「進撃の巨人」31巻のレビューです
エレンによる地鳴らしが発動し世界は危機に陥りました
これまでのあらすじ
シガンシナ区での決戦の結果、エレンはジークは接触し、「道」にて最初に巨人になった少女、ユミルと出会います
彼女は自分の意思を持たないエルディア王家の奴隷でしたが、彼女はエレンに奴隷ではないと言われ涙を流しました
そしてエレンの望みに応え、彼女はエレンに力を与えパラディ島の壁の中から超大型巨人たちが姿を現します
ついに地鳴らしが発動しました
31巻の展開
ミカサは調査兵団の面々でマーレに初めて訪れた時のことを思い出します
驚きつつも楽しむ一同とは別にエレンは心ここにあらずな表情をしていました
彼はミカサに自分は彼女の何なのかと尋ねミカサは照れて家族だと答えます
彼女は別の答えを出せばエレンが1人突っ走っていくことはなかったのではないかと後悔していました
エレンは超大型巨人をはるかに超える巨大な巨人となり、壁の中の超大型巨人を引き連れて島の外を目指します
残された者たちはこれからどうすべきか悩み、そして決断するのでした
エレンの真意は!?
かつて調査兵団の面々で初めてマーレに訪れた時、ひとり浮かない顔をしていたエレン
彼は難民キャンプを見てひとり涙し、そしてミカサに自分は彼女の何なのか尋ねます
そしてユミルの保護団体がパラディ島の住民を悪魔呼ばわりするのを聞いて、ジークの下を去りました
それからマーレを調査兵団に襲わせ、サシャの死を伝えられたら笑い、今は始祖の力を使いこなし世界を滅ぼす宣言をして超大型巨人の群れを率いて進撃しています
その表情はこの世のすべてを憎悪しているかのような禍々しいものでした
パラディ島以外を滅ぼすのですから彼が故郷を大事に思っていることは間違いないはずです
しかしそれにしてもそれ以外を滅ぼすというのはあまりにも極端ではないでしょうか
その力があれば計画通りパラディ島を守りつつ世界と対話することも可能なはずでしょう
間違いなくグリシャとエレンが進撃の巨人の能力で見た光景が影響しているはずですがそれがどんなものなのかはまだ明かされていません
はたしてそれは世界が滅亡した光景なのか、それともエレンを協力して倒して平和になった世界なのか…
願わくば世界は平和になり、そこに元気な姿のエレンも居て欲しいものです
森から出ること
無知性巨人に襲われるカヤ
そんな彼女を助けたのは彼女が憎むガビでした
ガビは兵団に見とがめられますが、カヤたちが彼女を家族だと言い難を逃れます
カヤとガビは互いになぜ助けたのかを問い、カヤはガビにとって自分たちは悪魔なのだろうと問うとガビは悪魔は褒めてもらうために何人も殺したことだと言いました
それを受けてニコロは悪魔は自分を含めみんなの中にいると話します
彼はガビにどうすれば良いのかと問われ、森から出ること、出ようとし続けることだと語りました
ひたすら食欲を満たすために食い続けるサシャは父親に森から出て生きることを勧められて兵団に入ります
おそらくここで言う森は自分の常識だけでできた狭い世界のことなのでしょう
常に世界を知ろうとする気持ちが悪魔に打ち勝つ方法だという作者のメッセージだと思います
アルミンの覚悟
ベルトルトを捕食して生き延びたアルミン
そんな彼に突き付けられる命題はエルヴィンではなく自分が助かったことは正しいことだったのかということです
今回、エレンは世界を滅ぼすために行き、兵団のみんなはバラバラになった時、アルミンはミカサに生き延びるべきは自分ではなかったと断言します
それでも彼は止まらず、マーレ軍と協力するため、ガビとともにファルコを助けるべく、彼を連れて行ったコニーを追いかけることにしました
追いついたアルミンらにコニーは母親への想いを叫びますが、アルミンは無言でファルコの代わりに自分が食べられようとします
その姿を見てコニーは自分の行いの間違いに気付き、母のために立派な兵士になろうと誓い、そしてガビ、ファルコと和解しました
アルミンはけしてエルヴィンの代わりにはなれない、けれどアルミンはアルミンとして世界を救うことを確信させられるエピソードです
最後に
他に見て欲しいところは以下の部分です
- アイスの美味しさに微笑むミカサ
- シャーディス教官の活躍
- ファルコを助けようとするガビ
- アニの4年ぶりのパイ
- オニャンコポンの叫び
- ジャンの骨の燃えカス
- 蹴り起こされるライナー
- コニーの決意
- 集う調査兵団の巨人とマーレの巨人たち
はたして彼らはエレンを止めることができるのでしょうか
そしてエレンの代わりに島の禍根を断つと話すフロックは何をするのでしょうか
物語はまだまだ続くようでこの先が楽しみでなりません
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