前回までのあらすじ
緩い返球を桃城お得意のダンクスマッシュを模して衝撃的に演出する千石、練習用のラケットではガットが緩すぎてスピードが出ない、試合用でいくよオモシロ君と挑発します
桃城のジャックナイフ炸裂!
千石の返しにとんだくわせ者だと感じる乾、テニスはメンタル面が大きく左右すると話します。結局押していたはずの桃城はサービスゲームを落とします。続く千石のサーブは物凄く高い打点から放たれる虎砲で、最短距離からセンターに叩き込むサーブは軌道が全く見えません
一気に40-0まで連取されますが、何と桃城はここで適応し、虎砲を返して連続得点し、ラケットを俺も試合用を用意してくれとリョーマに言う程です。3-3と互角の展開の中竜崎は桃城の足が痙攣を起こしている事に気づきますが、桃城は試合を続行します
千石は動体視力に秀でており、桃城の速球にも問題なく対応し、ついには5-3です。千石も痙攣に気づき容赦なく攻めて来ますが、桃城は手塚とのやり取りを思い出し、ここでど根性の高等技術:ジャックナイフを放ちます!
動体視力の良い千石はこのスピードボールを見切りますが、あまりの威力にラケットを弾かれます。この土壇場で桃城はジャックナイフを完成させたのです。桃城は痙攣した足のままでジャックナイフを連発して追い上げ、最終的には7-5でこのゲームに勝利します
10年に1人の逸材
これで2-1と王手をかけた青学、美味しい場面でシングルス2はリョーマVS亜久津です。亜久津は相変わらず挑発して来ますが、リョーマは気にもとめず至近距離からドライブAを放ち亜久津を吹っ飛ばします
回想で亜久津がテニススクール時代横暴で皆から疎まれる中、白玉と勝負をし、圧倒してしまい、当時からテニスを舐めている節がありました。リョーマは今のはカチローの分と言い、まだ河村と荒井の分も残っていると豪胆です
本気を出すと燃える亜久津はラケットを持ち変えたリョーマの強烈なツイストサーブを返球すると、不可能と思われた無理な態勢からクロスに打ち返して加点します。伴田は亜久津が瞬発力・跳躍力・柔軟性・破壊力・判断力等10年に1人の逸材だと断言します
リョーマという好敵手を得て覚醒した亜久津は強く、リョーマは1セットを落とします。リョーマは得意のスプリットステップで前に出ますが、亜久津はリョーマが跳んだ方向と完全に逆に打ち返し、相手が動いてからコースを変更しているのです
成長が止まらないリョーマ
乾のデータテニスを打ち破ったリョーマの一本足のスプリットステップすら亜久津の身体能力には敵わないのか…と不二と戦慄します。ここでリョーマは敢えて浅いロブを放ち前に出て、亜久津の打てる範囲を狭める作戦です
その手には乗るかと後方にロブで返そうとする亜久津を更に挑発し、亜久津は怒り渾身のスマッシュを放ち、リョーマの顔面に直撃したかに見えましたが、何とこれもリョーマの作戦で、顔面にラケットを構え返球し、ふわりと相手コートに返して加点するのです!
更に相手サーブを超ライジングでリターンエースを狙い、決まったかに見えたものの、亜久津は超反応で返球、しかしリョーマは身体を反転させ返球・加点してしまいます!伴田はリョーマが越前南次郎の血を引くものと気づきます
リョーマはあんたはいい踏み台になるよと挑発し、更にエキサイトします。このリョーマの応対に手塚は一本足のステップだから可能だったのだろうと冷静に分析します。どんどん追い上げ、リョーマは試合中でも成長過程にあるのです
リョーマは得意のドライブBを決め、1-1の同点に追いつきます。竜崎はリョーマに侍の血を呼び覚ましてくれたこの亜久津との対戦に感謝を告げ、伴田が亜久津はこのままでは終われない、彼には負けられない理由があると返したところでこの巻は終わります
まとめ
強敵:千石相手に流石の桃城も疲れが見え、足の痙攣もあり、最早これまで…と思われた中、逆に覚醒し新技:ジャックナイフをあみ出します。いくら動体視力が良い千石でもこの剛速球は返せず、試合は大逆転で桃城が制します
これで2-1と有利になった青学、シングルス2でリョーマ登場です。ヒール役として出ていた亜久津は10年に1人の逸材と言われるだけあり身体能力に長け、リョーマも一時押されます
ところが困難や強敵に出くわすと逆に燃える血筋なのか、リョーマは覚醒しスプリットステップやドライブBを駆使し同点に追いつきます。伴田もリョーマが越前南次郎の血を引く者だと気づきます
テニスの王子様は強敵がどんどん出現して来ますが、それすら乗り越えて行く青学メンバーの成長ぶりが面白い作品です。ここで踏み台にされつつある亜久津にも負けられない理由があると伴田は言うのですが、果たしてそれは…13巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
主に巻末に投稿作品を載せるイラストギャラリーがある巻があります。それだけ多くの読者に影響を与え、ファンアートとして投稿したいと思わせる作品なのだなと感心しますね
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