前回までのあらすじ
スティーブが退院すると決まり、大はその日に発表会をしたいと店主に話します。各生徒達に発表会について話し、了承を得、いよいよ発表会の日、皆緊張しています。アントニオが伴奏を担当します。退院したスティーブが現れ、大の事も知っており、代わりを務めてくれた感謝を告げられ、大が感動します…
発表会、大成功!!
発表会が始まります!トップバッターはハリーです。大はずっと演者の横におり、声を掛けます。段々音が弱弱しくなり、泣き出しそうになりますが、大が今日の目標、「デカイ音」=得意のGを一発かませと励まし、見事に復活します。ハリーは吹き切り、喝采を浴びます
2番手はアクセルです。難しい選曲ですが、アントニオが難しい部分を演奏し、上手い事アクセルへ繋げ、スティーブは一本取られたと笑います。3番目はニーラ、スピード奏法にチャレンジし、大やアントニオの支えもあり吹き切り、スティーブは凄い演奏会だぞと感じます
最後はキャロル、チャーリー・パーカーへの想いが溢れるまでアントニオに繋いで貰い、彼女の様々な心情を感じさせる感動のACTとなります。最後は4人全員でセッションとなり、大団円で発表会は終わります。すると大にも吹いて欲しいと言われ、大は「Black Nile」を選曲、アントニオと演奏します
アントニオは大がイージーどころかますますシリアスでハードになっていると驚きます。この演奏で締め、発表会は大成功に終わります
翌日大はアントニオと車に乗り込むと、そこへ生徒達が別れを告げに来て、大達は盛大に見送られます。アルバカーキからダラスへ移動し、ダラス1のジャズクラブに交渉に行くと、案の定体よく断られ、アントニオが怒り店主に手を出してしまいます…
流石の大もアントニオの仕打ちに怒り、音大行きを先延ばしして後がない事も理解しつつ、次やったらお前を殴ると話します。デュオでやる限界を感じたアントニオはヒューストンで他のメンバーを探さないかと打診します
ヒューストンの凄腕ドラマー・ゾッド
ヒューストンの「深夜のローカルジャズスポット」と言われるジャズバーに潜入したアントニオは、飛び入りをしたいと交渉し、強い奴が出て来るまで居座り続ける作戦です。アントニオの圧巻の演奏にテナーが負けを認めステージを降り、大に出番が来ます
二人の演奏はレベルが段違いで、ドラムも根を上げ、ついにここの主ドラマー・ゾッドを呼び出します。ゾッドに経緯を話し、ベースは抜け、3人になります。ゾッドは落ち着いており、ブルースを選曲、流石のドラミングを見せます!ゾッドはニュースクール(NYにあるジャズエリートの大学)出身なのです
抜群のドラムソロで、アントニオはいるんだよな、こういうリズムごと生まれてくる奴が…と評します。圧倒された大が続けてソロを…というところで、アントニオが「オレが倒す」と凄まじいフレーズを披露、最早大の入り込む隙はなく、ゾッドとの掛け合いの応酬となります
豊富な手数、音の強弱等相手の出方を伺いながら二人のやり取りは熱を帯び、大は最早アントニオすらシリアスじゃないか…と感じると、アントニオは観客に投げキッスをして楽しませる程の余裕すら見せるのです!
ゾッドはエーシーズ(ポーカーの役でAAの事)なら組んでも良いと話していたため、聞くとQ(クイーン)ってとこだなとステージを降ります。ジャズバーは最早入って来た時と真逆の雰囲気で、これこそアントニオの力だと大は感じます
ゾッドの事を店主に聞いてみると、南部では有名なフリーのドラマーで、大もアントニオも底が知れないゾッドを評価します。翌日ランニングしながら、大はアントニオが来てから流れが変わったと感じ、この良い流れを絶対に逃せないと二人でゾッドがいるカジノへ出向きます
大、カジノでギャンブルに挑戦!
ゾッドは凄腕ギャンブラーでもあり、1日平均300ドルは稼げるのに、お前らと組んで稼げるとは思えないと一蹴します。大はこの反応に頭に来たとギャンブルで勝負する事にします。大は勿論ポーカー等やったことはないのですが、即席で覚えてゾッドと勝負すると言うのです!
アントニオからルールを聞き出し、大は全財産をチップに替え、今度はオレがプレーする番だと凄みます。大はゾッドのいるテーブルに入り込み、1000ドルで勝負すると豪語します。大はつけ焼き刃でルールを把握し、ゾッドに勝負を挑みますが、ゾッドに軽くあしらわれます
早速300ドル近く持って行かれた大に、常連がここで帰っても…と言いますが、大がクラブの空気は掴めた、俺のやり方も見せた、次はソロだ…!!と凄むところでこの巻は終わります
まとめ
大が企画した発表会は大成功に終わります。短い期間でしたが、大がレッスンした事で生徒は良い影響を受け、スティーブ不在の間を埋めるどころか、良い相乗効果を生み、スティーブ自身も感動します。スティーブは大の勇名を知っており、この一期一会の出逢いに感謝します
アルバカーキを後にし、ダラスではあわや警察沙汰を起こしてしまい、従来のジャズスポットへの直接交渉に限界を感じた二人は他のメンバー探しをします。ヒューストンの飛び入りの店で腕試ししていると、そこの主ドラマー・ゾッドが登場します!
的確かつ底の見えない安定したドラミングを見せるゾッドにアントニオは真っ向勝負し、二人の応酬に観客は大盛り上がりです。ただ、ゾッドは冷静で、組む気はないとステージを降ります。ゾッドが気になった大はまだ自身の手の内を見せていない事もあり、ゾッドのホーム・カジノへ繰り出します!
あの大がギャンブル等無謀だと思ってしまいますが、したたかなゾッドをその気にさせるためにはギャンブルで勝つ以外ありません…大のこの勝負、果たして7巻ではどんな結末が待っているでしょうか?
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