「BLUE GIANT」6巻のジャズと宮本大の成長物語～3人のバンド：JASS（ジャス）始動！初ライブで自信喪失気味の玉田も、吹っ切れ全力投球…感化された川喜多、飛び入り志願～

前回までのあらすじ

大はウマくてもヘタでも…感動出来ればいいと話し、沢辺はその優しさが身を滅ぼすと感じながら、取り合えず玉田は次も来て良いという事になります。沢辺は玉田の急激な上達を認め、実家に８と16ビートの次は何を教えるんだっけ？と電話を掛けます…

18歳の3人・初ライブ！！

沢辺が家で作曲をしていると、有名ギタリストの川喜多から連絡が入り、彼のバンドに参加する事になります。結果盛況で、今後のツアーにも参加して名前を売っていかないかと持ち掛けられます。沢辺は即興重視のジャズだけに許された瞬間・聴いている側をもどこか別の場所に連れて行ってくれる感覚はあのバンドにはなかったと感じます

夜中練習している大の元へ訪れ、コイツなんだと実感します。沢辺は今回の給料を全額焼肉代に充て、3人で美味しく食べます。沢辺は楽器屋で様々な人の生き様を見て、そこから感化されて「First Note」を作曲します

玉田はみるみる上達し、ジャズドラマーになりつつあります。沢辺はこの新曲に大の強い音が絶対不可欠だと言い、大はトレーニングを重ね、肺活量を増やします。大はジャズバーで初めて飛び入り参加し、物怖じせずロングトーンのソロを見せ、怒られますが自身の武器だと感じます

大は自作のチラシを作り、初ライブを告知、勧誘に精を出します。当然誰も知らず見向きもしませんが、大は熱心で、望月に来る確率10％と言われても全力でやるんで来て下さいと声を掛けます。アキコの伝手で会場は抑える事が出来ましたが、出来次第で次はないと言われています

大の熱心さに玉田も感化されチラシ配りを頑張りますが、空回りしています。沢辺は会場の下見に行き、自分達が条件外なのだと知りチラシを張って帰ります。大達の努力虚しく初ライブは常連3人に店長入れて4人という中、大はこのライブを、大切な日を一生覚えておこうと心に誓います

完全に自信喪失の玉田も吹っ切れて…

玉田のドラムはともかく、大と沢辺の演奏は18歳のそれとはかけ離れた凄まじいものがあり、客を圧倒します。自信喪失気味の玉田を他所に、大は早速「First Note」を演ろうと持ち掛け、そこに例の望月が現れ、望月は今凄いモノを見てるんじゃないか？と感じます

沢辺は大が本番で更に輝くと感じ、自らもそれに引っ張られたと自覚しつつ、玉田の存在感の薄さを笑います。終演後も客から熱く迎えられる2人を他所に、玉田は自身の無力さを呪います。店長からも褒められたもののドラムは駄目だと言われますが、沢辺はメンバーの事なら口出し無用だときっぱり言います

大の告知の仕方に苦言を呈した沢辺は、玉田のミスの多さを指摘しつつ、思ったより悪くはなかったと励まします。大も同調し、良いライブだったと総括しますが、別れた後玉田は一人悔し涙します。翌日玉田は練習に顔を出しますが、昨日の件からの動揺は隠せず、上手く音を合わせられず一旦席を外します

公園でマウスピースの練習をしている少年に、最初頑張れと言った玉田は思い直し、訂正し先輩をぶっ飛ばしちゃおうと言い直します。沢辺は玉田をあんな風にさせてしまったのは大の責任だと責めますが、大はそれでも玉田は笑っていたと信じると言います

玉田は一人外食の梯子をして大食いし、エネルギーもフルチャージ、吹っ切れて、全員ぶっ飛ばしてやると気張ります。沢辺見たさに川喜多はジャズバーを訪れると、そこで3人のバンド「JASS（ジャス）」が熱演しており、煽りも含めて非常に盛り上がっています

川喜多は若い客層を見てジャズっぽくないと感じつつ、粗削りながらライブ中言い合いをするくらいの威勢の良さを買います。そこで大が一段、いや、更にもう一段ギアを上げる圧巻の演奏を見せたため、川喜多はちょっと負けに行ってくるとギターを持って飛び入りするところでこの巻は終わります

まとめ

まだまだ練習が必要な中、大は早くも初ライブを決め、動き出そうとします。沢辺が作った「First Note」に手ごたえを感じているからです。大と沢辺はともかく、玉田はまだそのレベルになく、特に玉田にとっては初ライブは散々なものになってしまいます

大は最早経験として自身がそうであったように玉田に体験してもらうしかないと割り切り、沢辺と別次元の演奏を披露、結果少ないお客も大満足のACTを見せます。玉田には酷だったかもしれませんが、何と玉田はそれで潰れる事無く前を向き、更に練習に励みます

玉田を馬鹿にしていた沢辺も、店主からの苦言も一掃して玉田を庇い、メンバーとしてある程度認めているようです。どんなに技術が高くてもバンドはフィーリングややる気が大事です。特に大のルームメイトでもあり気心の知れた玉田の方が良いという打算もあったのでしょう

凄腕の川喜多は沢辺を気に入っており、自身のバンドに呼ぶくらいですが、その沢辺がJASSとしてライブを行っている姿を見て、衝撃を受けます！彼に何と負けに行ってくると言わせるくらいのものがあるようです。この飛び入り、果たしてどのような結果になるのか…7巻ではどんなお話が待っているでしょうか？

おまけ

巻末には更におまけ漫画が載っている事があります。NUMBER ８氏も交えた制作裏話の回もあれば、今巻のように描きおろしショートが載っている場合もあり、毎回楽しめます