川も現れ、清田が「No.1ルーキーは流川じゃねえ!」と宣言します。すると「当たり前だ」と桜木が今度は得意のボールハンドリングで張り合います(笑)
こちらも観衆の度肝を抜く技で、最後に二人が流川に「てめーにゃ負けねえぞ!」と言ったところで二人にゲンコツが飛んできます。牧と赤木です
弥生は両チームの共通点にこの二人の大黒柱がいる点を挙げます。ただ、二人が歩んできた道は対照的で、ずっと頂点に居続ける男と、チームメイトに恵まれず日陰の道をいた男が、今雌雄を決するのです!
高頭は桜木に「君バスケはいつから?」と声を掛けます。桜木は「高校からだよ!」と凄みます。まだ3か月足らずなのです!
先制点を狙え!
ティップオフで円陣を組む両チーム。清田は「ダンク決める気分ってのはどんなだ?」と桜木に発破を掛けます。「おめーにはわかるまい」と自信たっぷりの桜木です
高砂とのティップオフを簡単に制した赤木は後方の宮城にパス、そして前方の流川にパスが通ります。先制点は湘北か?と思いきや、牧が阻止します。流川は後方の三井に出しますが、神に取られてしまいます
神は前方にいる清田にロングパスを出します。ところがこのパスを、桜木が大ジャンプで阻止してしまうのです!ボールを取ってから3歩歩いてしまいトラベリングにはなりましたが(笑)、観衆の度肝を抜きます
宮城ー牧の身長差があるミスマッチを付いて来る海南ですが、高砂は赤木にブロックされ、速攻、宮城は三井にパスを出します。3ポイントか?と神がブロックにいくと、三井はドリブルで抜いてしまいます(バスケセンスが高いのです!)
しかし、レイアップを牧に防がれてしまい、まだ得点出来ません。カウンターで神・清田VS流川・桜木となります
神は3ポイントシューターです。打ってくるか?と見せかけて清田に絶妙なパスを出します。桜木はゴリ直伝ハエ叩きと凄むも、なんと清田は180cmにも満たない身長でバックダンクを決めてしまうのです!
目立つ桜木
2会場を取材する弥生は陵南ー武里戦に向かいます。そこには仙道がナイスパスを出し、31-8と圧倒的大差を付けている状況があります(弥生は仙道贔屓のようです)。彦一にも声を掛け、昨年同じベスト4の両校がここまで差が出たのかと思案します
ティップオフ時にダンクなど出来る訳ないだろうと思っていた清田がダンクを決めたことで、桜木はコケにしやがったなと憤ります。三井の巧みなパスから赤木にパスが渡り、ダンクしようとすると、ここでも清田がワンハンドで打点の高いブロックを見せます!
しかし、体格差を活かしたダブルハンドのダンクには敵いません。やっと湘北も得点出来ます
序盤10分が過ぎ、16-20と4点以上のリードを許さない湘北、桜木はオフェンスリバウンドも取ってしまいます。牧にボールを弾かれ、場外に出そうになるボールを安西をクッションにしながら(笑)マイボールにしてしまう桜木の運動量は常軌を逸しています
リバウンドをもぎ取る桜木に牧は「10番オレがマークしてやる」と宣言します。しかし桜木は牧が老けているためなんとコケにしてしまうのです
審判に両チームの10番(桜木と清田)が厳重注意を受ける中、老けていることを実は気にしていた牧は「赤木の方が老けてるぞ」と怒ります
弥生達が戻って来ます。宮城は桜木に「あれやってみろ」と呟きます。牧が出るまでもないと清田がマークに付くと、巧みなフェイクに清田は引っ掛かり、桜木は庶民シュートを決めてしまいます!
メッキを剥がされる桜木…
桜木を締め出そうとする高頭は神と交代で宮益を出します。160cm42kg,、試合経験こそありませんが質・量共にケタ違いにキツい海南の練習に負けず、3年まで残っている宮益には部員の人望も厚いのです
キープレーヤーの神を外して出してきたため、警戒心もあった宮城ですが、簡単にボールを奪え、脚も遅い宮益に疑念を抱きます。海南が守備に回るとなんと宮益は桜木をマークするのです!
高頭は桜木を出来るだけ挑発し、ディフェンスは何もしなくて良いという作戦を授けます。案の定張り合いのない相手に桜木は自らメッキを剥がされ、簡単なゴール下のシュートが決められません。これを境に点差が開き始めます
困惑する桜木は赤木に助言を求めます。その隙に海南は攻めます。宮益はフリーになり、シュートを打ちますが、なんとこれが入るのです!牧は「海南のユニフォームをとった男だぞ」と凄みます
赤木は桜木にゴール下はダンクを狙えと指示します。初心者でゴール下のシュートまで身についていない桜木には、それしか対処の方法はありません
牧・清田・高砂・武藤の強力なボックスの前に、湘北はどうしてもいきやすい桜木で勝負してしまいます。桜木は思い切ってダンクしますが、牧にファールを取られてしまいます。フリースローが入らないのもお見通しなのです
15点差となり、安西はスパッと桜木を木暮に替えます。
陵南ー武里戦は陵南が100点ゲームにしてしまいます。翔陽の藤間も観に来ています。
海南も宮益を替えます。流川とマンツーマンになった清田が「No.1ルーキーを決めようぜ」と煽ります。流川が「どいつもこいつもよく喋る」とため息をつくところでこの巻は終わります
まとめ
ずっと頂点を極め、神奈川に君臨する牧と、実力が有りながらチームメイトに恵まれずに埋もれてきた赤木…二人は対照的ではありますが、いよいよ決勝リーグという夢舞台で赤木の念願が叶います。高校生で運動部をやっている生徒にとってインターハイに出るというのは夢の一つです。全国制覇を掲げる赤木にとって、その大事な一歩となります
お調子者キャラとして出てきた清田ですが、一年で海南のレギュラーなだけあり、実力もあるようです。桜木はコケにされ腹を立てますが、認めざるを得ないようです。
桜木はいい意味でも悪い意味でも目立ってしまった今巻だったと思います。リバウンドに強く、縦横無尽な反応・スピード・スタミナは驚異ですが、所詮バスケを始めて3か月の素人、高頭にメッキを剥がされてしまいます。主人公だけに、このまま引き下がってしまうのか?今後の桜木の動向にも注目です
No.1ルーキーと意識する清田と流川、果たしてどちらの実力が上なのでしょうか?流川は口先ではなく態度で示そうとしているようですが、この対決も見ものです!次巻も読みましょう!!
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