前回までのあらすじ
キャスカに押されるアドンはすんなり降参します。しかし姑息なアドンは隙を見てボーガンを発射、豪弓狙撃術秘奥義烈射迅雷破と言い、矢にはしびれ薬が塗ってあると言います。キャスカがこれ以上お前のお笑いに付き合っている暇はないと矢傷に手を掛けます…
ドルドレイ攻略!戦勝祝賀会での波乱の一幕も…!?
ガッツは何者かに投げ込まれた大刀を手に取り、ボスコーンの首を馬ごと斬ってしまいます!そしてドルドレイ城塞には鷹の団の旗が掲げられ、キャスカが奪取に成功します。勝鬨を上げるグリフィス、残党狩りを始めます
ゲノンと相まみえたグリフィスは、ゲノンに何の感情も持ち合わせていない、悪い噂を広げられては困ると殺してしまいます。勝鬨を上げているグリフィスを遠目で見ながら、矢傷が癒えないキャスカを抱えて大将を出迎えにいこうとガッツは言います。ガッツに大刀を投げた人外の者が間もなく蝕がくる、魔王降臨も近いと呟きます
ドルドレイ攻略の功で将軍と白の称号を手にしようとしている鷹の団、国政における発言力も絶大になることを恐れたフォスは、戦勝祝賀会でグリフィスに毒を盛って亡き者にしてしまおうとします。首謀者は王妃なのです!ユリウスと恋仲にあった王妃はフォスに扇動され、首謀者に祭り上げられます
ウインダムに凱旋した鷹の団は群衆に称賛され迎えられます。グリフィスに黄色い声援が飛ぶ中、シャルロットも負けじと声を掛けますが、かき消されてしまいます。フォスに書状が届き、フォスは血相を変えて出て行きます
宮殿に迎えられ、綺麗に着飾った鷹の団の連中、その豪華さに目がくらんでいます。女達に騒がれ、ガッツは疲れますが、コルカスは上機嫌です。オーウェン卿は鷹の団の成功を羨みながら、その光が強いほど濃い陰が落ちるものさとラパンに話しています
キャスカはドレスを身にまとい、男連中に声を掛けられるのが疎ましく、ガッツを連れて外に出ます。ドレスに照れるキャスカですが、ガッツはイケてると褒めます。ガッツがこのような堅苦しい場に現れた本当の訳は、この後起こることを事前に知らされていたからです。他の鷹の団の連中は知らないのです…
陛下は鷹の団に白鳳将軍グリフィスと白鳳騎士団として白の称号を授けると言います。乾杯のため盃を取るグリフィス、そこには毒が盛られています。陛下の乾杯の音頭で盃を割りグリフィスが倒れます!郊外に逃げようとした実行犯を内密にガッツが処分します
フォスは慌ててその場を後にします。全て王妃の描いた絵の通りになったと思いきや、王妃の住まいが火にまみれます!なんとグリフィスは生きており、先程のひと騒ぎも仮死状態を作り出す秘薬のお蔭だと言います。フォスは王妃を裏切っていたのです
フォスは以前グリフィスに遠目で見つめられ怯えた目をしていました。グリフィスはフォスが守旧派と繋がることを見据えて掌で踊らせていたのです。フォスは娘を人質に取られ、弱みを握られ、王妃を売ったのです
フォスの娘を匿っていた男達をガッツが処分し、グリフィスはガッツに辛い仕事を任せて自分は手を汚さずにすまないと謝りますが、ガッツはグリフィスの夢に繋がっているならと前向きです
鷹の団を去るガッツ
鷹の団の連中の前にグリフィスが現れ、全員安堵します。焼死事件等は結局ミッドランド・チューダー両国の休戦協定を阻止せんがために第3国が放った刺客によるものではないかという噂が流れうやむやになります
1ヵ月後、ガッツは鷹の団を去ります。キャスカが追いかけますが、ガッツはあいつの夢に埋もれるわけにはいかないんだと気丈です。ジュドーとコルカスも現れ、酒場に連れていかれます。不満がある訳ではないというガッツ、傭兵として幾つもの戦場を渡り歩く中でグリフィスと出逢い、その眩しさの中、あいつの夢の中であいつを見上げているのは御免だ、自分で手にする何かであいつの横に並びたいと言います
グリフィスは特別なんだと啖呵を切るコルカスはその場を後にします。ジュドーも自分の器用さを自覚しながら一番になれないなら一番になれる奴のそばにいようと思うと言います。今の自分の立ち位置を気に入っているというジュドー、ガッツに見つかるといいな、お前の何かって…といい、酒場を後にします
ジュドーはキャスカを誘ってみては?とガッツに言います。キャスカはグリフィスのことが…と言うガッツですが、ジュドーはグリフィスが自分の夢を叶えるためにシャルロットを利用するだろうと言います。だからキャスカのことを…というジュドーですが、ガッツはキャスカは女というより戦友、あいつが見つめているのはグリフィスだから、今の俺じゃだめなんだと言います
街の外れまで歩くと、そこには鷹の団の連中とグリフィスがいます。グリフィスは剣を抜き、俺の手の中から出て行きたいなら剣で自分をもぎ取って行けと言います。戸惑うキャスカを見て、ジュドーはキャスカの心の変化を感じ取ります
ガッツは以前グリフィスが語っていた友とは対等の者という言葉を思い出します。この3年間で見違える程に強くなったガッツ、静かな闘気にグリフィスは以前のようにはいかない、勝機は最初の一撃だと感じます
必殺の一刀を繰り出した二人、しかし剣圧の凄まじいガッツの剣がグリフィスの剣を撃ち落とし、勝負あり、じゃあなとガッツは去ります。ガッツに敗れたことがグリフィスにとっては些細な事、また夢に向かって歩き出すさとガッツが噛み締めるように歩き続けるところでこの巻は終わります
まとめ
難攻不落を謳われたドルドレイ城塞も、鷹の団はグリフィスを囮とすることでゲノンをおびき出させ、さらに報酬に目がくらんで手薄になった城をキャスカの別動隊が襲うという鮮やかな作戦で落としてしまいます!
ボスコーンに剣を折られたガッツでしたが、謎の人外の者から投げられた大刀を手にし、馬ごと斬ってしまい、ゲノンもグリフィスに斬られ、鷹の団は勝鬨を上げます。このように実現不可能と思われる戦を何度も制してきた無敵の鷹の団は称賛され、大歓迎で迎えられますが、好ましく思わないものもいるのです
物事には必ず光と陰があります。どこかで眩い光が放たれると、それを疎ましく思う者が出てくる…その例として、フォスと王妃の描写がありましたが、グリフィスの方が一枚上手でした。毒を盛られたと見せかけ、あべこべに王妃を亡き者にしてしまったグリフィス、最早宮中に敵はいなくなります
またも暗殺等汚い仕事を押し付けられたガッツ、グリフィスの夢の為なら…と感じつつ、積もり積もった友として対等の立場にいたい、自分も夢を追いかけたいという願望が強くなり、鷹の団を去ろうとします
当然団員は止めますが、ガッツの意志は固く、最早止められるのはグリフィスのみ…3年前と同様一騎撃ちで決着をとなりますが、3年間常に先頭で修羅場を搔い潜ってきたガッツは最早常人では太刀打ち出来るレベルになく、あのグリフィスが敗けてしまうのです
ガッツが夢を追って鷹の団を去る…一見それはそれでそれぞれの道へ…と思いがちですが、ベルセルクの壮絶なところはここから巻末の予告にある通り、ウェルカム・トゥ・ザ・ダークワールドと銘打った正に別次元の物語がここから始まることになるのです!次巻からは心を引きちぎられるような壮絶な話になって来ます、心してコミックスを読みましょう!!
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