はじめに
ROOKIES、べしゃり暮らしの森田まさのり先生の出世作であり、一世を風靡した不良・喧嘩漫画の金字塔、ろくでなしBLUES。累計発行部数6000万部の超人気作に、今回はスポットを当てていきます
前田大尊登場!!
前田大尊は帝拳高校に入学します。入学式ではお目当ての女子の制服がセーラー服ではなくブレザーに変わっていたことに憤ります。前田は怒るとろれつがまわらなくなるのです。暴れた前田は入学早々2週間の停学を食らいます
以前絡みのあった応援団の武藤を軽くいなし、早速応援団・ボクシング部に目を付けられます。愛車の原チャリが壊され、怒り心頭の前田、千秋にボクシング部の仕業と明かされ、千秋を目の前でぶたれたことで完全にキレ、輪島を倒し、取り巻きも圧倒してしまいます
相棒の勝嗣と米示を連れ、応援団の武藤とボクシング部の大橋のタイマンも前田が行けば事が収まってしまいます。前田はキレると関西弁になります。夢はボクシングの世界チャンピオンという前田、アマなど興味はなく、ジムに通っています
ボクシング部の浜田は大橋と応援団に喧嘩を仕掛けようと画策しています。顧問のマサに停学中の畑中のことを持ち出され、沈黙するしかありません。前田はスパーリングで3人倒し、強いのですが、17歳にならないとプロになれないことを初めて知り怒り心頭です
公園での喧嘩に飛び入りしようとする前田を畑中が止め、喧嘩になります。畑中はフットワークが軽く、前田の攻撃が当たりません。バッティングをヒットさせると、金的で反撃され、お返しの金的で悶絶する二人、警察が現れたところでマサが仲裁に入り難を凌ぎます
1年でインターハイ優勝している畑中、ボクシング部と応援団の因縁もあり、全責任を被った畑中は停学中なのです
犬猿の仲のボクシング部と応援団
前田の粗い口調に自分は嫌われているのか?と感じる千秋でしたが、米示から前田はポニーテールが好きだと聞いて喜びます。しかし千秋はボクシング部に連れていかれ、喫茶店にいた前田に知らせが来ると、前田は迷わず救出に向かいます
浜田はボクシング部を潰す口実が出来たとほくそ笑みますが、前田はあくまで自分の問題だと関わらせません。リングの上で拘束された千秋を見つけ、キレる前田ですが、大橋の汚いやり口で前田は手が出せません。すると千秋はナイフでポニーテールを切ってしまいます!
前田は完全にキレ、ボクシング部を一人で相手してしまいます。浜田は再度千秋を人質に捕りますが、逆に大橋の顔を潰すと脅した前田の方が一枚上手、結局ボクシング部は退散します
ボクシング部と応援団の火種は燻ったまま、一触即発ですが、そこに畑中が復帰し学校に戻って来ます。前田の愛車は実家がバイク屋の勝嗣に修理され、チャベス号に名前を変更します
畑中とタイマン
畑中の夢はオリンピックです。問題の多いボクシング部は存続の危機ですが、マサは何かと気にかけてくれます。千秋は髪を更に短くし、前田に騒がれ泣いています。畑中は荒れたボクシング部の部室で大橋達を懇々と諭していると、前田と応援団の連中が現れます
畑中はこれ以上揉め事は起こしたくないと穏便に事を済まそうとしますが、前田は荒れ、流れで応援団も気が収まりません。そこで畑中は土下座しあくまで事を荒げないように徹します。何とか場は収まりますが、前田は畑中との喧嘩の続きをしようと手を出します
マサの仲裁もあり、放課後リングの上で勝負を賭けることになった前田と畑中、畑中はもう一度問題を起こすと退学になってしまいます。マサは有望株の畑中を辰東大に推薦したいと考えているのです
事情を悟った前田は、あくまでタイマンで、他の者に手を出させないように勝嗣と米示と顔を殴り合い腹を括ります。ボクシングの試合で勝負を付けるのですが、前田はヘッドギアなどいらないと強気です。裏では早速ボクシング部が動き出し、勝嗣達は警戒します
試合のゴングが鳴り、前田と畑中、勝嗣・米示と浜田・大橋の対決が始まるところでこの巻は終わります
まとめ
登場からいきなりキャラが確立している前田大尊、当時の不良文化を代表するような存在感です。キレるとろれつがまわらなくなる・関西弁になる・女子の制服はセーラー服が好き・ポニーテールが好き等独自のキャラ設定が面白いです
曲がったことが大嫌いな前田はただ強いだけではなく、きちんと自分の中の筋を通す漢気があります。その辺の不良はただただ喧嘩っ早く、自分の強さを誇示したがる傾向にありますが、そこのところは前田は弁えています
ボクシング部と応援団の抗争に巻き込まれそうになりますが、前田はあくまで自分には関係ないと相手をしません。ただ、千秋が捕らわれた際は全力で阻止し、その辺の彼独自の美学があるようです
因縁をつけられた畑中とは正々堂々ボクシングで決着を着けるというところが実に前田らしいですが、1年でインターハイ優勝している畑中の腕はかなりのものです。流石の前田も苦戦は必至、気になる続きもコミックスで是非!!
おまけ
巻末には北斗の拳の原哲夫先生の寄稿文が載っています。なんと原先生のアシスタントを務めていた森田まさのり先生、当時から抜群の筆致で、今後の大活躍も約束されたようなものだったようです。アシスタントから大漫画家になったケースは実に多く、興味深いですね
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