前回までのあらすじ
お互いレシーブで健闘しデュースは続き、INした月島は執拗に執念深く且つ敏捷に…絶対にタダでは通さないと徹し、牛島の強スパイクをワンチし、日向がミラクルレシーブで繋ぎます。月島が100点に繋がる75点がリード・ブロックと冴えを見せます…
月島会心のどシャット
月島は牛島にストレスを与え続け、何とか繋いだボールは日向がマイナス・テンポの超高速バックアタックで仕留めブレイクです。ところが牛島はそれがどうしたと動じず同点とします。それでも’’点を獲る力’’なら絶対に負けないと同時多発位置差攻撃で返します
対する牛島にブロック3枚+西谷の4人掛かりで対応、白布の苛立ちから来るほんの僅かな綻びを月島は見逃さずなんとどシャットを決め、渾身のガッツポーズです。正に木兎が言っていたバレーにハマる瞬間なのです。第2セットは31‐29で烏野です
烏養は月島がセッターの乱れを呼び込んだと語り、ワザと抜け道を作っておいて牛島に打たせたのです。浮かれるメンバー達の中、あくまでたかが1点だと月島は冷静です。白布は今のは単なるミスではないんですと狙われていた事を自覚し頬を叩きます
この勢いのまま突き進みたい烏野ですが、3セット目は15‐20と劣勢です。白布の過去が明かされ、中学時代2強の及川・牛島の雄姿を見ながら難関校である白鳥沢を選択、自身も速攻も使える強気タイプながらオープントスだけで勝ててしまう牛島に惹かれたのです
白鳥沢の’’王者’’たる所以
鷲匠の言う付け焼き刃じゃねえ強さを見せつける白鳥沢、白布が流れを引き戻します。山口のサーブもOUTで白鳥沢セットポイントです。華やかで多彩な烏野の攻撃を羨みつつ、白布は誰よりも目立たないセッターになるとあくまで牛島を立て第3セットをものにします
西谷は確実に牛島の強打に順応して来ていますがあと一歩及びません。牛島は日向に技術も稚拙だと罵倒します。烏養は指示を出し、日向にもソフトブロックを狙えと声掛けます。月島は旭に2枚ブロックの際クロス側に締めるよう指示し、唯一対等に戦える西谷に託します
これを上手く処理した西谷、旭がアタックでブレイクです。旭は月島がブロックの司令塔になりつつあると感じます。対する白鳥沢は白布の頑ななまでの牛島偏重でも加点してしまう強さがあり、鷲匠は白布が白鳥沢と相性の良い曲者だと説きます
五色が影山の更に外から針の穴を通すストレートを決め、更にシンクロ攻撃も個の力でブロック、白鳥沢が逆転です。川西は体制を崩した澤村のライト側の攻撃はないと瞬時に判断したのです。応援席には烏養が現れ、鷲匠はこれはコンセプトの戦いだと語ります
烏養が授けた作戦は以前縁下が担ったバックセンターの守備を一歩下げる事で、事実旭が拾い奇跡じゃない一本を創れと願います。難しい後ろからの2段トスを田中が仕掛けますが天童にどシャットされます。烏養は’’レベルの高い当然’’が出来る事を褒めつつそれだけでは勝てないから相手は’’王者’’と呼ばれる訳だと自戒します
スタミナ妖怪:日向の奮戦
ブレイクを許しながら何とか付いて行く烏野、日向は奮起しまるでスパイクの助走で跳び高いブロックで阻みブレイク返しです。MBなので非常に負荷が高いですが、応援席も今のがマグレじゃないなら試合が変わるぞ…と驚きます
しかし2回目はタッチネットし、烏養は横に流れてもいい、その代わりサイドが支えろと指示します。日向は常に全力で跳びその運動量は目を瞠ります。17‐17と何とか食らいつき、牛島の強打も日向がワンチ、更に囮となり田中が加点、ブレイクです
ここまで然程警戒していなかった日向のブロックまで機能し、確実に’’好機’’が訪れています。日向の突然視界に入って来るブロックは意識せざるを得ず、影山がストレートを好レシーブ、旭で加点です。どうしてもブレイクが欲しい烏野、乱されながらもスタミナ妖怪の日向が気張ります
山口のサーブで牛島自身に2段トスさせ月島がワンチ、更に一人時間差を沈め、合宿で新技仕込んで来たのは日向だけじゃないんだよと凄むところでこの巻は終わります
まとめ
月島の牛島どシャットで渾身のガッツポーズはハイキュー!!内でもかなり人気の高いくだりです。圧倒的かつ暴力的な牛島のスパイクを何度も執拗にブロックに跳んでいた月島はついに白布に綻びを生ませ、更に隙間をワザと作り誘導する事でブロックが決まります
3セット目は割とあっさりとした描写で白鳥沢に獲られます。決勝戦は5ゲームマッチなので、王手を掛けられた烏野は後がありません。ここで日向が獅子奮迅の活躍を見せます。攻撃では速攻中心に、そして助走を付ける事で高いブロックまで放ち守備でも貢献します
触発されていたのは牛島だけでなく仲間の月島も同様で、ワンチ連発から一人時間差と合宿で新技を仕込んでいたのです…影山・日向の輝きにやや霞んでいた月島が今巻も眩い輝きを放ちます。コンクリート出身と卑下する日向ですが、王者:白鳥沢に食らいつく事は出来るのでしょうか?20巻に続きます…
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