前回までのあらすじ
自室に戻ったテンマは、そこにペトル・チャペックの資料を見つけ、するとコラーシュが現れ、俺がペトル・チャペックを殺すと言われます…
コラーシュの復讐
コラーシュはペトル・チャペックの悪行について語ります。朗読会に参加した子どもは狂暴化し、何人も自殺に追い込まれました。コラーシュの実の息子も自殺してしまったのです。一度街を去ったチャペックですが、再び舞い戻り、トルコ人街焼き討ちや、自警団のリーダー格5人の不審死(家族は現在コラーシュと暮らしています)にも関わりがあると言います
復讐に燃えるコラーシュの銃を隠し、何とか思い留まるように諭すテンマですが、コラーシュはテンマと同じ境遇なのだと言って聞きません。チャペックという悪魔をこの街に呼び寄せてしまったのは自分だとコラーシュは自身を責め立てます
コラーシュの決意は固く、結局テンマは止められませんでした。コラーシュは単身チャペック暗殺を企てますが、逆に射殺され、テンマは親子丼を作って住人に食べさせている時ニュースで知ります
物々しい警備の中ということもあり、コラーシュが誰を狙って犯行を企てたのかは警察側は分からず混乱している中、ヴァイスバッハ警部は別件でディンガーを護送します。数々の事件を巻き起こしたディンガーですが、彼の豹変にはどうやらまたヨハンが関わっているようなのです
最後の仕事を終え、定年を待つのみのヴァイスバッハでしたが、線が一本に繋がり、一連の事件と双子の兄妹からヨハンを連想し、残り少ない時間を捜査に充てます
「赤ん坊」死す…
ギーレンは複数の連続殺人犯を尋問するうちに、ある共通点を見出します。ここにもある人物(ヨハン)の影が見えるのです。ヴァイスバッハはギーレンも同席した尋問で、殺人鬼3人が全て同じ人物から依頼を受けていたことを突き止めます
「赤ん坊」はストリップ嬢にご馳走し、上機嫌な中、ある青年に組織の4人の統率者、ゲーデリッツ教授・ヴォルフ将軍・チャペック氏・そしてある青年の父親(亡くなっています)のお蔭で事件はうやむやになっていると話したことを思い出します
チャペックは「赤ん坊」の元に使者を送りますが、「赤ん坊」は殺されていました!身の危険を感じたチャペックはイトシュタインの山荘に隠れようとしますが、疑心暗鬼に陥り、ドライバーを撃ち殺してしまいます
単身山荘に入ったチャペックでしたが、そこにはヨハンがおり、僕の中の怪物は僕の中じゃなく、外側にいたんだと意味深な発言をし、フランツ・ボナパルタは生きているんでしょ?と問い詰めます
ついにヨハンとアンナ(ニナ)が対面
ニナは襲撃されそうになりますが、あべこべに立ち回り、「赤ん坊」の死を知り、チャペックに会いに行くことにします。コラーシュの家宅捜索が行われ、テンマは逃走しますが、一緒に住んでいた子どもには復讐のために生きるなと諭します
チャペックは憔悴しており、ヨハンが事前に立ち寄ったことを悟ったニナは、ヨハンの行方を問いただします
ある青年(ジーヴァーニッヒ)の正体を掴んだエヴァは、単身銃で襲います。エヴァ自身がチャペックとジーヴァーニッヒを引き合わせてしまった経緯もあり、悔いますが、ジーヴァーニッヒは幼少期を511キンダーハイムで過ごしており、その頃からヨハンと付き合いがあるようです
エヴァはジーヴァーニッヒの耳を撃ちますが、あべこべに倒されてしまい、最早これまで…というところでテンマの助太刀があり助かります
チャペックはニナに両親の馴れ初めを語ります。自然な形で出会ったように思えた二人ですが、意図された計画に巻き込まれていたのです。結局男と引きはがされた女は妊娠しており、双子の赤ちゃん(ヨハンとアンナ)を産みます
負傷したジーヴァーニッヒからヨハンの居所を掴んだテンマは、エヴァを置いて単身向かいます。廃屋に着いたニナは、ついにヨハンと面と向かい合います。ニナはあなたを撃って再び全てを終わらせると言います
おくびもしないヨハンに、ニナが本当にあった恐ろしい話をしてあげると言ったところでこの巻は終わります
まとめ
コラーシュの復讐を止められなかったテンマは悔いりますが、どうすることも出来なかったでしょう。多くの護衛の中、最早誰を襲おうとしたのか分からないくらいの出来事でしたから、コラーシュも浮かばれません
ヴァイスバッハやギーレンは独自調査の末、ここでもヨハンの痕跡を見つけます。どこにでも現れ、おぞましい事件の引き金となっているヨハンの末恐ろしさを感じさせます
キーマンとして登場していた「赤ん坊」も殺され、チャペックはヨハンと会い、憔悴してしまいます。ニナが入れ違いで到着し、ヨハンの元へ向かいます
テンマもエヴァの窮地を救い、ジーヴァーニッヒからヨハンの居所を掴み、役者が揃おうとしています…ニナが言う本当にあった恐ろしい話とはどんな話なのでしょうか?17巻ではどんな展開が待っているのでしょうか?
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