前回のあらすじ
実は甲子園出場時のキャプテンだった校長は涙し、彼らを信じてやらなかったことを悔います。熱くなった川藤が一人で部室にダッシュし誰もついて来ず空回りします…
野球部栄光の元キャプテンの校長、辞職
試合の翌日国松は大袈裟に首にギブスをし、謝罪しろと迫ります。校長は責任を感じ、辞職すると言うので、安仁屋はてっきり川藤がクビかと食って掛かりますが、校長は自分が辞職すると言うのです!校長は元野球部キャプテンとして、学校を、野球部を守り、去っていきます
川藤は男子生徒にも教師にも人気の藤田から色仕掛けを掛けられ(笑)、掛布始め他の野球部員が固唾を飲む中、なんと川藤にパソコンを教えようとしているだけなのでした…
亀山恵子という目立たない女の子がソフト部の見学をしています。なかなか自分をさらけ出すことが出来ない彼女には、地方訛りというコンプレックスがあったのですが、それに気づいた川藤は野球部の一日マネージャーをやらせ、自信を持たせます。亀山はソフト部入部を決めます
藤田に野球部全員がテストで40点以上取ったらいいコトしてあげると言われ、俄然やる気を出す野球部、しかし、安仁屋は出来が悪く、何とか答案を差し替えられないかと奮戦します。すると掛布が安仁屋の答案をシュレッダーに掛けてしまいます
川藤は徹夜で答案を修復してしまい、しかも安仁屋の点数は39点(若菜は35点)、儚く散ります…しかも藤田の言ういいコトはおにぎりだったのです…
ブレない川藤
川藤の元に神田川高校の生徒が署名を持って現れ、学校に戻ってくれないかと嘆願します。川藤は気持ちは嬉しいが、今は二子玉川学園の先生なんだと言い切ります。河原で涙しながら、川藤劇場は続きます
他クラスで正しいことをしようとして浮いている福原という生徒がいます。他教師、生徒から疎まれる中、川藤なら話を聞いてくれると喜びますが、野球部が現れたため、福原は真意を伝えられず、去ります
1-Dでの授業で福原はおらず、福原の机にいたずら書きがされていることに気づいた川藤は、一人机を拭き、こんこんと生徒達の過ちを正していきます。福原に恩がある中谷は川藤に真実を打ち明け、川藤は職員室で辻に食って掛かります
未熟な生徒達だからこそ耳を傾けるべきではないかと説く川藤に、教師になってたった8か月の男に言われたくないと開き直る辻、他の教師もいずれその熱意も薄れていくと冷ややかです。川藤は定年までずっと今と同じことを言ってみせると熱い一面を見せます
川藤は野球部とソフト部の練習試合が迫る中、福原が陸上部を辞めると話していると聞き、なんと受け持ちの生徒でもないのに現場に向かいます
例え受け持ち外の生徒でも…
高島屋を後にした福原は、ナンパ帰りの安仁屋に出くわします。安仁屋はナンパした女の連れと喧嘩になり、福原はもう正義を貫くことが馬鹿馬鹿しくなり、助けません。そこに川藤が現れ、福原の持っていた本から弁護士志望だったことを知り、野球部そっちのけで話をしようと追いかけます
福原はマラソンランナーなので、当然追いつけません。それでも根性で追いかけ、こんこんと説得すると、なんと福原は弁護士の本を河に投げてしまいます!すると川藤が河に飛び込みます!笑ってみせろ!と川藤の本気が伝わり、福原も思い直すところでこの巻は終わります
まとめ
今巻は野球部のエピソードは少な目で、どちらかというと学校生活の中での出来事が多い巻です
基本的にルーキーズは野球漫画ですが、川藤の熱いキャラが際立っており、その熱血教師ぶりを堪能出来る回です。特に受け持ち外の生徒の事にまで誠意を持ち指導していく姿には、神田川高校全生徒が署名を書いて戻って来てほしいと願うのが分かるくらいのなかなかいない教師なのです
福原のような生真面目な人間は時として非常に疎ましい存在となってしまいます。こちらも受け持ち外の生徒ですが、川藤は誠心誠意福原の気持ちを聞き出し、最後には笑顔を見せるまでになります。こんな親身になって考えてくれる先生がいたら…と思った読者の方も多かったことでしょう
川藤のブレない熱血漢は続きます。野球部の話も気になりますね、続巻もコミックスで読みましょう!!
おまけ
実写ドラマ化に続き、映画化もされたルーキーズ。映画も大ヒットし、一世を風靡しました。漫画の実写化は好みが別れる嫌いがありますが、大成功した好例として、末永く語り継がれるでしょう
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