前回までのあらすじ
宿題が山のように出され、本丸は「四小翔人」にやらせようとしますが、小人は算数が苦手で、しかも受けた仕事を必ず最後までやらないと気が済まない為、「ねむけ」で皆眠らし宿題を終わらせます。遅刻した本丸は宿題を全てやって来たと自慢げですが、1週間も学校をサボっていたというオチです…

無気力の極み:無気 力登場
テストが皆高得点の中、本丸は0点で流石に凹み、タルは「励まし侍 無茶波 芸魔介」で猛烈に励まされ復活、伊代菜も飼っていたエンゼルフィッシュが死んで元気がないところを励まされ川で泳ぎます。更に寧代・じゃば夫・是清達も皆元気になりますが、魔法が切れると皆禿げてしまいます
結局禿げ等気にするなと南野小全員が大笑いし校庭で踊り狂う事件としてテレビで取り上げられます
じゃば夫達が空き缶をポイ捨てする為本丸が叱るとあべこべに伊代菜に窘められてしまいます。母は人徳について語り、タルの「人徳ん」で花が咲き、本丸よりタルの方が盛大です。タルに負けずに本丸は良い事を重ね大きな花が咲きます。学校でも人徳が上がり良い事ばかり起こります
本丸は調子に乗り横柄になり、花は腐って臭い嫌われます。慢心は禁物だというオチです
3組と野球する事になり、人数が一人足りない中、影の薄い無気 力が現れ、本丸は過去の自身に重ね無気を連れ出しますが無気力過ぎます。結局本丸宅に来て一緒に遊ぼうとしますがあまりに無気力過ぎて「力もち」で無気も本丸に感化され一時やる気を見せます
本丸の「力もち」効果で学校でも態度がデカくなるものの、魔法が切れると一気に哀れみを誘いそのギャップが凄まじい無気です
遠足・運動会
遠足で寝不足の本丸は「遠足ん」で一気に展望台です。3時まで自由時間となり、先生は洞窟は危険と話しますが、本丸は伊代菜を誘いラッキースケベを狙います。「よっくん棒」でその気になった伊代菜は皆誘って中に入りますが、魔法が切れ自身が招いたピンチだと悟ります
タルは「しゅうこうてつ」で皆を固くし化け物が現れ本丸は伊代菜に抱き着かれますがタルもミモラも食べられ伊代菜も食われそうになると手が「しゅうこうてつ」で固く更に恐怖に怯えるパワーがプラスし化け物は実はライバーだったのです。結局伊代菜は荒れ洞窟が崩れる程メチャクチャ暴れ回ります
南野小の大運動会でタル達魔法使いは魔法を使われると困るので来賓席です。伊代菜は勝負事になると熱くなり、本丸も気張ります。運動会に出たいタルにミモラは「活躍菌」で皆がタルの活躍を見たくなります。タルはどんどん活躍し、競技でもメチャクチャしますが却って喜ばれます
ライバーと張り合い騎馬戦は巨大化したライバーの勝利かと思われた中、後ろから伊代菜が巧みにハチマキを取り今年は白組優勝です
累は弟の武伊と仲が悪く、素敵な兄が欲しいと言いミモラは「きょうだいも」を渡し累は本丸と一緒に食べます。本丸が兄貴になり楽しく遊びますが、折角兄が出来たのに意地が悪い為上手くいきません。橋から落ち下水にまみれているところを本丸に助けられ、「追う迷子帽」で追ってくれたのです
ミモラの魔法は30分で切れる為、本丸は魔法が切れても累の事を探し当ててくれたのです。本丸を見直した累ですが学校に行くと伊代菜に耳かきされており累は興ざめです
タヌ吉騒動
ひっそりマンションが建っており、そこは実は無気の家で本丸が中に入ると沢山の動物を飼っています。タルが「ソードペン」で動物の話を聞くと皆大不満です。たぬきが届き無気は喜びます。学校でじゃば夫は無気にメチャクチャにやられタルは「しゃべりたガールQ」を使いたぬきが化けていた事が分かります
結局無気のせいでタヌ吉は荒れており、友達として皆仲良くなろうと決まりじゃば夫の脂肪が伊代菜に移されデブになります(笑)
タヌ吉はどたまきん谷に住んでおり、神金渓谷ドライブウェイの近くです。排気ガスで母が病気になり父が怒り車やバイクを壊しているようです。こぼんち山に咲く「やっく草」で薬が作れるようで、車では行けない為「のビール」で一気に向かい「やっく草」を手に入れます
どたまきん谷に行くと父に捕まり人間は悪さばかりすると怒っており、伊代菜がペットになると言うので本丸も倣いますが「やっく草」で母も良くなり「ふんい木」でムッキー林を作り人に知られる事なくひっそりと平和な谷になったというオチです
可愛い伊代菜、原子は存在感の無い無気を足蹴にし、「おもいだしたんす」で皆仲良くすると約束した事を思い出しますが無気も伊代菜が好きな事が分かります。無気はタルに伊代菜を魔法で好きにさせたいと請い、「矢あほれたくん」で伊代菜を射させようとします。タルは本丸との事を思い出し止めますが、無気は射貫いてしまいます
伊代菜は無気にゾッコンになり、流れで皆射れば皆仲良しだと順に「矢あほれたくん」を使いますが、本丸はオレの真の姿で伊代菜を惚れさせるとテレパシーで念じます。結局皆伊代菜にゾッコンですが、「矢あほれたくん」を使わなくても本丸は一瞬伊代菜を振り向かせるところでこの巻は終わります
まとめ
今巻の新キャラとして無気とタヌ吉が出て来ます。今までどちらかと言うとライバル的な役割として新キャラが出る傾向にありましたが、特に無気は何事にも全く無気力という別次元のキャラ設定で、浮いているものの妙に印象深く、新たな個性として存在感を増します
その流れからタヌ吉のくだりとなりますが、動物・自然と騒音・公害問題にも触れ、動物を飼う人間の醜い部分にも焦点を当て、人間の愚かさも考えさせる作風です。人間は地球の中で全ての頂点であると考えがちですが、動・植物その他生き物の一つである事に変わりはないと肝に銘じておかないといけませんね
モテモテの伊代菜にデレデレの男性陣ですが、本丸は一人「矢あほれたくん」を使わなくても惚れさせて見せると気張ります。どうしてもタルの魔法に頼りがちな中、人間はやはり中身で勝負だと読者に投げ掛けているかのようですね。子供心を巧みに操縦する江川先生の筆致は流石です。18巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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