前回のあらすじ
ジロウが尊敬する博士・桐島博士と神崎博士によって作られたプレイヤーだと言い、それは高雅の父・天城清造が道楽で金儲けのために造らせたと言います
未だ信じきれない高雅に、ジロウは子宮から出来た最初の成果・7体の素体のうちの一つ、偽造人間を見せます…
ジロウが携わっていたプロジェクト
女の子はジロウの子ども(一郎)の手引きで奥へ奥へ進みます。先を急ぐ一郎は男に撃たれ、女の子は捕らわれます
ジロウは研究者時代の昔語りを始めます。桐島という天才科学者の求めた人間を超える完全な人間N・E・Tとはまた違う角度で研究を進めていたジロウに神崎は興味を持ち、第2研究所の選ばれし13名に残ったジロウは、儚い偽造人間をたくましく成長させることに成功します
やがてプロジェクトは桐島のN・E・Tと光鎧、そしてジロウと清造のチームに2分化されます。ジロウは一年にたった一回の息子と会う機会を糧に研究を続けます。事故で植物状態となった一郎に会うために…
加部はジロウに実験が成功してから色々な動物を混合した新偽造人間を生み続けさせます。加部は清造の命名で偽造人間にプレイヤーという名前を付け、例え寿命が短くても構わないと、人間の道楽の道具にしてしまいます
当然ジロウは反発しますが、逆に逆鱗に触れ、死んだ一郎と共に建物ごと幽閉されてしまいます。ジロウは研究者なので、一郎を補足体と合成させることを思いつきます。自身の血液まで使い合成された一郎は心を持たないながら永遠の若さと少量の水で生きられる体質となり、老化の早まったジロウは一郎の血液から老化を遅らせる薬を調合します
16年という長い月日をアマギへの復讐のためだけに費やしてきたジロウがついに救出されると、外に出て陽の光を浴びた一郎は日光が細胞を刺激して人の姿ではなくなります。しかし一郎はそれがきっかけで脳が活性化し人らしさを取り戻しつつあります
アマギへの復讐に利用された高雅は殺された女の子達のことを想い、こんなの絶対正義ではないと吠えます。すると男が女の子を連れて現れ、ジロウを撃ってしまいます
アマギ自滅の計画に利用された高雅
ジロウと男は結託していたのですが、掌を返すように計画を変更し、アマギ転覆のために高雅を利用し、最終的に高雅にプレイヤー退治のヒーローに仕立て上げる計画を変更、男は自らアマギ側の人間だといい、乗っ取りを図ろうとしています
男は女の子(茉柚)の暗い過去を語り、高雅が守ろうとしてきたものが如何にくだらないことかと諭します。高雅は激昂し、逆にアマギの解体に協力すると申し出ます
男は高雅が乱交パーティーで暗躍する映像を見せ、高雅の乱心からの自殺でアマギの自滅を目論んでいました。最終的に高雅自身のDNAを採取し計画を閉じようとしていた男でしたが、そこで突如建物が爆発します!一郎の仕業のようです
すると高雅はガタガタだった身体が何故か動くようになり、茉柚を助けると、男の拳銃を弾き飛ばします!拳銃は運悪くジロウの元に渡り、近づいた茉柚は撃たれてしまいます
男は高雅が蟲憑(むしつき)だと言います。事実高雅は蟲に刺されています。高雅は脱出経路を聞き出そうとしますが、男は発狂して襲って来て、高雅に屠られ、転落しそうなところを何とか保っていましたが、ジロウの銃がきっかけで転落してしまいます
高雅・地獄からの生還
ジロウは高雅を再度撃ちますが、高雅は倒れません。すると醜い姿の一郎が現れ、ジロウは自分にも蟲を憑けたなと言います
高雅は一郎から念話で無意識に脱出口まで行けるようにしておいたと言われ、茉柚を連れて先に進みます。ココロを分かってきたという一郎は高雅に共感し、生きながらえるように取り計らいます。ジロウは苦しみながら一郎を銃で狙います。一郎のココロがジロウに向かったため、高雅は気を取り戻し、扉の前で止まります
高雅は他に脱出ルートはないか確かめ、気を失っている茉柚(高雅の防護服を着ていたため無傷ですが、撃たれたというショックで気を失っています)を呼び戻そうと頑張ります
一郎は憑依してきた人たちの「たすけて」という声をもう聞きたくないと言い、ココロの深淵に入り込み、ジロウの本当の顔を垣間見ますが、ジロウは一郎を撃ってしまい、離れている高雅も同時に強い衝撃を感じます
高雅は気を失いますが、一瞬母が脳裏を掠め、茉柚の言葉を思い出し、起き上がります。崩落していく足場の中、何とか茉柚を抱え先に進む高雅、力尽きたところで、天使の輪が見え、それは救出部隊が穴を開けたもので、高雅は救出されます
ジロウは一郎との最後の邂逅の時を思い出し、想いが通じ、二人は手を握り合い逝きます。高雅が救急処置器具の中でこの先僕は何処に行くのだろうと感じるところでこの巻は終わります
まとめ
ジロウの昔語りから、研究者の狂った暴走とそれを利用したアマギの実態が明らかになります。偽造人間を作る過程でプレイヤーという未完全な生物が生まれますが、長く生きられないプレイヤーをそのまま金持ちの道楽のために利用しようと企てたのが清造だったのです
ジロウは利用され、反発したことで一郎と共に建物ごと幽閉されてしまいます。しかし研究者であるジロウは一郎と補足体を合成し、一郎は命が宿ります。永遠に歳を取らない一郎の血液から老化を防ぐ薬を調合し、水のみで生きられる身体となりました
一郎は蟲憑という能力で様々な人間に憑依する中で、人間のココロに触れ、「たすけて」という言葉をもう聞きたくないと感じます。高雅や茉柚の強い意志に共感し、手助けします
高雅を利用してアマギの権威を失墜させようと試みていた男(親玉は別にいます)は結局計画に失敗し、命を落とします。この地獄のような出来事から、高雅は茉柚を連れ生還することが出来ます
正義を重んじていた高雅がこの体験から様々なことを感じ、アマギの御曹司であり、正義を重視していた考えがどう変わっていくのでしょうか?気になる続きもコミックスで読みましょう!!
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