前回までのあらすじ
テム・レイは自宅に帰り、アムロにまた宇宙に行くぞと告げます。アムロは驚き、ハロにまた宇宙にいくんだって…と話します…
予知能力のある少女・ララア
地球でシャアはMW乗りとして掘削作業を行っており、腕も良いです。シャアは同僚に連れられカジノに赴き、現場監督がルーレットで盛大に外していると、女の子を連れた男が現れ、一目賭けで当たりを連発します!警戒したカジノ側がディーラーを交代すると、途端に当たらなくなります
翌朝その女の子が埠頭にいたためシャアが話しかけます。女の子は代わった女ディーラーが下手だったから外したと言い、女の子は家族の写真を大事に持っており、写真の状態が酷いので、シャアが直してやると言うと喜びます。女の子(ララア)をこき使う男が現れ、シャアはその船安い買い物ではなかったはずと付け入ります
すると船が襲われ、どうやらマナウスのマフィアの仕業で、シャアの職場に2人は匿われます。すると男の子分だったアーガが反旗を翻し、男をチャクラムで殺してしまいます。シャアは立ち向かいますが、後方からのチャクラムの事をララアの思念により悟り、避けてしまいます
シャアは勇敢に立ち向かい、シャベルの先端を斬られますが、そのまま槍の様にアーガに突き立て、戻って来たチャクラムも頭部に当たり倒します。マフィアの追手が現れララアを渡せと迫りますが、シャアはMWで一掃し、ララアを連れて星の世界に行くと言います
UC0078、グラナダにキシリアが変装ししばらく滞在します。連れのベルクマン少佐は恋人役を任されますが、流石に恋人風には装えず、常に指摘されます。フォン・ブラウンではテム・レイがRX-77の開発について上層部と揉める中、ミノフスキー博士の亡命が疑われ、ジオニック社に勝つためにはお迎えすべきだと話します
ガンキャノンのような風貌のRX-77を見て、テム・レイはこれではない、サイド7の施設が使えるようになればオレにだって出来るんだ…と嘆きます
4体のジオンのMSが月夜をスミス海に向かいます。パイロットはランバ・ラル、ガイア、オルテガ、マッシュで、初めてのMS戦という事で気がたっています。ミノフスキー博士が工場区に向かった報が入り、キシリアはベルクマンと出掛けます
ミノフスキー博士は亡命を実行、連邦側にも伝わったという事で、テム・レイの近辺も落ち着きません。テム・レイはミノフスキー博士はRX計画にとってどうしても必要な人物だとし、救出を目論見ます。連邦側はRX-77を出動させます
スミス海の悲劇
キシリアはクラブで踊り、部下から例の博士の動向について聞き、いい夜になりそうじゃないの!と喜びます。例の4体はシャアの待つポイントに到着、オルテガは喧嘩腰ですが、シャアは動じません。博士の車両が現れ、ランバ・ラルはドッグレースの始まりだ!と口火を切ります
ワザと車体に当てないように追い回し、派手に連邦側を威嚇します。するとRX-77の大部隊が到着、これで一掃出来ると連邦側は目論んでいました。一斉射撃を行いますが、ジオン側の5機は軽々上方に避け、MS戦で圧倒的強さを見せ連邦側は壊滅してしまいます
逃げ出した博士をテム・レイのランチが発見しますが、RX-77がザクに破壊され踏みつぶされてしまいます。キシリアはグラナダ市長にスミス海での戦闘について報告し、グラナダに我が部隊の常駐を求める事はしないとし、市長退席後に諜報部員として口の軽いベルクマンを始末します
結局市長は事故死し、テム・レイはジオン軍のMSの脅威を訴え、スミス海での悲劇(スコア0-12)を繰り返さないためにと新たなプラン:RX-78「ガンダム」を提案します。アムロはテム・レイに連れられ今度はサイド7に赴きます。まだ発展途上のこのコロニーにアムロは降り立ちます
アムロ、カイにそそのかされ進入禁止区域へ…
ダークコロニーで新造艦を多く作り、最早ここまで進めてしまって勝算はあるのか?と問うデギンに、ギレンは速戦即決のプランがあると自信気です
歴史的な独立宣言から一夜明け、ニュースで報道され両親は怯える中、フラウは元気に登校します。授業中居眠りしていたアムロはトンチンカンな回答をし皆に笑われます。フラウはアムロを心配し世話を焼きますが、カイは風紀更生委員!と馬鹿にします
アムロは家で夜更かししていると、カイ達にそそのかされ、ハヤトも連れられ開発区の進入禁止区域にショベルカーで入ってしまいます。カイは気が大きくなっており無茶をしますが、盛大に発砲され、連邦軍に拿捕されます。IDを没収され、アムロがテム・レイの息子だと分かると兵は掌返しして厚遇します
翌日学校でもお灸を吸えられ、アムロはフラウとクリスマスの約束をします。ハロはフラウが気に入り、煩いのでアムロに電源を抜くぞと脅されます(笑)
UC0079 01 03、ジオン公国は地球連邦に対して宣戦布告し、ドズル艦隊が連邦宇宙軍巡航艦隊を撃破、翌日キシリア指揮の強襲部隊がグラナダ、フォン・ブラウンを制圧、サイド2‐ハッテに対しても宣戦布告、これを攻撃します
フラウはこの情勢下でもアムロの事が気になり、家にラザニアを持って行きますが、アムロはパソコンに夢中で、フラウは大勢の人が亡くなっているのに!と泣き叫びます。流石のアムロも参り、本当は戦争が怖い、どうする事も出来ないから…と謝るところでこの巻は終わります
まとめ
シャアは将来的な事も踏まえてか、MW乗りとして仕事をこなしています。すると予知能力のある不思議な少女・ララアと出逢います。カジノでの予知能力や、アーガとの一戦で後方からチャクラムが迫っていた事を思念により伝えられたりし、シャアはララアが気に入り、宇宙へ連れて行く事になります
シャアとララアの邂逅についても触れられ、ここでも伏線を回収していくのです…1stガンダムでのアムロとの唐突な出逢いが印象的ですが、このようにシャアとの出逢いが描かれ、ファンの間では話題となりました
ミノフスキー博士を巡るスミス海での戦いではジオンのMS5機が連邦のMS12機を完膚なきまでに叩き潰してしまいます。戦略的な勢力図ではジオンはまだまだ氷山の一角ですが、事MS技術においては連邦を遥かに凌ぐものを見せており、自信を得たジオン側は独立宣言・宣戦布告し、戦争に突入します
こういった今まで語られなかった部分も詳細に描かれ、歴史に辻褄が合うように展開されており、ガンダム史におけるTHE ORIGINが成した功績は計り知れないでしょう。一スタッフとして関わっていた安彦良和先生の中で細部まで詳細に描きたい・説明したいという想いもこの漫画で実現されています
アムロやフラウ、カイ達の描写も見られ、THE ORIGIN冒頭へと繋がる伏線も回収される中、まだまだこの長い回想・独自展開は続きます…13巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
THE ORIGINはアニメ映画化もされています。主に1stガンダムでは描かれなかった独自要素(回想)をメインとし、全6話構成となっています。第1話は「青い瞳のキャスバル」となっており、キャスバルとアルテイシアの地球脱出までが描かれます
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