「銀河英雄伝説(藤崎竜版)」11巻の数々の激戦と成長譚~’’賊軍’’先鋒は理屈倒れのシュターデン…ミンチメーカー=オフレッサーを無傷で捕える無茶振りに双璧は!?キルヒアイス=「辺境の王」へ~

  1. 前回までのあらすじ
  2. 賊軍先鋒は理屈倒れのシュターデン
  3. 挽肉製造機ミンチメーカーと化したオフレッサー
  4. キルヒアイス=「辺境の王」
  5. まとめ
  6. おまけ
前回までのあらすじ

ヤンは今回の捕虜交換は罠だと見抜いています。シュワルツェンの館でラインハルトと一緒に暮らすアンネローゼキルヒアイスラインハルトを託し2人は500年間特権を貪ってきた貴族を打倒すべく首都星を発ち、それはラインハルトにとって大きな代償が伴うものとなる事を予感させます…

賊軍先鋒は理屈倒れのシュターデン

ラインハルトは賊軍と名付け帝国全土に伝達、貴族軍の総指揮官はメルカッツに決定します。メルカッツが老練かつ堅実な策を提案すると、シュターデンが別動隊でオーディンを襲う策を考案、貴族達は浮かれ作戦周知の徹底は困難です。ラインハルトの元にヒルダが現れ、マリーンドルフ家は味方すると告げます

理由を4つ述べたヒルダは聡明で家門と領地を保証する公文書と交換条件で応じ、他家の生殺与奪は閣下のご自由にとこの乱世残るも絶ゆるも才量次第と手厳しいです。絢爛豪華な貴族の艦艇に対し、いつもの提督に加えメックリンガー・ミュラー・ケスラー・オーベルシュタインと盤石の布陣です

第一波はシュターデンで、士官学校時代戦術を教わったミッターマイヤーが対します。キルヒアイスにはワーレン・ルッツを伴い辺境の平定を課し、この重用をオーベル~は面白く思っていません…ナンバー2有害論者なのです。新旗艦ベイオウルフミッターマイヤーの俊足でアルテタ星系で相対し、「リップシュタット戦役」開始です

ミッターマイヤーは機雷原を設置、後方で球形陣です。罠だと感じるシュターデンですが貴族を抑えられず挟み撃ちとしますがミッターマイヤーは更に後方に移動し攻撃、ヒルデスハイム艦隊全滅です!ラインハルトは上級貴族は生まれた時から障害の少ない人生、それが許される時代は終わったとほくそ笑みます

挽肉製造機ミンチメーカーと化したオフレッサー

シュターデンは後ろを取られ、高速艦は速さに特化した分代償も多く、ミッターマイヤーは全てを出し尽くしシュターデンを葬ります。ブラウンシュバイクは次の戦場はレンテンベルク要塞としオフレッサー上級大将に託します。ラインハルトロイエンタールに攻略を命じます

打って出て来る様子がなく、白兵戦を誘っているようです。ゼッフル粒子で銃が使えない中、オフレッサー挽肉製造機ミンチメーカーと化し死体の山を築きます。装甲擲弾てきだん兵9回突入し9回撃退され常人では不可能な活躍はサイオキシン麻薬のせいです。オフレッサーに罵られあのげす野郎を私の前に引きずって来いと命じます

無理難題を強いられたロイエンタールミッターマイヤーと共闘、肉弾戦で敵うはずもありません。2人は全く歯が立たず、這う這うの体で逃げ出し巧妙に落とし穴を仕掛け猛獣には単純な罠の方が有効です。オーベル~はこれだけ殺戮の限りを尽くした彼を敢えて無傷で逃がしましょうと提案します

キルヒアイス=「辺境の王」

ラインハルトは当然反対しますが、オーベル~の意図を察し釈放します。賊軍の元に戻ったオフレッサーは寝返ったから無傷なのだと勘違いされ、同士討ちが始まりアンスバッハブラウン~を守り彼を殺します。オフレッサーの死は賊軍に衝撃を与え皆疑心暗鬼に陥ります

リッテンハイムが5万もの艦隊と共にガイエスブルクを出て分散→仲違いに成功します。一方キルヒアイスベルゲングリューン・ビューロー准将に支えられ慕われ、荘園惑星でのエピソードからキルヒアイスの人となりと高感度の高さを競い合うように列挙します

リッテン~軍と正面衝突となり、見事な女帝ぶりのサビーネ、キフォイザーⅥで略奪を行っており、キルヒアイスは3万で攻め立て、軍の構成も滅茶苦茶な賊軍にまずルッツが先制、遊兵化し高速巡航艦800隻でキルヒアイスが両断します!

旗艦オストマルクを発見し、急進しますが盾艦の誘爆で逃げられ、リッテン~はその先にいた味方補給艦を皆殺しにし、兵達の忠誠心と戦意を失います。結局ガルミッシュに逃げ込めたのは3000隻に満たず、キルヒアイスは「辺境の王」と呼ばれその勝利を喜ばれるところでこの巻は終わります

まとめ

貴族軍を賊軍と名付けたラインハルト銀英伝はとにかくネーミングセンスが秀逸で唯一無二です。メルカッツが総指揮官とはいえ、寄せ集めで一貫性もなく、プライドだけは高い賊軍をまとめるのは至極困難です。シュターデンが名案だと騒ぎますが、相手がミッターマイヤーでは分が悪いです

かつて師弟関係も理屈倒れのシュターデンと罵られるだけあり言に行動が付いて来ません。軽く屠ったミッターマイヤーは続いてロイエンタールと共にオフレッサー退治に当たります。挽肉製造機ミンチメーカーと化しサイオキシン麻薬まで使うオフレッサーを捕える難題を課したラインハルト、2人は落とし穴で仕留めます

オーベル~は敢えて解放する事で賊軍を疑心暗鬼にさせ最早敵にしたくない手腕を発揮します。更に充実したラインハルト陣営、その中でもキルヒアイスの武功は突出しており、ナンバー2有害論者のオーベル~は危惧しますがこれは重要な伏線となりますので覚えておきましょう

辺境の王」と慕われるキルヒアイス、上司にするなら是非彼にしたいと誰もが思う納得の展開です…賊軍相手に地力の差が出始めた中、12巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

おまけ

銀英伝の漫画化で先に有名になったのは道原かつみ版です。惜しくも途中で連載が止まってしまいましたが、根強い人気があり後装いも新たに続きが描かれました。完結には至りませんでしたが、藤崎竜版に後を託し今に至りますので比べて読んでみると違いを感じられ面白いです

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