「ベルセルク」12巻の数々の激戦と成長譚~満身創痍のグリフィスの元にベヘリットが…!蝕が始まり、一変地獄絵図に!グリフィスがゴッドハンドの問いに出した答えは…!?~

前回までのあらすじ

ワイアルドの死骸から内側にめくれるように凄まじい地獄のような光景が現れ、消えてしまいます。残ったのは老人の死骸、これがワイアルドの正体だったのかと一同が発見します…

グリフィスの元にベヘリットが…

コルカスグリフィスの現状を知り絶望します。キャスカは縋る者が無くなり、誰かにそばにいて欲しかったと言います。グリフィスの包帯を取り換えているキャスカに、グリフィスが覆いかぶさって来ます。最早何も出来ないグリフィスを憐れんでか、キャスカはそのままでいました

ジュドーは今度こそキャスカを連れて行けとガッツに言います。斬り込み隊の連中に言い寄られ、ガッツは自分の居場所はあったのかもしれないと感じます。キャスカが泣いているのを見かけたガッツキャスカグリフィスを置いていけないと言います。ガッツには先に進むよう言います

グリフィスは自分の幻影が見え、何と乗っている荷馬車が動いてしまいます!ガッツが荷馬車で追いかけます。グリフィスキャスカと家族を持つ夢を見ますが、現実は湖に放り込まれ、右腕を負傷したどうしようもない自分で、グリフィスは笑い、自ら命を絶とうとしますが、出来ません

すると手元にベヘリットが現れます!ガッツは湖の向こうに日蝕を見ます。するとグリフィスの奥手から人外のものが歩いて来ます。ガッツグリフィスの元に行きますが、ベヘリットグリフィスの血が触れ、ベヘリットは泣き、異空間が出現します

蝕と降魔の儀

鷹の団一同はパニック状態になりますが、キャスカは冷静に密集隊形を取れと指示します。人外のもの達が216年に一度の宴の刻、が来たと言います。4人のゴッドハンドが現れ、因果律により選ばれし御子、鷹よと話します。粋がるガッツに、さぞ良い生贄になることでしょうと女は不敵に言います

ゴッドハンドベヘリットを手にした瞬間からお前は魔王になる資格を得ていたのさと言います。このベヘリットは守護天使ゴッドハンドに転生することができる者のみが手にする真紅のベヘリット・覇王の卵だと言います。鷹の団は生贄だと言われ、その絶望的な光景に絶句します。この地獄のような空間の描写は凄まじいものがあります

ゴッドハンドはこれより降魔の儀を執り行うと言い、グリフィスのいる場所が高く盛り上がります。グリフィスに捕まっていたガッツですが、グリフィスの腕の事を考え手を離し、下に落ちます。ナイフで何とか勢いを殺したものの、グリフィスのいる場所は大きな腕のような形をしています

ゴッドハンドグリフィスに幻影を見せます。グリフィスは多くの犠牲を払って闘ってきました。自分の夢・遠くに見えるお城を目指し、同士の屍の上に立っているグリフィス、そんな現状でもなお、城を目指したい自分がいることに気づきます

ゴッドハンドは一言心の中で「捧げる」と唱えよと言います。ガッツが登って来て、グリフィスに声を掛けますが、それが引き金となり、グリフィスは「捧げる」と言ってしまいます。ガッツの前に壁が出来、鷹の団のメンバーに何か紋章のようなものが記されます

人外のものどもの狂宴が始まります。人外のものは殺戮を繰り返します。ゴッドハンドは紋章は生贄の烙印で、その血の最後の一滴も新しき闇の子の命の糧となると言います。ガッツグリフィスを助けようとしますが、どうにもなりません。逆にグリフィスが望んだことなのか…と絶望します

これは定められしこと…という台詞と共に、何か人型のようなものが生成されています

リッケルトは丘の上に竜巻のようなものを見つけます。そこにゾッド髑髏の騎士が現れるところでこの巻は終わります

まとめ

何の運命なのか、ボロボロになり何も望めなくなったグリフィスの前に再びベヘリットが現れ、グリフィスの血を浴びるとベヘリットが血の涙を流し、異空間が現れます!これは以前にも同様の描写はありましたが、今はガッツの過去の時代のことなので、何故ガッツが生贄の烙印を押され、グリフィスを憎しむようになったのかの答え合わせでもあります

グリフィスガッツに特別な感情を抱いていました。だからこそ、現状を受け入れられなく、更に自分を助けようとするガッツを拒むことしか出来ませんでした。友情は歪んだ憎しみを生み、ゴッドハンドの言う通り「捧げる」と言ってしまうのです

この蝕での出来事は本当に奇想天外な、常人には思いつかないような描き込みと描写で、現在の洗練された数多き漫画の30年前に既にここまでの独創的な・オンリーワンのデザインを施した世界観を作り出していたことは、三浦健太郎先生が突出した漫画家だったことが分かるかと思います

生贄の烙印を押され、怯え惑う鷹の団の一同、この生き地獄のような空間で、この後どうなってしまうのでしょうか?ガッツは自分がグリフィスに与えてしまった影響を十分に理解できていないまま、流れに翻弄されていきます。ベルセルク冒頭のガッツグリフィスへの強い憎悪の源はなんなのか?是非コミックスを読んで答え合わせして下さい!!

おまけ

ベルセルクの映画3部作として、黄金時代編があります。Ⅰは覇王の卵という題で、物語初期の出来事が美麗映像で綴られています。非常に完成度の高い作品となっておりますので、併せてお楽しみ下さい

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