前回までのあらすじ
圧倒的な支配率ながら1-1のまま決め切れないETU、夏木のショボいシュートも炸裂し(笑)、ETUの思惑が裏目に出始め、カウンターからバー直撃と危うい場面を作られ前半終了です。準備を怠った訳ではなく、ミスもアンラッキーなものだと全員切り替えられているのに村越は何かがズレてると感じます
ここでロッカーで達海が「お前らって…幽霊とか信じるタイプ?」と問います…

キラキラ監督とカサカサ監督
達海は去年まで残留に苦しんだ記憶に支配されちゃってる、負けグセは根深くてなかなか払拭されないとし、今季から来た自分には関係ないとまで言います。ベンチメンバーも早目に引き上がらせ、黒田が残留争いの過酷さを必死に語ると、この達海監督と楽しく仲良く勝ってきた事だけ思い出せと諭します
大分は大半の選手が来季も契約すると約束したらしく、相手から悲壮感というより前向きな印象を受けたのも当然で、杉江は目が覚めたとスッキリです。本宮と共に妙に明るい小松に千葉は何か違和感を感じています。杉江は皆に詫び、チームを鼓舞します
杉江は自分達のいる順位を失いたくないと精神的に守りに入ってしまった事を悔い、回想で達海はこのシステム変更に試合を重ね守備的なスタイルから攻撃的なチームに変わったと語り、シーズン最後は超攻撃的に相手を押し込んでやろうと豪語します
杉江は気張り、初めてのタイトル挑戦に上手くいかない事だって当然起こるだろうが、それ以上の勢いですぐ体勢立て直し何度だってチャレンジする、どんどんしかけようと声掛けします
お膳立ては整った!椿投入
村越が奪いガブからダイレクトで夏木も阻まれますがいい入り方が出来ているETU、ショートコーナーをジーノ→亀井のヘッドは枠外です。小松は相変わらずキラキラ監督で、達海はその余裕が明と暗…どっちに転ぶかわかんないと慎重です
あくまで前向きな小松ですがいよいよETUが牙を剝き、赤崎の突破から夏木のスーパーシュートはバー直撃ながら世良が押し込んで勝ち越しです。世良が不完全なバク宙を披露し(笑)盛り上がる中、達海はこの試合他にまだやりたい事があると意味深です
ここでも前向きな小松についに千葉はキレ、1%でも可能性がある限り残留目指して戦ってんだよとその言葉が嘘でも一言もなかった事を指摘します。後藤と笠野はこのままイケイケの状態になればサポの待ち望む男の復活の舞台を達海も考えると期待します
千葉の一言に動揺する小松ですが、選手はどん底まで自分を失っておりチーム状況は悪い中コーチ陣は明るい小松に期待しているのです。結局選手交替では千葉は残し2枚替えで当たっている多田もいるので活路を見出したい大分、残り20分でついにETUは椿投入です!
達海は殿山のとこに入り好きなようにボール蹴って来いと送り出します。椿家は総出で応援し、姉も大介がサッカー嫌いになる訳ないと確信しています。大歓声でピッチ入りした椿ですが、全然感情が動かないと愕然とします。何も考えられない孤独な椿に頭カラッポにして楽しめという達海の言葉は重いです
挫けた人間を本当に復活させられるのは頑張ってきた本人しかいない
ここでジーノが椿を走らせるパスで切り返してマークを剥がしシュートと不調どころか動きキレキレです。頭は動いていないのに感覚で動けたのです。椿はキレがあり巧みなターンを見せますが、安易なクロスからカウンターのピンチを招き村越がイエローです
村越はミスを恐れずプレーしろと激励し、椿はこの頭と体がマッチしない感覚に今まで一人でボール蹴ってきたあの時間に似てると感じます。回想では幼少期の椿がボール遊びに没頭し、バレー部の姉と戯れ姉からあんたよりボール蹴るの上手い人見た事ないと言われていました
少しずつ変わっていった椿、姉はあの子は自分がサッカーに救われたと思ってるからと信じます。椿はチキンの自分を変えたくて色んな事をイメージしながら一人でボール蹴るのを続けてきました。守備時不安定な椿ですが、達海は挫けた人間を本当に復活させられるのは頑張ってきた本人しかいないと信じ、椿はついに俯瞰し戻ります
決心がついた椿は鋭い突破から夏木にドンピシャクロスを上げ、これが決まって3-1です!完全復活の椿はつい支えてくれてた人達の思いが心に入ってきて涙ながらにプレーします。堀田INで試合を終わらせる腹積もりの中達海は回想で椿が日本一の挫折をしたと語ります
その引き換えにそれ相応の伸びしろを手に入れたとし、あの最悪な失敗を一滴残らず力に変えれたら間違いなく日本でナンバーワンの選手になれると告げていた場面でこの巻は終わります
まとめ
冒頭の幽霊のくだりは未だETU選手が降格に怯え際の際で戦ってきた過去を引きずっており、その苦労をいい意味で知らない達海は前を向けと現在の好調を発揮するよう鼓舞します。先述した通りいい状態のチームはいじらないのが定石ですが、今季達海は状況によって常に戦術を変え結果を残して来ました
変化を恐れず得て来た経験を強みにしチームの底上げを図ってきたETUは最早最下位大分の敵ではなく、地力の差が出始めます。キラキラ監督の小松の頑張りも光りますが、GIANT KILLINGはあくまでETUがお話の中心なので、今季の好調・ジャイキリには明と暗がくっきりです
達海が試したかった事とは勝ち越してからの椿投入で、彼の試合勘と自信を取り戻させる為に敢えて投入します。序盤頭と体が付いてこず混乱もしますが、時間と共に徐々に自分を取り戻した椿は別次元のプレーでアシストを記録、完全復活です
シンデレラストーリーから悲劇、そして最後はチーム一成長した選手として多くの支えてくれた人達の思いを背に気張る椿には皆の夢が宿っています。日本一の挫折をした分その伸びしろは大きいという達海の言葉が染み入りますね!59巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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