前回までのあらすじ
ドラゴン殺しの上に獣が現れ、ガッツに力がほしいのだろうと言い、ガッツは断ち切ろうと剣を振るいますが、何時しかのように剣の上にグリフィスが乗り、ガッツは卒倒します。獣は一切を委ねよ、さすれば…と笑い、船は煙幕に包まれ、兵士が侵入し騒然とします…
クシャーンに拿捕され彼の地へ
迂闊だった丸腰のセルピコ、イシドロの手引きで上手く船室に近道です。言葉が通じずガッツの元へ向かう兵士達、ガッツはドラゴン殺しを手放します。ロデリックはクシャーン帝国の兵隊だと悟り知らず知らずのうちに見知らぬ世界に迷い込んじまったのかもしれないと感じます
バーキラカの頭目が仙将よ、貴様の占い通りだとし、ガッツが厳重に鎖で捕まります。倒れイシドロが煽ってもガッツは起きず、クシャーンの兵隊の中からリッケルトが現れ訳あってクシャーンに従軍してるけど歴としたミッドランド人だと明かし、ロデリックにこのまま拿捕させて貰うとします
狂戦士を捕え落ちのびたとは言え腐っても元は凶帝の腹心…仙将ダイバ…底知れぬ男とシラットは恐れます。リッケルトはガッツを地下牢から解放すべきとシラットに言いますが同意せず、2人はダイバに呼ばれます。シールケは未だ目覚めず奥深い層まで潜り込んでいる様です
ダイバは魔術を心得ている者を預かると言い、シラットはロデリックに難民として今後の話を耳に入れておくよう付いて来いと誘います。クシャーンは鷹の都の光の鷹との戦に向けて軍備を整えています。貴奴は自らの理の外にある存在=魔を恐れており妖精島は消された…我々は光の鷹を討つと…
魔の気で夜魔が飛び出し…
現クシャーン大帝とその行進で今回のクリルタイの議長も務め、戦に向けての軍事会議で先帝は独裁により軽視した故に敗れた為二の轍は踏めません。底の知れないクシャーンの陣容にロデリックは肝が冷えます。クリルタイが始まり、北の部族長は早速シラットを相応しくない者と煽ります
将軍が事を納め大帝はダイバに経緯を語らせ二枚舌なのでシラットが将軍として総指揮の兵権を与えて欲しいと請います。北の部族長は反対し、様子がおかしく背中から魔の気で夜魔が飛び出し、追放されたバーキラカで今は光の鷹の刺客です。ラクシャスは幽界の門を開きます
街は幽界の闇の領域が再び顕れており、ファルネーゼはセルピコに救われます。ラクシャスにシラットが対し、ガッツは囚われたままです。トロールだらけで黒ヒゲの騎士が踏ん張り、シラットは念話で民衆を煽りファルネーゼが四方の陣で加勢、シラットの剣が鋭くラクシャスを襲います
古の聖墓所=卒塔婆に自ら入るガッツ
激しい戦いの中ラクシャスは囚われたガッツを見つけ、ガッツは俺の死神が…と死を受け入れ寸での所でシラットに救われます。ターパサに止められつつシラットは何故死を受け入れた?と問い詰めます。リッケルトはエリカと抱き合いシールケはキャスカの痕跡を追いファルコニアです
ファルネーゼはその力をロデリックに褒められガッツは高僧達に囲まれ手出し出来ず、ダイバはガッツは魔と災いを運び込んだ招き主で都を血の海に変え地獄をもたらした張本人だとし、呪われし烙印の持ち主だと…生き呪物として地の果てにでも封ぜよと大帝です
ダイバ達はガッツを忘れられし古の聖墓所=卒塔婆に導き、ターバサが門を開きガッツは自ら中に入り門が閉じられる所でこの巻は終わります
まとめ
絶望のガッツとしてあとがきでは森恒二先生が三浦建太郎先生不在の中補足としてガッツの全てを賭けた決死の旅路はただグリフィスに一太刀あびせる為の旅だったと語っています。戦う事も触れる事も出来ずにガッツの剣は空を切り生き方が水泡に帰した瞬間です
ガッツも自ら語っていたように剣はガッツの全てで怒りも悲しみも憎しみさえも持てない…まさに虚無となり、「この絶望がガッツにどうしても必要だ」と考えていたようです。難解な内容が続きますが、三浦先生の意志を引き継ぎスタジオ我画の協力の元物語は進みます
次巻は三浦先生が最も悩んだエピソードに入るという事で、更なる困難が待ち受けているのは必須です。世界的には売れ続け海外版累計3000万部突破、2024年全米漫画売上ランキング1位に輝く等その勢いは衰える所を知りません…44巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
監修の森恒二先生のヒット作をご紹介しておきます。ホーリーランドは不良たちによる路上での喧嘩(ストリートファイト)と格闘技を題材とした漫画で、全18巻、TVドラマ化もされた名作で、後韓国でもドラマ化されています
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