「新宿スワン」38巻のアンダーグラウンドな夜の街の光と闇~最終巻!!有頂天の天野の下落…復讐者はなんと二人いた!全ての伏線回収、完璧なラストを見逃すな!!~

前回までのあらすじ

タツヒコが現場に着くと、天野真虎は死んだと言い去ります。タツヒコ真虎の元に着くと、真虎が「帰ろう…タツヒコ」と言います…

復讐者は二人いた

日本に戻った真虎タツヒコは喧嘩の賭けをします。タツヒコが勝ったら真虎バーストに戻る、真虎が勝ったら真虎を殺してくれと言うのです!喧嘩は当然タツヒコが勝ち、泣きながら黙ってオレについて来いと言います

辰巳とした喧嘩を思い出しながら、真虎は約束通り一つ用事を済ませたらバーストに戻ると言います

天野は悠々と飛行機で日本に戻って来ます!真虎は完敗を認め、桜井辰巳の墓の前で落ち合おうと言います。天野は運転手を降ろし、自分で運転し、高笑いを浮かべています

タツヒコ馬頭からの留守電を聞き、バーストに向かうと、森長に静かにしろと諭されます

ケロタリンに着いた天野は、下里の死体を見つけます。電話の相手は下里ではなく馬頭だったのです!卯月馬頭ではなく下里を殺していたのです!そこに真虎が待ち構えていました

桜井辰巳の墓で卯月と会います。卯月辰巳が引き取った寡黙な少女・マオだったのです!

真虎は注射器で天野に何か注射し、復讐者は真虎卯月、二人いたと言います

車椅子に天野を乗せ、真虎ミネルバの最初の事務所に連れて行きます。その現場を目撃していた裕香からタツヒコに電話が掛かって来ます

天野の最期


柚木組組長就任の夢から覚めると、ミネルバの事務所だった場所にいることに気づいた天野真虎は日本にあった天野の裏金を後方に配置しています。しゃべれる程度に身体を動かなくさせ、真虎辰巳殺害の凶器は自分が持ち帰っていたと言い、その凶器のドスを出します

真虎はさび付いたドスで天野を力いっぱい刺します!今までの憎悪の全てをぶつける真虎、このシーンは壮絶です!裏金の口座は大河が持っていると見抜いた真虎は、レオ大河を殺していたのです。真虎は最後の一突きだと渾身の一振りを天野に下します

事を済ませ辰巳の形見のライターで煙草に火を付ける真虎、しかし、今までの惨劇は全て天野の幻覚でした!真虎は幻覚剤を盛っていたのです!

ただ、レオ大河を殺したのは本当で、香港の裏金はマイケルが凍結していると言います。卯月桜井にここの金のことを伝えているという真虎、警察に捕まり、逃げようが捕まろうが柚木組のヒットマンに殺されるだろうと言います

お前を殺すのに武器などいらない、言葉で死ねと言い残し、真虎はその場を後にします。残されたドスで天野は自ら腹を切り、真虎卯月は共に辰巳に終わったと報告します

ビルから真虎が出るとタツヒコと落ちあいます。声を掛けようとすると真虎が撃たれます!真虎を撃ったのはレオだったのです!桜井は現場に現れ、状況を知り涙します。タツヒコ真虎を抱え絶叫します

終幕

何度も真虎の夢を見るタツヒコ真虎が死んだ日、レオは捕まり、天野の死体がある部屋から300億もの紋舞会の隠し金が見つかったのです。紋舞会は壊滅状態となり、三浦ら幹部数名は自決、残りの組員は日下田らによって粛清され、柚木組日下田が継ぎ、紋舞会は消滅します

歌舞伎町浄化作戦という名目で大々的にニュースに取り上げられる中、その裏で真虎の活躍があったということを、タツヒコに涙ながらに訴えます

ここから登場人物の現在がそれぞれ描かれます。詳細は是非コミックスでお読み下さい!

最後に桜井タツヒコが歌舞伎町で会い、バーストは潰さないと言うタツヒコ、スカウトやキャッチも減り、地回りのヤクザも居なくなった歌舞伎町、新宿スワン冒頭の100円玉のシーンを思い出しながら、真虎辰巳達が愛した歌舞伎町はもう無いと実感します

新宿スワンでは数々の美女が出てきますが、EPILOGUEではタツヒコがある女を迎えに行きます。非常に腑に落ちる、タツヒコらしい選択ではありますが、タツヒコが誰を迎えに行くのか、是非コミックスで見届けて下さい!

まとめ

全てが天野の描く絵の通りに事は進んでいたかに見えました。しかし、真虎はその上を行く鋭さで、天野を追い詰めてしまいます。その裏には卯月の存在があり、実は卯月辰巳に養われていたマオであり、天野の愛人を装いずっと真虎と結託して復讐に向けて事を進めていたのです!

真虎卯月の復讐心は凄まじいものがあり、常人ではとても達せられない執念のようなものを感じます。それ程辰巳の存在は大きいものだったのでしょう。天野に直接手を掛けず、言葉で死ねと言い、結果自決に仕向けた真虎は意地もあったのでしょう

レオに撃たれ、真虎も息を引き取り、一連の復讐劇は終止符を打ちます。今まで数々の〇〇編ということで、夜の街の栄華と影を描いてきた新宿スワンでしたが、後半はこの復讐劇メインとなり、壮絶でしたが、伏線回収も見事でした

特にラストの女性を迎えに行くシーンは秀逸で、タツヒコらしい選択だなあと感心してしまいます。コミックスで確認してみて下さい

終わりに

如何だったでしょうか?白鳥タツヒコという人間の成長譚でもあり、真虎の復讐劇を見事な伏線回収で凄まじい執念を描き切った新宿スワン前半は様々な夜の街の暗部に触れ、時にお笑い要素も取り入れながら、常に最高沸点で、読者を飽きさせずに38巻まで書き続けたのは見事としか言いようがありません。個性豊かなキャラクターが彩るこの物語、いつまでも読者の心に残る作品だと思います。是非コミックスを手に取り読んで欲しい名作です。今までお付き合い頂きありがとうございました

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