「BLUE GIANT」1巻のジャズと宮本大の成長物語~世界一のジャズプレイヤーになる!!宮本大、サックスに夢中…初めてのライブは散々の結果も、前を向く大~

はじめに

石塚真一先生が次に手掛けた作品はなんと音楽・ジャズ漫画でした!まるで音が聴こえてくるようだという圧巻の表現力が話題を呼び、シリーズ化し、アニメ映画化も決定しています。数々の賞を受賞し、累計発行部数900万部の人気シリーズに今回はスポットを当てていきます

世界一のジャズプレイヤーになる!!

世界一のジャズプレイヤーになる」…そう呟きながら仙台市の広瀬川の河原で宮本大は日々サックスの練習をしています。勉強・部活(バスケ)という平凡な学校生活の中、ひょんな事からはジャズに傾倒していきます。バスケに限界を感じながら、音には限界はないとも感じているのです

最後のインターハイで、は途中交代でリズムを変えます。健闘虚しく敗退、の青春が終わります。友達に誘われジャズ喫茶を訪れ、初めて生の演奏を観ては感激します。後日誘ってくれた近藤宅に行き、自身が感銘を受け、サックスを買って練習していると打ち明けます

近藤を連れ例の河原に行き、サックスを聴かせますが、決して上手くないはずなのに、そのデカい音と迫力に圧倒された近藤はえらく感動し、自身も世界一の医者を目指すと握手します。学校でオニ坂の事が話題に出ます。決して安くないリード(サックスのマウスピースに付けてリードを震わせて音を出します)は消耗品で、はお金の工面に苦心します

は楽器屋で自身でリードを竹で自作してみた事を話し、褒められます。雨だと河原では吹けないので、店主からオニ坂を登った先にあるトンネルでサックスを吹く事を勧められます。音が響き非常に良い環境なのです!はスタンドでアルバイトをし、陽気に働いています

ほとんどの者が進学に向け勉強に励む中、は夏期講習には行かず、ジャズの道に進む気です。ロック好きの友達に馬鹿にされますが、は全く怯みません。は毎日毎日練習を重ねます

親友・光明の転校

例の楽器店で真剣にどうやったらジャズプレイヤーになれるか聞き、ピアノも楽譜も読めない事を指摘されます。いきつけのスナック「あそこ」で飲んでいるの父は、3人の子供の事をママに話しています。父は男手一人で3人を育てたのです。家に帰ると長男の雅之が来ており(自立済み)、父は彼の気遣いに感謝します

遅く帰って来たに進路の話を聞くと、は迷うことなくジャズと答え、父はとことんやれと背中を押します。トンネルで吹いていると、楽器屋のおじさんがの初ライブを決めてきます!仲良しの光明が九州に転校する事になってしまいます。光明はバスケの試合でをかばってくれた事があるのです

光明の送別会を企画します。ボーリング→北京餃子で食事→カラオケと楽しみ、カラオケボックスでははサックスを演奏、その気持ちのこもった演奏に光明も、も涙し、二人は別れを告げます

初ライブは散々の結果に…

は「バード」という国分町のお店でボーカル・ピアノ・ドラム・ギターに加わる形でライブに参加する事になります。ソロの時は好きなように吹かせて貰う事を確認します。演奏が良ければ3日とも加わって欲しいと言われ、は喜びます。ライブ当日、店主の川西に挨拶し、メンバーも到着、は緊張MAXの中、初ライブに望みます

スタンダードナンバー「イバマネの娘」からスタート、京子は軽やかに歌っていきます。は序盤コードが狂っていたり、音が大きすぎたりと悪目立ちしますが、熟練のメンバーは柔軟に対応します。ついにのソロになり、全てを出し切ると気張りますが、気づくと客からはウルさいとヤジられ、バンドの演奏も止まっているような状態でした

佐藤は金を払って歌を聴きに来ているのだと怒鳴り、京子は謝り、はお役御免、失意の元その場を去ります。ショックは大きかったですが、屁でもねえやと前を向きます。真夏の河原で汗だくでサックスを吹き、半裸になると警官に注意され、楽器入れに犬におしっこされと散々です

その犬の飼い主にの音が好きだと褒められ、が喜んだところでこの巻は終わります

まとめ

主人公の宮本大の真っ直ぐさがとにかく強烈に印象に残る初巻でした。ひょんな事からジャズにハマり、独学でサックスの練習に明け暮れる、広瀬川の河原をメインに、毎日日が暮れるまで練習に励みます

バスケも引退し、普通なら進学に向けて勉強というところですが、は迷うことなくジャズの道を選びます。全く知識も展望もない中、ただひたむきにサックスに没頭するの姿は眩しくもあります

初ライブのお誘いが来て、は気張りますが、完全に空回りし、失敗に終わります。独学でずっとやって来たにとっては初めて他者と合わせたライブで、当然上手くいく訳がありません。佐藤に怒鳴られた事はの心に強く残っており、今後その描写も出て来ますのでお見逃しなく

普通の高校生ならロックに進むのが妥当でしょうが、はジャズなのです!完全にジャズに心を奪われたが、これから進む道とはどんな道なのでしょうか?2巻ではどんな話が待っているでしょうか?

おまけ

BLUE GIANTシリーズの巻末には、登場人物の回想シーンが出て来ます。がジャズプレイヤーとして大物になった後のその人その人のとの邂逅シーンとなり、巻が進むにつれ、それが現実になっていくと噛み締められますので、是非お楽しみ下さい

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