前回までのあらすじ
のだめが地元から帰って来ると、ライバルと思っていた杏奈ではなく菅沼に熱血ストレッチ指導をしている千秋を見てのだめが衝撃を覚えます…
「疾走するキラメキ ONEWAY LOVE」で大暴走
のだめの日本初リサイタルは「疾走するキラメキ ONEWAY LOVE」というタイトルで、峰の発案らしいのです。のだめの親族も総登場で見守る中、満員の客席に一人のだめがソロピアノです。モーツァルトからドビュッシー、ショパンと畳み掛け、千秋はふたりで一緒に旅をしたのにおまえひとりでどこまで行ってるんだよーとその差を感じます
大喝采でアンコールとなり、ショパンから更にジョブリン、サティ、ドビュッシーにガーシュインと悪ノリし、最早まだやるのか…という有り様ですが、公演は無事終わります。真澄は杏奈を見かけ、少し落ち込んでいたので励まします
三善家の力もあり盛大に打ち上げをし、のだめの親族は大量のサインを頼み、千秋含め大騒ぎの中、杏奈は真澄に自身の落ち目の現状について語り、菅沼にものだめにも当てられちゃって…と気落ちするので真澄はあんたの歌十分パワーあるんだから‼と褒め返します
千秋はのだめコンサートの余韻も程ほどに、オペラにドイツ公演にと準備に余念がなく、世界ののだめに追いつくために必死です。のだめは’’沈黙は金なり’’という助言から敢えてせっつかず、逆に千秋からキスされます
オペラプロが弁者の役なんかに…と愚痴るので、ザラトラス役の山下が皮肉を言い、スポンサーなのでオーデイションで入ったんじゃないことを杏奈は指摘しますが、モノスタトス役の男がこうなったら日本一のモノスタトスになろうかなと言うので場は和みます
山下はアマながら迫力ある歌声を披露し、「悪いプライド」について杏奈はデビューまでとんとん拍子だったから自信もってたのはいいけど力以上に思い上がっていたのかなと自戒します。千秋にも心配され、色々あるが今はこのオペラを精一杯やるしかないと気張ります
紆余曲折で課題も残りつつ本番へ…
ついにオケ練(歌なしでオーケストラだけが行う練習)も始まり、「魔笛」は3時間近くあるのに序曲から躓き先が重いやられます。ジャンケンで負けた清良は高橋にコンマスを譲りますが、高橋のあまりの曲への理解のなさに呆れ、無理矢理クーデターでコンマスを交代します
練習後珍しく峰に苦言を呈され、千秋は自身が焦っていたことを悟ります。千秋は欧州と行ったり来たりなので全てに携われないため焦りを感じるのです。舞台と客席の間に設けられたオケ用の演奏場所も初なR☆Sオケ、今日からいよいよHP(オケ伴奏による通し舞台稽古)です
今度はコンマスが高橋に戻っており、ドイツ語の解釈だと彼が上のため、コンマス戦国時代は続きます…音が遅れて聴こえてきて、ヴィエラの元で聴いていたのに実際指揮台に乗るだけでこんなに違うのかと千秋は愕然とします。峰や真澄とやり合い余裕も経験もないと千秋は焦ります
そこにコスプレしたのだめが現れ、得意のおにぎりを置いて行き千秋はコロッと機嫌が良くなります。菅沼は8㌔も痩せ、主宰者としても主役としてもよくやっています。オペラ内容も個々の役の心情が観客に伝わって来るような演出で決まり、峰はもう成功したも同然とにやけます
ここにきて演者が菅沼はじめ皆好き勝手やり始め、千秋はまとめるのに苦労します。三善家に帰るとのだめの千秋への腹黒いしたたかな戦略について聞いてしまい、プライベートまで奈落の底か‼と気落ちします。ゲネプロも今一つの出来で、課題を残して明日の本番を迎えます
ハッピーエンド
千秋の凱旋ともあり大入りの中、峰の演出も好評で、序盤は凌ぎますが千秋は胃が痛い想いです。懸念していたチェレスタをのだめが担当することで華やかなものとなり、難関のパミーナのアリアも菅沼の覚醒が花巻にも伝染し、千秋は誰も気づいていないかもしれないがのだめの鈴の音が小さな奇跡を起こしていると感じます
結局大団円で公演は成功し、打ち上げでは再演の話し合いですぐに決裂、このオペラはメンバーそれぞれの人生の分岐点となったのです。千秋は来季もオペラの勉強を続けるとし、反省点を挙げ、のだめは思わぬ形での千秋との共演を喜びます
のだめにとって千秋との共演は大学の頃からの夢で、例え協奏曲でなくても念願叶い嬉しいからあと1年はこれをおかずにひとりでも頑張れそうと言います。千秋はついにのだめに指輪を渡し、のだめさんはすごいな、本当にと話し、2人仲良く帰るところでのだめカンタービレは終わります
まとめ
オーケストラでの公演というだけで大所帯ですし大変な中、オペラともなると歌・演技ありでの融合ということで非常に大変な気苦労があることが分かります。体調やメンタル面のケアは勿論、各パートがそれぞれ自己主張しつつお互いの良いところを引き出さなげればなりません
千秋は夢だったオペラ公演を果たし、課題は残ったものの、非常に良い経験となったようです。今巻で協奏曲ではなくオペラのオケのチェレスタと指揮で初めて共演したのだめと千秋、念願も叶い大団円を迎えます。指輪も渡し実質プロポーズとなり、今後の2人の行方に幸多き事を願うばかりです
終わりに
如何だったでしょうか?イケメン指揮者・千秋とじゃじゃ馬天才ピアニスト・のだめ中心の恋多き世界を股にかけた旅、この漫画からオーケストラ・クラシックに興味を持たれた方も多いかと思われます。華やかな世界の裏側もきちんと描かれ、それでいて後味の悪くない爽やかな読後感が人気の秘訣と言えるでしょう。また何度でものだめ達に会いに行きたくなりますね!ここまでお付き合い頂きありがとうございました
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