前回のあらすじ
アウトになりましたが、安仁屋の覚悟を身に染みて理解した御子柴は、心を鬼にして安仁屋に医師からの忠告を守るように進言します。自分でも分不相応なことを言っていると感じながら、キャプテンの言うことなら従うと言っていた安仁屋がその忠告を受け入れます…
若菜執念のヒットで満塁！
安仁屋達を襲った不良達が外野に侵入し、ゴミをグラウンドに投げ、試合は一時中断します。上坂達はテレビでその模様を観ています
疲れてきた赤星の前に河埜が現れます！最早これまで…という場面、しかし打球を今岡がグラブを弾いたところを桧山がダイビングキャッチして難をしのぎます。両校０行進が続き、８回の表、１－４でニコガクの攻撃は裏好打順、岡田からです
選球眼の良い岡田はフォアボールを選び、ここで関川を代走で送ります。続く御子柴のバントで関川はわざとスタートを遅らせ、それでもセーフを取り、ノーアウト１・２塁とします。すると昨夜秘密にバッティングが出来るか試していた若菜を代打に送ります
桧山はチャンスで打てない奴に周って来たら若菜に出ろと約束していました。まさか自分がその番とは…悔しいながら、ミートの上手い若菜に託します
若菜は３塁線に打球を放ちます！サードの守備範囲と思われましたが、３塁ベースに当たりコースが変わり、ヒットとなり、安仁屋の前でノーアウト満塁となります
川藤がベンチ入り！
皆で作ったチャンス、フルスイングは１回きりという約束、安仁屋は江夏の初球を捕らえますが、レフトポール際に大ファールとなります。最早気力でバットを振るう安仁屋、３球目、ジャストミートしますが打球は低く、ライナーで捕球され、ゲッツー、万事休すです
その裏、ノーアウト１・２塁で河埜という絶体絶命のピンチ、ついにマウンドに安仁屋が上がります。場外でラジオで見守る川藤の元に先程の不良達が現れ、絡んできます。すると上坂が現れ、川藤の言葉は周りにパワーをくれると言い、不良の相手を始めます
川藤は改心し、自分はどうなってもいい、自分の声で勇気づけられるならとベンチに向かいます。心折れかかっているナインにベンチから叱咤激励をし、ニコガク側は俄然士気が上がります！後押しされた安仁屋はワインドアップから河埜を三振に切って取ります
川藤は自身の職責を懸けてベンチ入りを願い出たのです
夢の甲子園へ…
ここで力尽きた安仁屋に代わってピッチャーを赤星に戻し、後続も切ってしまいます。川藤の声掛けは間違いなくナインの後押しになります。最後の攻撃、今岡アウト、赤星ヒット、平塚三振、湯舟ヒット、関川バントヒットで２死満塁の最後のチャンスです
バッターは御子柴、案の定雰囲気に呑まれ、上がってしまっています。追い込まれますが、川藤の存在が御子柴を高揚させます。様々な想いが脳裏を過ぎる中、御子柴会心の一打がなんとスタンドに入ります！逆転満塁ホームランなのです！
その裏赤星が抑え、この難試合を何とか勝利したニコガク、しかし川藤は職責を辞すると告げ去っていきます。次の試合ニコガクはコールド負けを喫し、甲子園の夢は絶たれます。しかし、負けたら１年間出場停止の処分は、理事達の心に触れた野球をしたニコガク、お咎めなしで、川藤は２か月の謹慎で済むことになります
ところが川藤はなんとニコガクを一旦辞めて新たに採用試験を受け直し、ニコガクに戻って来るのです！心強い監督が戻ったニコガクルーキーズ最後の夏、ついに甲子園の土を踏みしめ、試合が始まるところでルーキーズは終わります
まとめ
最早ボロボロの状態のニコガク、ほとんどの選手が怪我を押しての試合です。この満身創痍・絶体絶命の状態をなんとか踏みとどまらせたのが、やはり川藤の存在でした。自身の職責を懸けてベンチ入りを志願し、熱い言葉を投げかけ、ナインを鼓舞します
やはりニコガクルーキーズは川藤あってのチームなのです！最後の気力を振り絞り、そして安仁屋ではなく御子柴がヒーローになるという姿は、小さな努力を積み重ねて来た、葛藤も多くしてきた普通の人・御子柴の活躍というところが、実に心打たれますね！
真っ直ぐな男・川藤は謹慎２か月という処分も一旦教員を辞め、再度採用試験を受け直し、ルーキーズに戻って来るという、不器用ながら実直な態度を示し、ついにナインは憧れの甲子園の舞台に現れます！この川藤とナインの絆は、一生ものの宝物でしょう
甲子園出場という大団円で終幕したルーキーズ、感動の作品となりました
終わりに
如何だったでしょうか？不良・野球漫画の金字塔として、いつまでも語り継がれるであろう本作、序盤はどうしようもなかった不良達が川藤に改心させられ、野球に精を出す展開は痛快でしたね！
人間変われる、努力は必ず報われるという、読んで元気になれる漫画はなかなかありません。この漫画を何回でも読んで、ルーキーズに、川藤に何回でも会いに行きたいですね。最後までお付き合い頂きありがとうございました
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