はじめに
週間ヤングマガジンで連載されるやいなや先の読めないスリリングな展開と家族を想う父の心情等も共感を呼びアニメ化・ドラマ化・実写映画化とスケールアップしていったマイホームヒーロー。山川直輝・朝基まさしの共作体制で見事書き上げた累計発行部数440万部の人気作に今回はスポットを当てていきます

47歳平凡な父が流れで人殺し!
鳥栖哲雄はおもちゃメーカーの営業職で趣味は推理小説の投稿、一人娘の零花とファミレスで待ち合わせすると彼女はサングラスにマスク姿です。大学生で一人暮らしの零花を心配しつつ、彼女の成長を見守る哲雄ですが、零花が素顔を見せると傷だらけで明らかに暴力を受けた形跡があります!
結局怒らせてしまい真相が分からないまま外で半グレの延人が「レイカ」と口にしたので気になって後を付けると高額キャバクラに入って行き、哲雄は不審がられボコられ裸の写真を撮られてしまいます。ケガをしたのでネカフェで一泊し、翌日零花の家に入ってみると明らかに同棲の気配があります
すると男が入って来て、哲雄は咄嗟にクローゼットに隠れます。延人は電話で「和服の鳥栖」の話をしており、どうやら元カノを2人殴り殺している悪人です。流れで荒れ始め部屋を滅茶苦茶にし零花を呼び出すと喚くので、哲雄が零花に電話すると家に置きっ放しで延人に取られ会話する羽目になります
窪が延人を監視しており、そこに零花の母が先に部屋に入ると何と哲雄が延人を炊飯器で殴り殺しています!8分前哲雄は隙を作りクローゼットから金的を食らわせそのまま滅多殴りして殺したのです…哲雄が混乱する中歌仙は冷静に哲雄を宥め、困惑する中恭一が中を伺うと零花が部屋に戻ってきます
死体を浴槽で煮込む!
ギリギリごまかした2人、零花は鋭くあわゆく風呂場に隠した死体が見つかるところでした。零花はあんなのでも初めての彼氏だったし…と涙し歌仙に別れると約束します。哲雄はメールで歌仙にホームセンターで買い物を頼み、一先ず落ち着いたと思いきや、今度は恭一がピッキングして中に入って来ます!
哲雄は必死に変装し出張お掃除サービスに成り切り難を凌ぎます。延人の携帯も破壊していた為見つからずに済みます。窪は怒り恭一に零花を尾行させます。残った哲雄は風呂場で死体を分解し、歌仙に買ってこさせたIHヒーター等を使い浴槽を鍋にして死体を煮込むことにします!
厳重に断熱材を作り段ボールで二重三重にしヒーターのスイッチを入れ47年間刑法を犯さず生きて来た のに今日から殺人鬼だと生活が一変します。一方単独詐欺師麻取は多重人格のように声色を使い分けて仕事をこなし、延人の父で窪に子供は守らなきゃと全力で探させます
哲雄は一仕事終えスーツケースに死体の残骸を入れ外に出ます。家に帰ると零花がハンドマジックで「すしざんまい!」とトリックをキメ、零花の家はまだ異臭がする為しばらく実家に居て欲しいと頼み了承を得ます。グロテスクな映画を見始め哲雄は気分が悪くなり酒を飲み歌仙の作る薄味の料理は傷だらけの口の中だと丁度良いのです
夫婦の20年目の共同作業
「家族3人無事に過ごしましょう」と誰にもバレずに死体を消し去る決心をする哲雄ですが、悪夢で目が覚めます。死体は骨の全てと肉のおよそ半分弱が残っており、トイレに流し過ぎると不審がられる為全て流すのは断念したのです。歌仙の嫌な予感は当たるもので、外に見かけない車が止まっています
哲雄は警戒しつつスーツケースを持って車でホームセンターに行き、スコップを買います。その隙に恭一一味にトランクを開けられますがギリギリバレませんでした(開けられた形跡が残っています)麻取は24時間経ったと言い、窪に500万渡し急いで延人を探してねと急かします
哲雄は山に埋めに行くのはアウトだと読み盗聴器の心配もしながら帰宅、歌仙と一緒に真正細菌を使って死体の肉の処分を始めます。室内で行っていると零花が現れ家庭菜園と胡麻化します(笑)結局3人で庭で作業する事になりますが、更にシンゴを利用し2人の気を引き恭一が侵入、危うく接触するところクローゼットに隠れ見つかりません
歌仙は掃除をしているとコンセントの異変に気付き、盗聴器が仕掛けられており、零花の部屋の物を利用し2人は台本で上手く会話し偽装、死体処分が’’重たい’’と感じる哲雄に歌仙は気丈で一緒に手伝うと心強く、夫婦の20年目の共同作業だともう後戻り出来ない哲雄は涙が止まりません
窪に相談する恭一があの夫婦は何か隠してると読み、盗聴器の前での会話は嘘なのではないかと勘づくところでこの巻は終わります
まとめ
非常に衝撃的な展開での幕開けとなるマイホームヒーロー、平凡なサラリーマンで推理マニアの哲雄は一人娘の零花の異変から延人という半グレと接触、つい怒って殺してしまうのです!この辺まではよくある衝動的な行動のように思われるのですが、この漫画はそれで終わらないのです
推理マニアだけに死体の処分方法等に長けた哲雄は零花にバレないように歌仙と共闘し浴槽で煮込むという奇行に出ます!推理もので出尽くした感のある死体処分方法ですが、まさかのやり口に全読者が驚愕しますね!更に人の死体を処分するという事は並大抵の事では無いという現実が待っています
考え抜いた答えは残った肉をバクテリアで分解してしまうという方法なのも驚きです!普通なら埋める一択でしょうが、監視もあり下手に動けず、歌仙と夫婦の20年目の共同作業として処分を行う様は何か感じ入るものがあります…娘の為ならここまでするのかと驚愕してしまいますね
まだ全貌は掴めませんが、窪や麻取、恭一等半グレの連中からも監視され、巧妙に偽装しても見破られそうなのです…この辺のハラハラ感がこの漫画の肝となって来そうです。1巻から目を疑う驚愕の展開が見られた中、2巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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