前回のあらすじ
ジンが見た明美の実の息子の首は実はマネキンで、動揺して「赤い石」を渡してしまったことを後悔します。メイ・高雅・小葉も連れて場所を変えようと駐車場に向かうと、そこには早見と特殊部隊がおり、ジンを天城邸爆破の容疑者として特別な場所に監禁すると伝えます…
黒幕・加藤は早見!?
ジンは特殊部隊に捕まるところで気を失い、気づくと車内にいます。どうやらジンは疑似覚醒して特殊部隊をあらかた倒したようで、高雅達と脱出に成功しています。車は足の付かない場所を思慮した結果、小葉の母が住むアパートに辿り着きます
鈴木と表札の書かれた部屋に母がいて、高雅は困惑します…義手に発信機を隠されていたことも高雅を傷つけます。大荷物を抱えた早苗も現れ、そこに鈴木も姿を見せます
佐山は部下がジンの写真を印刷しているのを見て訳を聞きますが、部下は何か悪事に手を染めているようです
鈴木に部屋を案内され、早苗はジンに芝木の死に際に考えていた事をブレインスキャナーで見て欲しいと言います。ジンが風呂に入っていると、高雅が現れます。高雅の右手がないことを知ったジンが訳を聞くと、高雅は3年前の事件のことを口にします
本物のヒーローと一緒にいられることを喜ぶ高雅は、共にエボルを倒そうと言いますが、ジンはこれ以上周りの人間を巻き込むことは出来ないと言います。ジンにとって正義などいらないのです
清造は早見を脅し、ブレインスキャナーで記憶を読み取ろうとします。二郎事件の首謀者・加藤の正体を隠していると言うのです。加部を貶めて結局自死させたのは早見で、詳細を知った早見はアマギ乗っ取りを図ろうと企てた、加藤なのだと清造は言います
早見は抵抗しますが、清造の方が一枚上手で、倒された早見はブレインスキャナーで記憶を覗かれます
志村はこっそりアマギに侵入し高雅のスペアの義手を手に入れて来ましたが、侵入は知られていて意図的に泳がされている可能性もあると高雅は警戒します。ジンは花子と久しぶりに話し、クリスマスイブにデートしなければならないことにうんざりします
クリスマスイブにダブルデート!
ジンはブレインスキャナーで芝木の記憶を覗こうとしますが、じィちゃんや花子の事を思い出し、取りやめます。髪を切りメイド服姿のメイが現れ、ジンは困惑します。早苗はメイを引き取ると言います
クリスマスイブ、ジンは衣装にスーツを用意され、いつものライダースで良いと喚きます。高雅はジンにダブルデートを提案します。ジンは高雅が実は女慣れしていないことを見抜きます
メイは初めてケーキを食べ笑います。志村にもケーキを勧め、ご機嫌で、早苗は目を丸くします
小葉は母から鈴木との限られた時間での生活について聞き、初めて知ることも多いようです
ジンと高雅はダブルデートの待ち合わせを街中の人混みの中を敢えて選択し、目立たないように心掛けます。ジンの気合の入った格好に花子は喜びます。茉柚もオシャレして現れ、ダブルデートが始まります
個室で4人は改めて自己紹介し、宴は進み、花子はジンと高雅の関係を問いただします。高雅は意味不明な話をし始め、場がシラけます。トイレに中座した二人、高雅は例えで出した鳥の件をジンに聞くと、ジンは自分と高雅の考えの違いを指摘します
高雅は今度はボートの件を例に出しますが、そこでジンはまたしても記憶が飛びます!高雅に聞くと、異常行動があったと言います。ジンは例の後遺症かと感じます。ジンの具合が悪いので、お開きにしようと切り出すと、高雅は花子に茉柚とそのままデートを続けろとけしかけられます
ジンは別れ際ボートの件の答えは全員救うと言い、高雅はジンらしいと感じ、また、感情移入という言葉が頭を過ぎります。茉柚を連れホテルに入った高雅、一線を越えたい茉柚はドギマギしますが、高雅は自然な形で茉柚を先に入浴させます
茉柚は汚れている自分は高雅に相応しくないと感じつつ、高雅なしでは生きる価値もないと心が揺らぎます。高雅は茉柚と居る時間だけが心のやすらぎだと感じます
灰谷の宣戦布告
ジンは花子と遊園地に行きます。コーヒーカップでグルグル回され、ジンはどんな攻撃でも驚かない自信はあるのに…と驚愕します。一通り乗り物に乗ったジンは遊園地の凄さが身に沁みます。最近の自身の異常行動にも触れつつ、家出してきたんなら一緒に住もうと言うジンに花子は喜びます
眠っている高雅に茉柚はキスをしようとします。高雅は困惑しながら受け入れますが、二郎事件の惨劇が脳裏に蘇り拒絶してしまいます。すると近くで建物が爆破・炎上してしまいます
間髪入れずテレビの映像が強制的に切り替わり、灰谷が自らをエボルと名乗り、お前達人間の楽しい青春時代は終わりだと告げます。3人組から連絡が入り、高雅は茉柚を置いてホテルを後にします
灰谷はエボルのあらましを説明し、ショータイムだと殺戮を始めます。街中に突如プレイヤーが出現し、人々を襲います。灰谷はオーディエンスよ絶望しろと宣い映像は切れます
高雅は3人組が手配した車でアルファスになり飛び立ちます。高雅はプレイヤーと対峙しますが、灰谷が起爆スイッチを入れ、辺り一帯爆発します!黒塗りの車である人物が首相官邸に向かうところでこの巻は終わります
まとめ
ジンは突如意識が飛び、その間異常行動をしていることが分かります。どうやら以前注射針で受けた薬の後遺症ではないかと感じます。特殊部隊を殲滅出来たのは良かったのですが、記憶にない行動というのは何か恐ろしさを感じてしまいますね
どちらかと言うと緊迫したシリアスなシーンが多いZETMANにおいて、今巻のダブルデートは一種の清涼剤のような、ほっと一息いれられるようなシーンです。お互い女慣れしていないジンと高雅の狼狽え振りも見ものですが、花子と茉柚の二人のキャラの違いも際立ちました
花子のオープンな性格と比べ、茉柚は高雅に対して一つの壁を作ってしまっています。これは高雅が知らず知らずに作ってしまっているものでもあり、自分は相応しくないと感じる茉柚は、一線を越えたいと高雅に迫ります
しかし高雅はあの凄惨な二郎事件のことが脳裏に浮かび拒絶してしまうのです!流石にあの事件はトラウマとしてついて周るのでしょう。近くで爆発もあり、うやむやのまま二人は別れます
灰谷はテレビジャックし、人類に宣戦布告をします。プレイヤーをけしかけ、街中は混乱します。エボル側も灰谷は幹部ということで、黒幕はまた別にいるようです。この非常事態に高雅はアルファスで出動します。ある人物が首相官邸に向かいますが、恐らくは…気になる続きもコミックスで是非!!
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