「新宿スワン」30巻のアンダーグラウンドな夜の街の光と闇~辰巳殺害の主犯は天野!復讐心に燃える真虎…新生バースト社長は白鳥タツヒコ!!~

前回までのあらすじ

「つか、なんで助かったんだ?森長」と問うタツヒコに、森長は「トナミが助けてくれたナリ」と答えます…

復讐の連鎖編~

日下田灰沢の覚悟はよーわかったと自決を止めます。親殺しの件は目を瞑る、その代わり森長を殺すのはあきらめろと言うのです!真の目的、天野を殺せと言います。馬頭バーストタツヒコが跡を継ぎ、ケツモチをつけないと言うと、灰沢は「楽しもーや」と返します

助かった吉川灰沢の狙いは紋舞会と揉めること…ミネルババーストを揉めさせてケツモチ同士が争うところまでもってきたかったと言います。灰沢のことだからスカウト以外にもいろんな火種を用意しているはず、歌舞伎町はこれから荒れますよと言います

トナミミレイと会います。森長は笑っていて引き金を引けなかったと言います。トナミは東京を離れるとも言います。森長の胸に飛び込めと言うトナミに、ミレイ森長ならきっとあの頃のまま、親友のまんまだと言うと泣き崩れます

モリケン葉山がまた地方から成りあがってやると車を飛ばしていると、その先にはがいます!葉山達は捕まります

復讐の連鎖編~

柚木組若頭の堀田は「なんで跡目に天野の名前がでるんじゃ」とキレています。日下田堀田を宥め、「跡目はオジキしかおまへんで、そういう手筈になっとりますのんや」と言います

歌舞伎町浄化作戦本部では、指揮を執る桜井警視正から迷惑防止条例は意味をなさず、闇金は振り込め詐欺に形を変え、覚醒剤・ドラッグは拡大していくという現状を打破するため、柚木組の追放を掲げます。上からの圧力もあり、世間受けの良いヤクザの追放という方向性となり、桜井は「功を焦るのはオレも一緒か…なあ天野」と呟きます

お気に入りの老舗でサバ味噌定食を食いながら、天野は回想します。柚木組現組長(当時若中)の井和丸に見定められ、傘下に入った天野は運転手を任されます。1995年、井和丸天野柚木組組長の暗殺を命じます。殺害後たまたま出くわした辰巳に現場を見られてしまいます

ケツモチを付けない会社の姿勢に危機感を感じる天野に相談に行きます。その会社こそ辰巳ミネルバ天野は「人の相談には乗ってみるもんだな」と笑います。天野は交換条件で辰巳を殺せと持ち掛けます

天野真虎と会っています。歌舞伎町浄化作戦について、世間に対するパフォーマンスで、その中身は歌舞伎町の規律と混沌のバランスを保つため…柚木組の東京進出のせいで、その元を絶つー天野の首が警察の狙いだと真虎は言います

跡目争いも合点がいくと感じる天野は、桜井の抜擢に危険性を感じ、ミネルバも危ないぞと警笛を鳴らします。また、バーストの社長もタツヒコに代わったことを話します。真虎がスカウトを生業としていることに疑問を感じる天野真虎の腹は天野の人生の頂点で復讐することのみで、本心を隠して笑みを浮かべます。真虎辰巳に復讐心がオレのすべてですと念じます

バースト社長白鳥タツヒコ!!

最終章 歌舞伎町ピカレスク編~

バーストでは会議が開かれています。新しい役職として、システム部部長に根駒新宿本部長に鼠賀ナンバー3で常務に馬頭ナンバー2で専務に森長社長相談役に時正亀山ウィザードに移籍)、一応形式上タツヒコが社長となっています(森長に平社員の名刺を作られて怒ります

馬頭は2005年4月1日からスカウト防止条例が施行され、スカウトが犯罪行為になると警告します。1週間はスカウトを自粛し、警察に捕まった場合はナンパで押し切れと言います。警察が囮捜査を始めたという情報も入っており、こちらも注意しています

タツヒコはあからさまな囮捜査に嫌気がさしながら、美女を見つけ声を掛けると、いきなり手錠を掛けられ、女はウィッグを外し、鬼瓦伶子と名乗ります。なんとスカウト防止条例で逮捕されてしまいます!

タツヒコは先程の平社員の名刺でごまかします(笑)桜井タツヒコと面識があり、バーストの現社長であることを知っています。犬飼が被ってくれた罪をだいぶ軽くしてもらったことを感謝すると、桜井辰巳とは警察学校の同期だったという過去を明かします

天野真虎が狙いの桜井は、「オレに協力してくれ」と頼みます。自分の手で辰巳の復讐を果たしたい桜井には真虎は邪魔なのだろうと言うタツヒコバーストがまとまった今、必然的にミネルバ紋舞会と揉めることになる、警察である桜井には協力できない、カンバン汚れちゃうんでねと言い切ります。桜井タツヒコを解放します

桜井タツヒコに盗聴器を仕掛けます。鬼瓦タツヒコの後を追えと命じます。タツヒコ馬頭はスカウトがいなくなった歌舞伎町に違和感を感じます。色々な出来事が走馬灯のように過ぎる中、バーストの生末を案じています

そこに鼠賀井出がホテヘル業者とトラブって攫われたと報告に来ます!相手のケツモチは紋舞会なのです!芸能プロダクションから売れないタレントを廻して貰っている高級ホテヘルということで、井出がそこの女を引き抜こうとしたようです。タツヒコは「体張るんで馬頭さんは頭使ってください」と豪胆です

タツヒコは単身ホテヘルへ出向きます。鬼瓦は盗聴で近くでいつでも踏み込める手筈になっています。下っ端を伸したタツヒコに、頭らしい若造(レオ)が「オレの親父天野修善だから!」と言うのです。タツヒコは「天野会長がケツ持ってくれんだろ?呼んでみろや」と凄んだところでこの巻は終わります

まとめ

森長の命は持ち越され、トナミも新宿を去り、一連の事件は終止符を打ちます。ミレイとの三角関係も、親友のままだという3人の堅い絆のようなものを感じます

この巻でついになぜ辰巳が殺されたのかの理由が明らかになります。偶然天野柚木組組長の暗殺現場を見てしまっていたため、犯人の天野辰巳が目障りだったのです。完全な全容はまだ明かされていませんが、これが引き金で真虎は復讐の本命、天野をずっと狙っているのです!

ここまで全て復讐心だけで動いているという真虎の執念は凄まじいものがあります。それ程辰巳殺害の件は重く真虎に伸しかかっているのでしょう

新生バーストの前途は多難です。スカウト防止条例が施行され、歌舞伎町浄化作戦が進められ、スカウトとして立てなくなり、監視の目も光ります。囮捜査に引っ掛かるタツヒコでしたが、桜井に泳がされ、釈放されます

井出が揉めて出張った先の頭の若造がどうやら天野の息子という話ですが、タツヒコはケツモチをつけないという会社の姿勢から、一歩も引きません。この辺のタツヒコからは、社長になったという重責と、覚悟が伝わってくる、成長した主人公らしいものになってきます。頼もしくなったタツヒコがどう立ち回るのか、続巻も読みましょう!!

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