「GIANT KILLING」9巻の数々の激戦と成長譚~ジーノの不快な顔の真相判明!突出するものの無い世良のFWとしての徹底からジャイキリ達成!藤澤、椿のルーツ探訪…3連勝・赤崎五輪代表選出の大躍進~

前回までのあらすじ

残り20分、大阪は窪田を下げボランチの大友が入り、スタミナがない事を自覚します。実はこれは達海の狙い通りで、大阪の超攻撃的サッカーの形を変えざるを得ないとします。志村が一列前に出て、両監督が火花を散らします…

達海がジーノに授けた奇策

結局長袖は暑いと言う志村はETUのスピードは脅威と感じ、逆にシンプルにを選択、ハウアーが合わせ枠に行っているものの杉江がナイスカバーです。ついにハウアー黒田にキレイエローを貰います。ジーノは相変わらず際どいところで椿を使い、平賀は俺走らされてるんじゃないか?と気付きます

清川に代えて丹波が入り、ジーノは笑顔で作戦は面白いがボクのパス成功率が下がってしまう…半端なところに出してると、参るねと本音を吐露します。ついに浮かない顔のダルファー、あんたの悩んでる時間こそ俺達の時間だと達海です。ブラン達海の意図を理解し、平賀を攻略したと感じます

片山も守備に回らざるを得ず、丹波達海の言った通りだと確信します。ダルファーの理想をピッチで背負っている平賀を代える選択肢はなく、ブラン達海がさぞかし痛快な事だろうとします。ゴローは貼れない横断幕を自ら掲げればいいと閃き、何とそれは椿の横断幕でした

丹波から椿に長い縦パスが入り、つい平賀は手が出て倒しイエローを貰いいい位置でFKです。ダルファーは自分の信念を曲げてまでして平賀交代を指示、ボールを置いたのは調子の良い赤崎ですが、平賀は冴えてるのはジーノだと守備陣は混乱します

結局蹴ったのはジーノで、後半顔を見た時から決めてたよと杉江に合わせドンピシャヘッドが決まります!これで2-2の同点です

ジャイキリ達成!

堀田宮野をINし藤澤達海が作戦を立てる上で矛先を向けたのは選手じゃなくダルファーの采配そのものだと気付きます。椿を1列前に上げ世良夏木のすぐ下に回ります。交代させられなかった世良は何で監督はこんな俺を使うんだろう?と思案します

達海のゲームプランは2-1で逆転勝利だった為、3点目は厳しいとしながらこのチームに足りない最後の粘り強さが変えてくれるって期待をしています。志村から片山へのカウンターは黒田が抑え、戻したボールを村越が奪います。久堂は大阪よりETUの方がドタン場でいい顔していると評します

ジーノのクロスに夏木ですが高さでは勝てず、世良が奪われますが、ガタイのない世良には酷だと言う松原にそんな事はないと達海です。ロスタイムは4分で、達海世良が自分に何が出来ないかを知っている、選択肢がない分プレー中の判断が早い、劣等感から始まってる奴が才能ってもんを凌駕すると期待します

村越は上がり周りを釣らせフリーの椿がミドル、混戦の中才能の無さを自覚する世良は自分を信じろと自らボールに突っ込みヘッドで逆転弾、このまま試合終了でジャイキリ達成です!藤澤はETUが台風の目になると確信し、核となるのは椿だと感じます

ダルファーは仏頂面で、次のホームで泣きっ面にしてやると悔しがります。世良にFWとしての自覚があると認め、世良の教えに感謝します

藤澤、椿のルーツを訪ねる

囲み取材を何とか切り抜けたい椿窪田と鉢合わせし握手、藤澤椿のルーツを訪ねる取材を敢行します。時折不安になりながら藤澤椿の実家を訪ね、モジモジする椿を重ね、原点と語っていた小学校時代について訪ねますが、既に廃校になっています

何とか当時の担任の先生を見つけ、小さな小学校で皆が家族みたいなもので、大人しいがとても真面目で一生懸命、思いやりがあったと語ります。元校長の和田は現在ボランティアでサッカーを教えており、指導に当たったのは和田だと見抜きますが、実は逆で椿が皆にサッカーを教えたのです

少人数で球技大会をやる事になり、椿はサッカーをやりたいと譲らず、先生も入れれば11人対11人でやれると結局ボール一つで簡単に出来るサッカーに決まります。当然老いぼれや低学年の者が付いていけなくなる中、椿は戦術のようなアイディアを出し工夫して皆が楽しめるようにしました

和田あの子程他人との絆を大事にしようとした子を…私は他に知らんと言わしめます。中学の恩師に話を聞くとプロ志望で活躍したら廃校でバラバラになった皆と繋がってられると話しており、高校から関東の強豪校に移ります。高校の恩師は光る面もあったがスタメンでは全然駄目で、最後まで控えだったと言います

運があった椿はスーパーサブで大当たりし2得点した試合があり、偶然FC武蔵野の目に留まります。FC武蔵野に拾われた椿は結果を出せない中1年後ETUのスカウト:笠野に引き抜かれるのです。大分おおいた相手に椿から赤崎、外しまくった夏木が決め3連勝と波に乗ります

クラブハウスに協会から電話があり、赤崎が五輪代表に選ばれます!世良までが五輪世代なので悔しがりますが、怪我もあり仕方ありません。達海は自分の事のように喜びながら、次のスタメン赤崎の枠いっこ空くぞ!と油断も隙もありません。代表招集は小さいクラブには知名度を上げる大きなチャンスです

黒田が累積で亀井が代わりに出て気負う中、宮野と共に狙われ千葉は嫌なサッカーを展開します。ミルコビッチ監督はリーグを戦うという事はそう容易な事ではない、調子に乗っていられるのも今のうちだよ新米監督…とさげすむところでこの巻は終わります

まとめ

ついに明かされたジーノの不快な顔の真相は、ワザと椿平賀が競り合う場所にパスを出し平賀を走らせ、自分のパス成功率が下がる事を気にしていたからでした。窪田に続きチームの要の平賀を代える選択肢はダルファーには無く、そこを敢えて突いて来た達海の狡猾さが光ります

土壇場で2-2と追いついたETU、際の際で逆転弾を決めたのは突出したものの無い世良でした。自分の出来る事と出来ない事を理解しているある意味不器用な世良は徹する強さがあり、懸命にボールを追うFWとしての基本に忠実で、それが実を結ぶのです

ジャイキリ達成に沸くETU、藤澤は大胆にも椿のルーツを訪ねる取材を敢行、結果面白いものが見えて来ます。廃校となった小学校での皆でサッカーが椿の原点で、大切にしているものだったのです。その後ラッキーにもFC武蔵野に拾われ、ETUの名物スカウト:笠野に目を掛けられ今があります

3連勝で赤崎が五輪代表選出等勢いに乗るETU、ベストメンバーが組めない中千葉は狡猾なサッカーを展開します。一瞬も気が抜けないリーグ戦、10巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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