前回までのあらすじ
影山サーブに相変わらずブーイングで品がない中、太鼓が段々早くなりサーブの集中を乱されます。何とか入れますが、宮侑の完璧な一歩目が光り速攻で加点です。宮治のサーブはたっぷり8秒使い、田中が巧みに決めサーブをもぎ取りますが、例の煽りでサーブ失敗です
烏養はこの段々早くなる’’拍子’’が厄介だと感じ、烏野応援団が稲荷崎の応援が「援護射撃」として脅威を感じる中、冴子率いる和太鼓応援団が到着します…
変人速攻に対抗する双子シンクロ
4‐7で烏野1回目のTO中に稲荷崎吹奏楽の度肝を抜く烏野和太鼓応援で盛り返しこれで互角です。冴子は自分達の役割を弁えており、応援で勝つのではなく空気を整えられれば良いと気張ります。日向のサーブからダブルクイックでストレートを打たれますが、日向が空振りで何と足で上げており、ライトの澤村が加点です
烏野の空気が戻って来て、影山は角度的に日向にセットすると見せかけて澤村を使ったのです。ここで宮侑のサーブとなり、二刀流なので困惑を招く中、烏養は事前にルーティンの歩数で見抜けると分析します。ジャンフロの時は4歩・スパイクの時は6歩なのです
4歩なのでジャンフロと見抜きますが、それでも西谷はオーバーで後逸し加点されます。この強烈かつ多彩なサーブを捌かなければなりません。次もジャンフロで西谷は上手くオーバーで上げ、旭で返しますが、宮兄弟のまるで日向達の変人速攻のようなドンピシャ速攻が決まります
相手が出来る事はこちらも出来るという圧で、烏野の凸凹コンビに対し稲荷崎は双子シンクロが際立ちます。サーブ3回目は何とか旭で切り、筋弛緩法でリラックスした旭はサービスエースを決めます。烏養はまだ双子シンクロが日向達と同等とは言い兼ねると慎重ですが、そのコンビ力は凄まじいものがあります
宮侑は影山が乱された時程サイドからエースではなく変人速攻を使ってくると読んでおり、日向はどシャットを食らいます。宮兄弟の勢い止まらず、稲荷崎は試合の度新しい事をやってくる正に「最強の挑戦者」だと実況も上手い事決め台詞です
日向のリード・ブロック
雲雀田は影山の相棒を見て影山以外にも宮侑のようにトスを上げてくれるセッターがいるという証明だと説きます。日向徹底マークでも良く見えており、ワンタッチを誘い最早影山だけの力では無いのです。14‐17で宮侑のサーブはネットイン、ここで宮治の速攻は月島が読んでおりどシャットです
普段見慣れている月島はコレ止めてみたかったと得意気です。大将の解説も冴え彼女に褒められ浮かれます。何だかんだ粒揃いの烏野、元気枠の(笑)田中も決めブレイクです。ここで稲荷崎がTOを取り、間が空いた旭のサーブは失敗します
影山は月島を呼び込むといつもより高く要求し月島もそれに応え加点します。月島が下がり日向IN、更に木下がピンチサーバーで、ド緊張を烏養が解き、上手くINさせますが、日向はリード・ブロックで音駒の犬岡のようにやれと指示され、宮治にコミットしどシャットです
ところが敢えての2連続で返す宮兄弟の意地が光ります。日向の反応は群を抜いていますが、西谷が必死に繋いだ高いレシーブはネット際で宮治と押し合いになり日向は敗れます…19cm差なのです。稲荷崎ブレイクで18‐20となります
’’諦めてる余裕は’’’’無い’’
烏野2回目のTOで烏養は’’紛れる’’を解禁しようと提案します。日向はブロック1枚だから怖くないのか?と感じ、逆に自分にとって1対1でイチバン嫌だったブロックを思い出しストレートをワザと空け西谷に拾わせ同時多発位置差攻撃から澤村で加点します
稲荷崎2回目のTOで雲雀田は構図は「格上に挑む新参者」だけど烏野に’’対応’’しようとしているのは稲荷崎の方で、飛び道具が出尽くした所からが本当の勝負だと説きます。影山の鬼サーブで乱しますがアランが3枚ブロックの上を破り加点です
逆に旭は3枚ブロックに対し空中で溜めを作りタイミングがずれ結果フェイントで返します。日向は例の合宿以降レシーブで覚醒しかけており、期待される中山口のピンチサーブです。いつも通り「リセットの視点」で誘導灯を見ると旗に遮られ心乱されます
ところがOBがしまだマートの袋を掲げ上手く目に入り落ち着き、サービスエースで逆転です。田中は全力でボールを追い諦めてる隙…余裕?が無いと大将は説きます。小作の鬼サーブを澤村が吹かしますが影山が稲荷崎側まで行きトスを上げ、正にー’’諦めてる余裕は’’’’無い’’…ラストというところでこの巻は終わります
まとめ
格上と見られた稲荷崎相手に日向の変人速攻は効果的で、完全に意識されており、囮も上手く機能します。逆に宮兄弟のシンクロで返す等相手に出来る事はこちらも出来ると言わんばかりの攻撃に圧倒されますが、冴子の和太鼓応援も後押しし均衡は崩れません
日向は例の合宿以降レシーブで覚醒しかけており、腕でのレシーブではないですが反応出来ています。外から目で見て盗んだこの視点が追々有効となって来ますので、この日向のレシーブに加え、リード・ブロック、’’紛れる’’等の加速度的成長を見守りましょう
バレーはボールが落ちたら負けの競技ですのでレシーブ力は言わずもがな、コートに落ちるまで諦めずに追う姿勢が大事です。体現するかのような烏野の奮闘にはつい力が入ってしまいます…スラムダンクの安西先生の言う「諦めたらそこで試合終了ですよ」とはこのハイキュー!!でも言える事なのかもしれません
影山が相手陣地側まで行き上げたトス、烏野は上手く返す事が出来るでしょうか?30巻に続きます…
おまけ
今巻で冴子達が担った和太鼓応援は実は福島県立相馬高校 相馬太鼓部の応援が元になっているそうです。本レビュー筆者は福島県在住の為、この起用は嬉しかったですし、アニメ等でも見事にハマっていて爽快ですね!
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