「ベルセルク」9巻の数々の激戦と成長譚~ガッツ離脱でグリフィスが犯した過ち…シャルロットを抱き、囚われの身となり、鷹の団が5分の1に!?ガッツ復帰、キャスカと分かり合います~

前回までのあらすじ

必殺の一刀を繰り出した二人、しかし剣圧の凄まじいガッツの剣がグリフィスの剣を撃ち落とし、勝負あり、じゃあなとガッツは去ります。ガッツに敗れたことがグリフィスにとっては些細な事、また夢に向かって歩き出すさとガッツが噛み締めるように歩き続けます…

禁じられた情事を犯し捕らわれるグリフィス

久しぶりに一人で野宿しているガッツの前に、髑髏の騎士が現れます。髑髏の騎士一年の後、蝕の刻と、ある予言をします

シャルロットの元にグリフィスが現れます!困惑しつつもどうしてもっと早く会いに来てくれなかったのか問うシャルロットグリフィスは抱きます。ガッツのことを想いながら情事にふけるグリフィス、明けて外を出ると衛兵に捕まります

陛下シャルロットの部屋に入り、何があったのかを悟ります。グリフィス陛下の拷問を受けます。陛下を蔑むグリフィス陛下は徹底的に痛めつけ、拷問官を呼び、一年間は殺さぬようにいたぶり続けろと命じます

陛下は休んでいるシャルロットを襲おうとして返り討ちに合います。歪んだ愛が誤った方向に向かっていきます

翌朝グリフィスに召集をかけられた無装備の鷹の団は、ミッドランドの軍隊に襲撃されます!

拷問官グリフィスからベヘリットを取り上げますが、落として下水に流れて行ってしまいます…

とある闘技会でターバンに身を包んだシラットが勝ち上がると、飛び入りでガッツが相手します!物凄いスピードのシラットですが、ガッツは対応し、逆に伸してしまいます。強い奴を探しているというガッツに領主は鷹の団と女首領のキャスカの名を出して来ます。ガッツは戦慄します

ガッツ鷹の団復帰!

逃亡生活を続ける鷹の団、実質的な現リーダーのキャスカジュドーが労います。一同が疲れ切って休んでいると、敵が襲ってきます!シラットキャスカを襲い、最早これまで…というところでガッツの助太刀が入ります。シラットはチャクラムやウルミンなど異型の武器を操りますが、ガッツはウルミンをその剛剣の風圧で止め、シラットを退かせてしまいます

ガッツは歓迎されますが、鷹の団は5分の1以下に減ってしまっています。グリフィスの件を聞いたガッツは戸惑います。窮地をキャスカが陣頭指揮したことで何とか今も集団として成り立っているのです。しかし1年間手をこまねいていた訳ではなく、グリフィス救出の策を練り続けており、ついに居所を掴んだのです

ガッツ鷹の団に復帰します。コルカスは納得がいかないようです。キャスカガッツを呼び出します。キャスカガッツに斬りかかります!ガッツがいなくなったことでグリフィスがああなったのだと…キャスカの一振りについ対応出来なかったガッツは剣を身体に受けます

グリフィスの女にもなれない、大切な者にもなれないと言うキャスカは、疲れちゃったと崖から落ちますが、すんでのところでガッツが助けます。傷ついた二人は裸になり、抱き合います。激しく迫るガッツは昔ガンビーノに売られた過去を思い出し、キャスカの首を絞めてしまいます

正気を取り戻し、ガッツは親殺しの過去を明かします。キズの舐めあいでもいいというキャスカガッツの中になら自分の場所があるのかもしれないと感じます。まどろむ意識の中、なぜかガンビーノのくれた傷薬を塗っている自分を思い出しているところでこの巻は終わります

まとめ

ガッツが鷹の団を去ったこと、勝負に負けたことはグリフィスにとって非常に大きなことだったようです。その腹いせなのか、何か意図があったのか、グリフィスは軽率にもシャルロットの元に赴き、抱いてしまうのです!

元々成り上がるためにシャルロットを利用しようという魂胆はあったと思います。しかし、ガッツがいなくなったことがグリフィスの精神バランスを崩し、このような暴挙に出てしまったのでしょうか?グリフィスの真意が明かされる描写はありませんでしたが、この件はどうみてもガッツ離脱が引き金となっているようにしか思えません

その代償は大きく、グリフィスは囚われの身となり、鷹の団も襲われ、キャスカの気転を効かせた指揮の元なんとか集団として機能していますが、その規模を5分の1まで減らして逃亡生活を送る羽目になります。栄光の時は儚く消え、今や風前の灯、しかし鷹の団の前に1年ぶりにガッツが現れ、グリフィスの居所も掴めたという情報も入ってきます

気丈に振舞っていたキャスカも心身共に限界で、誰かに縋りたかったのでしょう、成り行きでガッツと抱き合います。お互い陰もある者同士、分かり合い、キャスカガッツに自分の居場所を見出すこととなります

ベッドシーンの多い巻になりましたが、その根底には人間の移ろいゆく感情をどうすることも出来ない欲情と共に描写しています。冒頭髑髏の騎士が話していた一年後、蝕の刻という予言が気になって来ます

拷問を受け続けているグリフィスは無事なのでしょうか?ガッツが戻った鷹の団に未来はあるのでしょうか?栄光から一気に混沌としてきたベルセルク、是非コミックスで読んで下さい!!

おまけ

画集ベルセルクという作品があります。その圧倒的な画力からなるド迫力の誌面に、描き下ろしも含めた美麗画と共に、解説文、そして今では貴重な三浦健太郎先生インタビュー等非常に見応えがありますので、是非ご覧ください

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