「バガボンド」11巻の数々の激戦と成長譚~柳生石舟斎の器の大きさにひれ伏す武蔵!VS柳生城編完結!!贋流とバレた又八は…~

前回までのあらすじ

武蔵石舟斎庄田がいる部屋の屋根裏にて様子を伺っています…

石舟斎との邂逅

庄田が外を見張りに行くと、屋根裏から武蔵が降りてきます。これが柳生石舟斎…天下無双は寝ています。布団の中から刃物が?とめくってみると、孫の手で股間をかいています。武蔵は刀を向けますが、孫の手で受けられてしまいます

武蔵は一刀の元に倒そうとしますが、今度は武蔵の分身に受けられてしまいます。武蔵の殺気なのです!石舟斎は起きています。じっと見つめられ、その瞳の奥に大自然が・宇宙が見えます。父の面影を見ながら、何故俺は天下無双を目指すのか…と脇差まで抜きます

武蔵は幼い頃新免無二斎有馬喜平衛という兵法者を斬ったと報告した場面を思い出します。手刀を投げ命中させ、逃げるように部屋を出て行った先、武蔵が寝付くとそこはなんと石舟斎の孫の手なのです!武蔵はこの人は山だと感じます

父の幻影が見える中、今度こそ一突きで…と思っていると、孫の手がないのです!すると頭上から孫の手が降って来ます。その先には青空が広がっています。武蔵はすっ転びます。石舟斎は起きており、「わが剣は天地と一つ」と呟きます

逃げ出したいと思う武蔵は同時にいつまでもここにとどまりたい、このじいさん好きだとも思うのでした。兵庫助と勘違いした石舟斎武蔵に剣を振るいます。武蔵は慌てて避けます。「天下無双柳生石舟斎の大きさは俺にはまだ計れませんでした…」と言います。名を名乗り、石舟斎おつうが言っていた男だと悟ります

よい面構えをしているが、ちと危ういのうと感じる石舟斎は、武蔵に天下無双とはただの言葉だと語ります。「目を閉じてみよ、お前は無限じゃろう?」と。間一髪で庄田が部屋に入って来て、石舟斎は楽しい出会いがあったぞいと喜びます

それぞれの船出

武蔵は先程の橋まで戻って来ると、そこにはおつうが待っています。一瞬武蔵おつうを連れて行こうと考えます。しかし、穴に落ちた城太郎を探しに行くおつうを見て、いつ死ぬか分からない身で連れてなどいけないと悟ります。柳生なら二人を任せられると考えなおします

兵庫助は村で女を抱いています。翌朝馬を走らせていると、ばったり武蔵と再会します。しばし見つめ合い、武蔵は去り際に石舟斎が「どう捌く兵庫よ?」と言った場面を思い出します

沢庵柳生を訪ねます。石舟斎と碁を打ちながら話をします。若かりし時からの知り合いの石舟斎の身を案じて来てみたら、まだまだご達者だと喜びます。石舟斎武蔵との出会いについて話します。まだ山猿に過ぎぬが、わしに若い頃の血潮のたぎりを思い出させたわいと嬉しそうです。兵庫助はあの時の男だと感じます

初霜の降りた頃、兵庫助は再び旅立ちます。程なく沢庵も旅に出ます。おつうが残していった手紙を読みながら、二人でおつうのことを想います。石舟斎は庭に花を植えようと考えます

贋流とバレてしまった又八…

おつう城太郎武蔵を探しています。似たような後ろ姿の男がいましたが、残念ながら違います。武蔵おつうの想い人だと感じる城太郎は、置いていかれたことを恨んでいないの?と問われ、はぐれただけだ、一緒に強くなろうなって言ったんだと言います。おつう城太郎を抱きしめ、「一緒に私も強くなる」と誓います

近くの飯屋に付くと、早速武蔵の話題をしている者がいます。城太郎が捕まったので、おつうが手出しします。掴んできた腕を捻りあげ、短刀の柳生の家紋・柳生笠を見せながら、柳生武蔵を追っている、石舟斎は自分のお祖父ちゃんと咄嗟に嘘を付き、難を逃れます

場面変わって、権叔父又八の強気な発言も最初だけだったなと述懐します。おばばを背負い、軽い軽いと言っていましたが、今は別人のようです。権叔父小次郎の評判の良さに不思議がります。小次郎又八が釣り合わないと切り出します

うんざりした又八はその場から逃げてしまいます。適当に歩いていると道に迷ってしまいます。すると、鳥を仕留めた女の子が見えますが、すぐ消えてしまいます。そして、なんと以前なんとかやり過ごした甲斐正嗣郎が再度現れるのです!

甲斐は鎖鎌の達人・鈍牛の寅次郎を目指して来たのだなと言います。訳も分からず又八が同調すると、鎖鎌の達人は本当は宍戸梅軒だったと言うのです!化けの皮を剥がされた又八巌流ではなく、贋流佐々木小次郎だとバレてしまいます

馬に人を乗せて道案内をしている者が、地理の説明をしています。この男も鎖鎌を見に来たのだと言うのです!男は武蔵で、強い奴に会いに行くんだと言ったところでこの巻は終わります

まとめ

四高弟を手玉に取り、確実に腕を上げている武蔵でしたが、柳生石舟斎の大きさにひれ伏すことになります。まだまだ我欲が強く、天下無双という言葉にこだわっている武蔵胤栄の教えと共に、この柳生石舟斎との出会いが今後の武蔵に大きく影響していきます

真剣勝負をしていれば、決して勝てないことはなかったでしょう。ただ、年齢の差・そして人生経験の差では、武蔵石舟斎には遠く及びません。武蔵石舟斎からの教えを胸に秘め、更に修行の旅を続けます

おつうと一緒に旅に出ればいいではないかとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、一本気な武蔵は女子供を連れて修行は出来ないと考え、また別れて旅立ちます。おつう城太郎武蔵を見つけることが出来るでしょうか?

そして嘘を重ねる又八がついに化けの皮を剥がされてしまいます。最早逃げ場なし!絶体絶命ですが、どうなってしまうのでしょう?

武蔵宍戸梅軒という鎖鎌の達人に会いに来たようです。対決は必死!次巻、ご期待ください!!

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